先に撮っておいて、よかった。〜485系華・リゾートやまどり全廃に寄せて〜 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。
その時限りも大事だけど、できる限り日常を大事に。

とりあえず、やれることはやってきたからいいか。

今のところは、その穏やかな気持ちで事の推移を見つめている。

 

JR東日本「華」「リゾートやまどり」引退

 

10月半ばになってそのニュースが駆け巡り。

10月30日に品川〜伊豆急下田間往復で運転された「華」のラストランとなった団臨運転の際は

各所に大勢の撮り鉄が押し寄せたという話が聞こえてきた。

 

そして昨日12月11日「リゾートやまどり」も上尾〜長野原草津口間往復の団臨でラストラン。

こちらも実際に乗車した友人の報告によれば、かなりの賑わいだったようで…

最後の上尾駅を回送で発車していく時には、醜いばかりの罵声と奇声が動画で確認できる。

3月の小田急VSEの時とさして変わらない、ただ自己狂酔に浸るばかりの酷いシーンだった。


まぁ、自分に言わせれば

 

今まで、なにやってたのさ。

 

ってとこかな。

 

特に「華」なぞは、四半世紀前の登場から散々遭遇してきて、そのたびにあれこれ撮ってて。

まぁ乗ったのはどちらも去年が最初で最後だったけれど、割と身近なところで走っていたことも

幸いだったので、そろそろの予感を察知して意識を集中してきたからね。

他の人も冷静になって考えれば、撮れたり乗れた機会だってかなりあったはずなのだ。

そんないつまで経っても学習しない一部の騒ぎぶりに呆れ、最近はほぼ動くことはなかった。

自分の中では、実質去年の秋までにお別れを済ませていたからだった。


てことで、折々の記録が散らばって残っているのだけど、フィルムで撮ってきたやつについては

いずれその時期の記録公開の折に包括することにし、デジカメ導入以降のものをピックアップ。

 

2007年11月10日、尾久駅にて

まずは、15年前、雨の尾久駅から。

とにかく「華」は毎年何処かしらでよく見かけたが、この時もそんな機会だったひとつ。

よく見ると24系夢空間も居て、滞泊中のJR西日本489系「能登」用編成も居る図だ。

最初は「華」だけ撮り始めたけど、存在に気づきすぐにズームを引き、後退して再撮影。

かつての隆盛のようにはいかないけれど、こんな名優も間違いなく居たという歴史の記録だ。


宇都宮・高崎線は115系こそ撤退したが、211系はまだ主力の一端。

東海道線からグリーン車を迎えつつ、日々奮走していた。


ところでこの日は「華」を巡って珍しいシーンをここで目撃していたのだった。

ほどなくして、係員が5人も登場。


なんか連結器をガチャガチャやっているなと思ったら…


ついたのは、自動連結器のアダプター!


実はこの日は、尾久車両センターでふれあいフェスタが開催。

その展示車両として、無架線区間に搬入されるための入換作業が行われていたのだった。


やはり当時は主力だった、185系とも一瞬並び…

どちらも当時はあまり注目しておらず、たまたま来たからエイ!という感じだったが。

しばらくすると、入換のDE10が接近!


ガッチリ連結したところまでを見届けて、既に大行列だった会場に向かったのだった。


…あれ?DE10が先頭の場面は?


そのあたり、当時は抜けている部分が多かったのは、やはり振り返ると多々見えてくる。

だが、見直してわかるのは、こうしたレアカットを撮っている人がまるで見当たらないことだ。

それくらい「華」の存在は見慣れたものになってしまっていた、ということだろうか?

まぁ自分も、どちらかと言うと「宴」のほうがデザイン的に好きだったのだけど…


2008年8月23日、東京総合車両センターにて

毎年一回、盛夏恒例の東京総合車両センター一般公開イベント。

2008年の車両展示は「リゾートやまどり」の前身の和式電車「せせらぎ」が展示されていた。

この「せせらぎ」と「やまなみ」は4両編成だったが、2011年になり「せせらぎ」編成の全てと

「やまなみ」編成の中間車を組み合わせ、洋式化改造されたのが「リゾートやまどり」だった。

全車普通席に格下げされたものの、座席は253系のグリーン車から流用された1+2列のシートで

臨時快速列車に多数使用されながらも、乗り得な列車となっていた。


当時は最新鋭車だったE233系3000番台に、EF65 501の並び。

デジカメのスペック上無理だったが、右横は京葉線の201系も並んでいた。


ちなみに、前身の「せせらぎ」として対面したのは、この時が唯一であった。

のちに先頭車が「ジパング」に改造される「やまなみ」も、翌9月に一度遭遇したのみである。


2009年1月2日、秋葉原駅にて

この日は会社行事の一環で皇居へ一般参賀に行った後、衝動的につくばエクスプレスで守谷まで

さらに関東鉄道常総線も少々足を運んだ帰りに遭遇して、咄嗟に撮ったものだ。

懐かしい粗い画質の携帯の写メで、完全に流れているが「華」の特徴はよくわかるよなの図。

今思い返してみても、なぜそんな行動を取ったのか定かではないが、当時から疲れていたのか。

 

2010年6月13日、八王子駅にて

この時は、中央線201系H4編成のさよなら運転で河口湖まで行った時の帰路。

まだ団体列車でも割と途中駅ドア開閉がフリーダムな頃で、最後の長時間停車だった八王子駅も

ドアが開けられ、こうした団臨や臨時列車と並ぶ場面を撮ることができたのだった。


2014年5月24日、大宮駅にて

さて、改造後の「リゾートやまどり」は、当初はなかなか遭遇機が無かった。

高崎区域など、北関東方面の運行が多かったからだろうか?

まぁあとは、時期的に音楽関係の活動がメイン化していたせいもあるかもしれないが。


2018年5月11日、新前橋駅にて

それでも、年を追うごとに、少しずつ遭遇機が増してくる。

特に一般臨時列車に入る機会が多く、「華」共々中央・青梅線で見かけることも増えてくる。


2020年2月24日、国分寺駅にて

 

2021年3月27日、国分寺駅にて

特に2020年以降コロナ禍で多少遠出が憚られた時期もあったせいか、地元沿線を走る「華」と

「リゾートやまどり」については、度々撮影する機会を設定している。

特に乗車も含めた2021年の5月〜9月の度々の記録は、自分にとって大きなものになった。


そして、今年2月19日、西国立駅にて


7月2日、大宮駅にて


8月21日、国分寺駅にて

「リゾートやまどり」は7月2日

「華」は8月21日


…これが、自分にとって最後の記録である。


残念ながら多客臨時列車、とりわけ「リゾートやまどり」による「谷川岳もぐら/ループ」号は

今年の運転は満席便が続出して結局乗ることは叶わず、撮影機会も限られたものだった。

しかし、昨年とことん対峙できたこともあるのか、微塵も後悔は残っていない。

既に485系と言えど原型は無いが、国鉄最大の特急型交直流形式の系譜がここまで残ったことに

改めて畏敬の念を示し、今はただただ静かに労いを送りたいと思う。