電車を止めたまでは良かったのに…車掌のやらかし【ゆっくり運転士の鉄道ニュース】

鉄道ニュース

初めに

緊急時に電車を止める。
車掌の大事なお仕事です。
ところがせっかく電車を止めたのに怒られてしまうトラブルが発生。
一体どうすれば良かったのか?
解説します。
それでは出発進行。

ことの始まり

2022年12月10日、阪和線 東岸和田駅構内において、列車が停止する前にドアを開扉した事象が発生しました。
列車名。下り普通電車6両編成、天王寺発和歌山行
概況。21時14分頃、当該電車の車掌は、電車が起動開始した直後に、非常ブレーキを扱いました。
その際、車掌は電車が停止する前にドアの開扉操作を行ったため、扉が開いた状態で電車が移動し停止しました。
当該電車はドアが開いて停止するまで約1.5m移動しました。

JR西日本ホームページ

別報道によると車掌は発車の際、車両に近づく人が悲鳴のようなものをあげたので電車を緊急停止させたとのことでした。

トラブルは阪和線で発生

何が問題だったのか?

自分が危ない場面を見ていないとしても、お客さんの悲鳴を聞いてなにかあると感じて電車を止めたことは安全側の行動をおこなっているので、判断としてはとても良い判断をしたことになります。
ところが電車が止まっていないにも関わらずドアを開けてしまったことはかなりの問題です。
例えば電車に挟まれていた人がいて、電車が走っているにも関わらずドアが開いた場合、挟まって電車に引きづられている状態からいきなり解放されてホームに投げ出されることになります。
他にも電車に乗っていたお客さんがドアにもたれていたら、ホームに転倒することになり大変危険な状態になります。
さらに停止位置を確認していないと、電車の前側が既にホームから出てしまっている場合もあり、そんな所で安易にドアを開けてしまえば線路にお客さんが落ちてしまうことも容易に考えられます。

緊急停止して急にドアが開いたら危ない!!

どうすれば良かったのか?

電車を緊急停止させたあとはまずは運転士に状況を説明することが大切です。
運転士としては駅を発車させたときに急に電車が止まれば何事やとなり、車掌から連絡がなければ車両故障が発生したのではないかといらない心配をする必要があります。
しかも急にドアが開いたとなると余計に混乱するでしょうね。
車掌から一言、危ないと思って電車を止めましたと車内電話で連絡があれば安心しますし、ドアを開けないといけないと車掌から連絡があれば、電車の前側がホームから外れているのかいないのか?次の事故を無くすために必要な連絡を車掌にすることも出来ます。
運転士に状況を説明すればその後、ドアを開けるなり現場に走行してお客さんから事情を聞くなり、必要な取扱いを行えばなんの問題もありませんでした。
悲鳴を聞いて電車を止めた結果、お客さんの安全が守られたとなれば乗務区に戻ったら仕事が出来て流石やなぁといった評価をされ、人命を救ったとなれば表彰されるようなことになっていたのかもしれません。
ところが電車が動いているのに慌ててドアを開けてしまえば、下手すれば事故扱いになり事情聴取をされそれなりのお叱りを受けてしまうことになります。
咄嗟の判断が求められる状況ですが、なにをやってはいけないのか?状況を見極める判断力を鍛える必要がありますね。

運転士に車内電話で連絡しておけばよかったのに…

裏話

電車を止めたあとに急にドアを開けるこの車掌の行動は正直ちょっと謎ですね。
急に電車を止めた時って、運転士に連絡せな、お客さんに案内放送せな、現場を確認せなってなるはずなんですけどね…
どんな状況が発生しているのかよく分かっていないのにドアを開けるのは反射的にやっちゃたもしれませんがマジで謎行動ですね…
もしかしたらさらに隠された事実があるかもですね…

コメント

タイトルとURLをコピーしました