2022年9月23日(金・祝)
13時55分 武雄温泉駅
博多から乗車した特急リレーかもめ29号で武雄温泉に到着して、ここからは西九州新幹線のかもめに乗車します。
3分しかない乗り継ぎ時間で発車案内板を見ると、”リレー”もつかないかもめと表示されていて、
3文字だと見慣れていることもあって妙な安心感がありました。

車体の色は東海道新幹線の青と違い、JR九州のコーポレートカラーである赤を採用しているので、若干異なる雰囲気を纏っていました。
そして、車体には堂々たる文字で「かもめ」と揮毫されていて、



西九州新幹線に限らず新幹線車両は高速走行し、地上区間の大半は防音壁で覆われているため、新幹線車両を見ることは非常に厳しいわけですが、唯一パンタグラフは防音壁の上にあるので、そこにも列車名を表記することで、新幹線が長崎地方を走っていることをアピールしたい…そんな意図を感じることができました。
車両数は6両で前から1号車で一番後ろが6号車となります。
1~3号車が指定席、4~6号車が自由席で乗車時間は30分ほどしかないからかグリーン席の設定はありません。
今回は2号車の指定席に座ることとして、車内へ入ります。
まだ新車の香りが漂い、一斉に乗車した影響で、ごった返す乗客を押しのけて着席。
指定席車両だと1列あたり2×2で、これは800系新幹線と同じようになっていて、
JR東海ではN700S系は指定席であっても3×2なので、少しゆとりを持たせた配列となっています。
椅子も800系新幹線や特急36ぷらす3で使用される787系の座席と同じタイプで、
抹茶色というのは新幹線車両ではおそらく初めての色合いでなかなか和を感じられる気がして、なかなかよかったです!

電源コンセントは隣席との仕切りにあたる肘掛けの下に設置されていて、わずか30分の間でも充電ができるのは非常にありがたいことです。
テーブルも電源コンセントの上の肘掛けから取り出す形で、
シートバックポケットは黒色で、よく見かける網ポケットではなく、革製のものが採用されていて、かなりホールド力の強い仕様になっています。

シートバックポケットの右上には黒色のコートハンガーが一つずつ取り付けられていました。
それにしても真四角というのはなかなか珍しくて、他の車両では見かけない形でした。






武雄温泉13時58分→長崎14時28分
かもめ29号
定刻通りに武雄温泉を出発して、車内自動放送が流れ、停車駅(嬉野温泉、新大村、諫早、長崎)や車内の案内などを説明し終えたと同時にもう次の停車駅(嬉野温泉)の到着アナウンスが流れ、まだ雰囲気が落ち着かない中で到着。
武雄温泉から嬉野温泉まではたったの6分なので、始発駅が武雄温泉である限りはずっと起こりうる現象になることでしょう。
到着アナウンスが流れると同時に車内の照明が少し明るくなるのも東海道新幹線を走るN700S系と同じ仕様で、西九州新幹線は各駅に停車する直前までトンネルが続くため、昼間でも車内は薄暗く目がその薄暗さに慣れるわけですが、慣れる分だけ特に明るくなる車内に反応する効果は抜群でした。
客室ドアの上に設置されている案内表示板は東海道新幹線のN700S系と同様にフルカラーLEDが採用され、表示が2段になっているところも同じでした。

嬉野温泉を出発すると、一瞬だけ嬉野の街並みが見えますが、すぐにトンネルに入ります。


西九州新幹線の営業キロは69.6kmで約61%がトンネル区間を進むわけですが、地上区間だと最大の見どころが大村湾が見える箇所で、並走する大村線ではこの区間では見れないので、(大村線だと少し北上して千綿あたりまで進めば目の前に大村湾を望むことが可能)非常に新鮮な車窓でした。
直後に新大村に到着。

ただ、料金は特急時代だと乗車券と普通車指定席特急券で4,870円だったのに対し、6,050円で1,180円の値上がりとなりました。
値上がりとなりかつ武雄温泉で乗り換えが発生する分と30分の短縮時間とをどう天秤にかけるか?特に地元の利用客だと格安で移動できる高速バス(九州号)がありますし、
観光客でも移動時間はひたすら寝続けたい人にとっては武雄温泉での乗り換えは非常に厄介で、広島在住の知人が11月に長崎から広島に移動した際に武雄温泉と博多で乗り換えがあって全く寝れなかったと愚痴をこぼしていたのが印象的で、
長崎~武雄温泉(乗車時間30分)、武雄温泉~博多(乗車時間1時間)、博多~広島(乗車時間1時間)なので、博多での乗り換えは仕方ないとしても、長崎~博多まで乗り換えが発生しない状態になったら知人の不満は少しは解消されるのでしょう。笑
そもそも長崎まで新幹線を通す必要があったのか?疑問に感じてしまいますが、中途半端な路線の敷き方ですから佐賀県との交渉をJR九州は全力を挙げて進めていくべきといえそうです。