1. 訪問の理由 

来る2023年3月、首都圏の鉄道ネットワークは一新する。そう、相鉄線の羽沢横浜国大駅と東急線の日吉駅を結ぶ相鉄新横浜線、東急新横浜線が開通し、また両路線の直通運転が開始されるのだ。これにより、相鉄線と東急東横線・目黒線、さらに東急線と直通する東京メトロ副都心線、南北線、都営三田線、さらに東武東上線や埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線との相互直通運転が始まるのだ。そんな大変革を目前にした相鉄線で最も注目されることであろう駅、羽沢横浜国大駅に行ってきた。 

2. 訪問記 

私は12月某日、休日昼間にJR線の武蔵小杉駅から相鉄線直通列車に一駅乗車し、15分掛けて羽沢横浜国大駅に到着した。この区間の乗車率はかなり低く、私の乗車した車両の座席は3割も埋まっていなかった。 

ドアが開いたものの、私の車両は羽沢横浜国大駅で私以外の乗降はなく、この路線や駅の昼間の利用の少なさを感じた。写真撮影などをしながら改札を目指して歩いていたが、本当に人が少なかった。乗車券に無効印をもらうために有人改札に行き、相模鉄道の駅員さんにご丁寧に対応して頂いた。 

改札を出て、歩道橋やJR貨物の横浜羽沢駅、駅前広場などを散策した。駅を出てすぐの薬局(クリエイトS・D 羽沢横浜国大駅前店)と、駅の改札外の自動販売機以外には店舗はなく、当駅の訪問の際には注意が必要だと感じた。 

駅のすぐ隣には県道13号が通っており、こちらの往来はかなり多いよう感じた。ただ、この道路を通るバス路線は毎時1~2本と多いとはいえない運転本数だった。 

横浜羽沢駅を跨ぐ歩道橋から北側を見ると、見覚えのある円筒形の高層ビルが見えた。新横浜駅近くのプリンスホテルだ。ここから新横浜も遠くないということを再確認した。それもそのはず、2023年に開業する相鉄新横浜線に乗れば、羽沢横浜国大駅から新横浜駅は1駅となる。歩道橋から駅の方を見ると、マンションの新築工事のためのクレーンなどが見えた。 

一通り駅周辺を散策したところでホームに戻り、しばらくすると、東急5050系4000番台を使用した試運転電車がやってきた。その列車の後には、相鉄20000系を使用した試運転電車も入線した。私は、試運転をする東急5050系を、東横線ではなく羽沢横浜国大駅で見たということに、強烈な違和感を覚えた。 

1時間くらい滞在したところで、筆者は来た道を引き返し、羽沢横浜国大駅を後にした。行きも帰りもネイビーを纏った相鉄の12000系(同じ編成)で、少しテンションが上がった。 

3. 今後に向けて 

相鉄新横浜線・東急新横浜線の開業まではもうわずかとなった今、羽沢横浜国大駅を訪問した。そこで、試運転などの調整が進んでいることを確認した。東急の車両と相鉄の車両が顔を並べるさまはまだ見慣れないが、今後は当たり前のこととなるだろう。当駅を発着する電車が増え、駅周辺が多くの利用者で賑わう姿を見せてくれることを期待したい。 

(著:櫛田 薫)