TwilightExpress瑞風 / 雨の五日市駅にて | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

TwilightExpress瑞風 / 雨の五日市駅にて


更新日は厳守しているものの、年末なので更新のローテーションがバラバラです。

今日は6月5日に五日市駅で撮影した、トワイライトエクスプレス瑞風をUPします。

この日は雨が降ったので、どこかで駅撮りしようと思い、五日市駅を選択しました。



八幡川橋梁も架かっているし、平坦な直線コースだと思っていましたが、ホームから望遠レンズを通して見ると。

意外に勾配が長いことが判ります。

山陽本線敷設当時は隣の広電宮島線は海上で、ずっと海岸線を走っていたのですが、八幡川の堤防工事の関係で勾配ができたのでしょうか。



その辺りのことは、いずれ調べてみないといけません。

さてトワイライトエクスプレス瑞風ですが、山陽・山陰を巡る全5コースがあり、昼夜を走破するクルーズトレインです。

デビューして5年目にして、夜間の騒音クレームが寄せられて、遂にJR西日本は3月のダイヤ改正で対処することとなりました。



騒音問題が発生したのは三原市の糸崎駅で、夜間に糸崎駅に運転停車するのは、下関~大阪間を走る山陽上りコース。

1泊2日の行程で糸崎駅には23時55分から翌4時40分まで、呉線の朝日が昇る海岸線を走るために、約5時間停車します。

糸崎駅を出発したすると、かつては瀬戸内マリンビュー、今はエトセトラでも大人気な海岸線を走り、竹原市の吉名駅を折り返し尾道へ向かいます。



この区間は海底から石垣を積み上げてレールが敷かれている区間もあり、忠海の地名は「平忠盛の領海」が由来となっています。

平家ゆかりの風光明媚な絶景を、朝日を浴びて楽しめることから人気コースとなっていて、山陽下りコースの運転計画がなくても山陽上りコースは運行される所以となっています。

糸崎駅はかつての栄華は失せたものの、未だに広大な車両留置エリアが現役で、駅前もささやかなロータリーと駐車場が広がります。



何も音を遮る物は無く、国道2号線を挟んで住宅地が広がりますが背面には高い山脈が延びていて、重低音を反響させるには天然の音響システム。

糸崎駅へは乗客を乗せたままの運転停車で、空調や水道、照明などの車内設備や安全装置・保安装置の起動状態を保つため、停車中もエンジンをかけたまま。

年に20回弱の停車回数ではあるものの、ディーゼルエンジンの音に敏感な住民もいて、夜に眠れないという苦悩に苛まれていたそうです。



広島の地元紙 中国新聞へ投稿があったことから、瑞風騒音問題として取り上げられ、JR西日本も対策に乗り出しました。

糸崎駅はかつての糸崎機関区の設備を部分的に活用しており、乗務員の交代や休憩などの設備が整っています。

糸崎機関区が存在していた時代は、貿易港も隣接していたことから24時間操業で、特急列車・急行列車・普通列車・貨物列車の長距離列車が随時発着し、操車場も昼夜を問わず活気に満ちていました。



糸崎機関区無き現代は、静かな田舎町として佇む郊外で、それ故にトワイライトエクスプレス瑞風が出す60dbの音が騒音となってしまうのでしょう。

60dbとはコンビニや銀行の店内程度の継続した音量ではありますが、広島市内に住んでいると外よりも静かに感じる程度。

糸崎機関区現役時代は夜間でも毎日、それ以上の音が響き渡っていただろうに、時代が変わればそして所変われば環境も変わり、同じ音量でも感じ方はずいぶん違うものなんだと思いました。



JR西日本は3月のダイヤ改正から高架ではあるものの、防音壁が立っている三原駅で運転停車をすることと決定したようです。

さて、写真に話しは戻りますが、五日市駅2番ホームを長編成の列車が発車する時、本線合流の際にウネウネとするので、望遠レンズで圧縮撮影してみました。

ラストは参考で貼った昔の 瀬戸内マリンビューですが、いつかはトワイライトエクスプレス瑞風もここで撮ってみたいものです。


リンクは、デジタル中国新聞のトワイライトエクスプレス瑞風騒音対策の記事です。

そして糸崎機関区について、過去の記事にもリンクを貼りましたので、郷土史に感心のある方はご覧下さい。

トワイライトエクスプレス瑞風、いつまでも羨望な姿のままで。

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