鳥居前駅【奈良県】(近鉄生駒鋼索線宝山寺線【生駒ケーブル】。2013年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
奈良県北西端に広がる生駒市の中心市街地に位置する、日本最古の営業用ケーブルカーである近鉄生駒鋼索線【通称:生駒ケーブル】・宝山寺線の山麓駅に相当する駅で、近鉄奈良線、生駒線、けいはんな線が乗り入れる生駒駅と乗換可能で、生駒ケーブルのターミナル駅として機能している、
鳥居前駅 (とりいまええき。Toriimae Station) です。
 
尚、写真は2013年訪問時のものでやや古く、現在は状況が変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
鳥居前駅 (Y 17)  
 
所在地  
奈良県生駒市  
 
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:生駒鋼索線 (宝山寺1号線宝山寺2号線)  
(※) 宝山寺2号線は1号線の点検日(毎週木曜日)および初詣時などの多客期のみ運転されます。     
 
隣の駅  
山上方……宝山寺駅   
  
乗換可能駅  
近畿日本鉄道:奈良線生駒線けいはんな線……生駒駅まで徒歩5分  
  
訪問・撮影時  
2013年11月  
 
 

 

鳥居前駅は生駒ケーブル宝山寺線の山麓駅に相当し、奥にそびえる生駒山の山麓に駅舎があります。
駅は近鉄奈良線、生駒線、けいはんな線の生駒駅の南口から約170m西、西口(南)から約100m西にあります。生駒駅と鳥居前駅はペデストリアンデッキで結ばれていますが、デッキに屋根がありませんので雨天時は傘が必要です。
駅舎は2階建てで、駅舎・改札口は2階にあり、1階には交番があります。出入口は1階と2階にあり、2階はペデストリアンデッキに直結しています(駅前の歩道から写真左のペデストリアンデッキの階段経由で2階出入口を利用可能)。また、駅舎内には1階(駅外)と2階改札口を結ぶ階段がありますが、エレベーターはありません。車いすで鳥居前駅を利用するには生駒駅南口・北口のEVを利用してペデストリアンデッキを経由する方法、鳥居前駅と生駒駅を結ぶペデストリアンデッキ沿いにある商業施設「グリーンヒルいこま」のEVを利用する方法があります(ペデストリアンデッキに段差はありません)。一応、鳥居前駅はバリアフリーに対応しています。
ペデストリアンデッキと並行して上写真の前後方向(東西方向)に延びる道路は県道237号線で、後方に生駒駅があり、前方へ進むと生駒山を登って中腹の宝山寺に到達します。デッキの右側には「グリーンヒルいこま」があり、さらに右側を近鉄奈良線と近鉄けいはんな線が通っています。
尚、鳥居前駅独自の駅前広場はありません。後方(東)に生駒駅南口駅前広場があり、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
上写真は西を、下写真は南西を望む。
 
 

駅前です。ペデストリアンデッキより東を望む。右手に鳥居前駅の駅舎があります。
前後方向に県道237号線が延びており、写真左奥には生駒駅と南口駅前広場があります。おそらく昔は前方に駅名の由来となった鳥居(一の鳥居)があったと思われます(現在は宝山寺境内へ移設されています)。
手前の左側には商業施設「グリーンヒルいこま」があり、ペデストリアンデッキと3階フロアを結ぶ連絡口があります。
駅前は生駒市の中心市街地で、商店街が形成されています。駅から離れると住宅街が広がっています。
 
 

 

改札口です。南西を望む。鳥居前駅は有人駅です。
後方にペデストリアンデッキ直結の2階出入口が、右手に1階出入口への階段があります。
改札口は自動化されておらず、ラッチが複数設置されています。右端通路に面して窓口があります。
幅広通路はありませんが、全通路とも車いすが何とか通れそうな幅です。点字ブロックは未設置です。
左側のケーブルカーの顔出しパネルの裏には臨時改札口のラッチがあります(下写真)。初詣時に宝山寺1号線と宝山寺2号線が同時稼働する際、1号線専用の改札口として使用しているのでしょうか?
尚、生駒鋼索線では『PiTaPa』『ICOCA』などのICカードは利用できません。
改札口の右手前には自動券売機(使用しているかどうか不明)と出札窓口があります。
そして改札を通るとホームです。段差無く移動できます。
左側が宝山寺1号線ホーム、右側が宝山寺2号線ホームです。普段は1号線しか動いていません。ホームは階段状ではないため、車いすは地力でホームにたどり着けます(但し、手すりなしの傾斜があります)。
トイレは改札を通って右側にあります(多機能トイレなし)。
尚、駅構内に売店・コンビニはありません。最寄のコンビニは駅西側にある「セブン-イレブン」です。
 
 

見づらいですが、奥の左側に駅名標があります。
2013年時点で近鉄の旧デザインでした。
今は駅ナンバリング「Y 17」が導入されて、駅番号併記の新デザインの物に取り替えられているでしょうか?
 
 

分かりづらいですが、鳥居前駅は頭端式ホーム3面2線です。傾斜している地形の関係で、駅舎2階相当のレベルですが地平構造です。北東~南西方向にホームが延びています。
左(南)の線路が1番線で宝山寺1号線が使用、右(北)の線路が2番線で宝山寺2号線が使用します。
のりばですが、閑散期は中央の島式ホームのみを使用し、乗降とも同じホームで行われます。
繁忙期は不明ですが、おそらく中央のホームを乗車専用として使用し、両端の相対式ホームを降車専用として使用していると思われます。
ホーム有効長はケーブルカー1両分で短いです。当然ながらホームは傾斜していますが、その傾斜が緩いため、床面は階段状ではなくスロープ状になっていて、車いすも通行可能です。
ホームドアや落下防止柵は設置されていません。ホーム幅は中央の島式ホームがかなり広いですが、両端の相対式ホームも一定の広さが確保されています。
また、ホームと線路全体が大屋根に覆われています。
中央の島式ホームにはベンチが設置されており、山上方の端には係員詰所があります。
そして手前には改札口があります。
写真は改札口より山上方(宝山寺方)を望む。
 
 

 

 

いずれも山麓方(終端方)を望む。2枚目は普段動かない宝山寺2号線の車内より撮影しています。
大体、ケーブルカーの駅は山麓駅であっても山中にあるのがセオリーですが、この鳥居前駅に至っては市街地に駅があり、ある種異様な光景ですw
鳥居前駅のホームは他のケーブルカー駅と比較して傾斜が緩いものの、それでも山上方と山麓方では結構な高低差があります。
 
 

停車中の宝山寺1号線の車内より山上方(宝山寺方)を望む。
宝山寺線は宝山寺1号線(左)と宝山寺2号線(右)の単線並列で、一見すると複線区間です。
この先、他の多くのケーブルカー路線とは違い、生駒山の斜面に形成された住宅地の中をゆっくり登っていきます。途中には踏切が3箇所あり、列車が行き違いをする中間地点にある鳥居前3号踏切は4線を一気に渡るのですが、ここのみ自動車が通行可能です。そして段々と傾斜が急になり、生駒山が段々と接近してくると終点の宝山寺駅へと至ります。生駒山上駅とを結ぶ山上線は乗換です。鳥居前駅~山上線各駅の乗車券をお持ちの場合は宝山寺駅で途中下車可能です。また、宝山寺はほぼ全線が直線区間で見通しが良いことから、鳥居前駅より宝山寺駅を肉眼で確認できます(1号線のみ)。
 
 

停車中の宝山寺2号線の車内より山麓方(終端方)を望む。
1号線、2号線ともすぐ先で行き止まりになっていて、その先にトイレ、駅事務室、改札口があります。
この先、生駒駅前まで線路が延びていたら…と思ってしまいますが、ケーブルカーは路線の延伸が大変で(延伸すると中間の行き違い線の設置箇所を変更する必要がある事、コスト、傾斜、用地の問題がある事、など)、もうこれ以上延伸される可能性はゼロでしょう。
 
 
あとがき  
私が鳥居前駅で下車(乗車)したのは1999年、2007年、2013年の計3度です。1999年は生駒ケーブルの乗りつぶしのため、2007年は生駒ケーブルの写真撮影のため、そして2013年は宝山寺2号線の乗りつぶしのため、いずれも起点駅(終着駅)ゆえ必然的に下車(乗車)しました。1999年乗車時は1号線の車両も古かったです。ブルカーが併設されているため駅構内は広く、また傾斜が緩いためホームが階段状ではなくスロープ上になっています。駅舎はビルになっていて、2階に出入口と改札口があります。駅前は生駒市の中心市街地で、すぐ東側には近鉄電車の生駒駅があります。両駅はペデストリアンデッキで結ばれています。  
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、近鉄京都線に乗り換えて特急(特急券が必要)または急行で大和西大寺駅まで行きます。そして近鉄奈良線の上り電車(特急は特急券が必要)に乗り換えて生駒駅で下車します。下車後は南側から駅を出て、デッキを西へ進んで県道237号線を渡れば鳥居前駅に到着です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪難波駅から近鉄難波線・奈良線電車(急行以上がお勧め。特急は特急券が必要)に乗り、生駒駅にて下車すぐです。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、西側駅前および生駒駅構内にコンビニがあります。一方、飲食店は生駒駅前にチェーン店を含めて一定数あります。まぁ事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
  
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
近鉄生駒鋼索線【生駒ケーブル】を乗り鉄の際は、鳥居前駅をスルーせずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
そして生駒山上遊園地へお出かけの際はぜひ生駒鋼索線をご利用になり、鳥居前駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:近鉄のHP、グリーンヒルいこまのHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)