JR東日本は12月17日、横浜支社エリアにおけるダイヤ改正の概要を発表しました。今回はこれについて分析します。

https://www.jreast.co.jp/press/2022/yokohama/20221216_y01.pdf

 

〇東海道本線

(1)東京17:30発特急「湘南1号」平塚行きが新設されます。停車駅は品川・大船・藤沢・辻堂・茅ヶ崎・平塚です。帰宅時間帯が早まっている傾向に合わせての設定と考えられます。

 なお、東京23:00発臨時特急「湘南19号」(現行の「湘南17号」)は、小田原行きから平塚行きに短縮されます。多くの乗客が見込まれるときでも、平塚から先へ行く長距離需要が少ないことがうかがえます。

(2)東京19:48発快速アクティー小田原行きは、上野始発の普通小田原行きに変更となります。また、東京20:48発快速アクティー小田原行きは廃止となります。

 かつては2階建て車両「215系」を充当するなど、東海道線の快速の一時代を築いてきた「アクティー」ですが、このダイヤ改正により快速「アクティー」は完全に廃止となります。現行ダイヤにおいても、下り2本だけの設定になっており、風前の灯状態だったので、廃止自体はあまり不思議なことではありませんが、一つの時代の区切りにあるのかもしれません。

 

〇南武支線

 小田栄6:50発尻手行きを1本増発し、通勤時間帯の利便性が向上します。朝7時前で利用者が増え始める段階ながら、運転間隔が空いているので、いい改正ですね。

 

〇横須賀線

 新型車両E235系を順次投入し、E217系の置き換えが進みます。

 

〇伊東線

 普通列車の一部列車が4両編成となります。伊東線へ乗り入れるJR東日本の普通列車の車両は10両であるため、伊豆急行の車両(8000系か3000系)が使用されるものと思われます。また、東海道本線ー伊東線の直通列車が減り、熱海で系統分断される可能性もあります。

 

 いかがでしたでしょうか。大きな改正は少ないですが、快速アクティーはしれっと長い歴史に幕を下ろすこととなりました。通過駅が4駅しかなく、通過駅である辻堂駅の利用者が増え、茅ケ崎や国府津よりも利用者が多くなるなどの逆転現象も発生しているため、快速アクティーの設定が利用実態と合わなくなっていた面は拭えません。

 東海道本線は新たな局面を迎えることとなりましたが、特急「湘南」の拡充を含め、利用がどのように変わるか注目です。