787系特急「36ぷらす3(赤の路)」に乗車しました!2 | 乗りつぶしに行ってきた!

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JR全線完乗が目標!(現在は99%乗車済)

博多9時52分→鹿児島中央16時26分

36ぷらす3 赤の路

 

定刻通りに博多を出発。

出発から鹿児島本線を南下して行き12分ほどして太宰府信号場で停車します。

 

 

特に列車の追い越し等はありませんでしたがしばらくしてから出発し、すぐに記念乗車証と

 
 
赤の路のリーフレットを頂きました。
リーフレットの中には赤の路にまつわる7つのエピソードが記されているとともに
赤の路(鹿児島本線肥薩おれんじ鉄道)の各駅の標高差が記されていて、どのくらいの高低差をもって走行しているかがよくわかる内容でした。
 
 

リーフレットを眺めていると鳥栖に到着。

運転停車なので駅の外には出れませんが、数分後に出発し長崎本線と分かれて行きます。

 
 
確か分かれていく瞬間だっと思いますが、現在鳥栖より南を走る特急列車は36ぷらす3ななつ星 in 九州だけという車内アナウンスが流れました。
九州新幹線が開業する前であれば787系を使用した特急つばめが頻繁に行き交っていたわけで、
こうして特急車両で比較的安価に移動ができることに感謝しながら南へ進んでいきます。
 
 
筑後川を渡ると久留米で運転停車し、
 
 
しばらく走って銀水を過ぎたところで西鉄久留米線の線路と並走し、
 
 
西鉄銀水の横を通過して10時52分に大牟田に運転停車。
 
 
大牟田を出発して次の荒尾を過ぎると有明海沿いの区間をしばらく走りますが、海は見えそうで見えずで内陸へと進み、
最初のおもてなし駅・玉名に到着。
 
 
玉名では約20分間停車し、ホーム上では地元の特産品が売られていて、車内ですぐに食べられるおつまみも売られていました。
 
 
ホーム構造はは2面3線でホーム有効長は九州新幹線が開業する前は最長で11両と長い編成で鹿児島本線を駆け抜けていた
特急つばめが頻繁に発着していた名残で長めに取られています。
 
 
ホーム端に行くと6両編成の36ぷらす3が遥か前方で停まっているがわかるかと思います。
 
 
改札は簡易式の交通系ICの改札が2台置かれ、JR九州だとSUGOCAが交通系ICカードの名称ですが、
調べてみるとかなり広範囲にICカードで移動ができ、便利であるとともに合理化を図っていることが改札口を見て知ることができました。
 
 

この日の気温は30度を超え、燦々と照りつける太陽光の中に湿気を含めたら体感では40度近い中、ホーム上を散歩していたので喉がカラカラで、冷たい飲み物でも飲もうと3号車のビュッフェに向かうことにします。

なお、メニュー表は各座席に置かれていてソフトドリンクやアルコールのほか

 

 

おつまみやスイーツ、軽食にお土産まで取り揃えていて、

 

 

 

6時間を超える移動に対応した充実のラインナップといえます。

まずはビールをいただくことにして、3号車へ。

冷蔵庫から瓶ビールを取り出して会計を済ませるわけですが、現金のほかクレジットカードでも決済が可能で、

会計が終わると瓶ビールの栓を開けてくれて専用の紙カップももらってから自席に戻ります。

頼んだのは「九州CRAFT日向夏」で日向みかんの果汁入りのビールで、

 

 

少し前に瀬戸内レモン入りのビールを飲んだ時はビールなのか?レモンジュースなのか?よく分からずで柑橘類入りのビールのおいしさを感じることができなかったわけですが、

今回はビールの味をしっかり感じつつも途中からみかんの甘みもほのかに感じることのできる非常にバランスの良さを感じたビールでした。

 

喉を潤している間に列車は田原坂付近を走行中で今回の旅程でもかなり山深い区間を通過。

 

 
坂を下っていくと徐々に熊本市街地へと入っていき、九州新幹線の線路と並走すると
 
 
11時54分ごろに熊本に到着。
 
 

熊本ではおよそ10分停車し、赤の路では唯一の途中停車駅なわけですが弊ブロガーが座っていた2列前の2人組は熊本で下車されていきました。

もちろん熊本から鹿児島中央までの利用も可能です。

 

熊本を出発すると、ランチ付きプランの座席には徐々に昼食が運ばれるようになってきました。

弊ブロガーはランチなしなので何も支給されませんが、熊本にいるわけですから熊本県にて製造された純米酒「神田」をいただくことにします。

 
 

これはマイルドな味わいでなかなか飲みやすかった覚えがあります。

値段も650円とお手頃なのでオススメしたいところです。

神田を味わっていると列車は八代に到着して約10分間の運転停車後に出発。

 
 

八代から先、鹿児島本線は一旦終わりとなり、鹿児島本線を引き継いだ肥薩おれんじ鉄道へと入っていきます。

また、八代肥薩線の起点駅であって有名なゼロキロポストも現在もホーム上に置かれています。

肥薩線はかつての鹿児島本線であり、山の中を進む路線ですが、

海沿いを走るルートが開通されてからは鹿児島本線から肥薩線へと名称が変わって現在に至ります。

なお、九州新幹線の部分開業により海沿いを走るルートはJR鹿児島本線から肥薩おれんじ鉄道へと路線名のみならず会社名まで変わってしまった一方で肥薩線JR九州の路線のままであるのはなんともいえない運命を感じざるを得ず、

肥薩線との分岐を眺めていると、2020年7月豪雨の影響で八代吉松間が運休中(2022年9月現在)ということもあって赤サビがやや目立つ状態で、復旧費の問題云々はありますが肥薩線自体は本当に見所の多い路線なので早めの復旧が待たれるところです。

 
 
肥薩線の線路と分かれると球磨川を渡り、
 
 
肥薩おれんじ鉄道内は単線が続くため日奈久温泉で行き違い列車待ち合わせのため停車します。
 
 
すぐに出発となり、3分ほど走るとついに進行方向右側に東シナ海が広がる区間に到達します。
 
 
10時前に博多を出発して13時前に見れたわけですが、かつての特急つばめも3時間近くかけてようやくこの車窓を見て過ごしていたんだろうと思うと少し感動しながら、
 
 
「神田」を飲み切ったので、再び3号車で純米大吟醸「東一」を購入。
 
 

「東一」は結構複雑というか辛めで、そして肥薩おれんじ鉄道内だと揺れが結構激しいこともあって、

だいぶ酔いが回りながらも東シナ海の車窓を楽しんでいきます。

15分ほど堪能してからは内陸の方へと進み、佐敷で行き違い列車待ち合わせで運転停車し、

 
 
出発後は湯浦を通過すると九州新幹線の高架をアンダーパスし、次の津奈木通過前に再び高架をアンダーパスします。
 
 

新しめのコンクリート建造物を久々に目にすることができて逆に新鮮な気分に浸れました。

九州新幹線の乗り換え駅の新水俣を通過。

非常にホームが狭いので、安全策が付けられているのが特徴です。

 
 

その後は山岳区間を抜けるなどして出水に到着。

 

 
出水では5分程度運転停車を行なっていて、八代川内のほぼ中間に位置していることから、
車両基地もあり土日を中心に運行されているおれんじ食堂用のHSOR-100形が休んでいました。
 
 

残念ながら列車の外に出ることはできませんでしたが、ホーム上ではJR九州の若手の社員さんたちが横断幕を持ち、手を振りながら練り歩いていました。

きっと地元の方でしょうから暑さは慣れっことは思いますが、30度を越す暑さの中、仕事とはいえ本当に大変だなと思いながら、手を振り返すのはつまらないと思ったので、

持っていた「神田」と「東一」の瓶を見せびらかして笑いを取るという、見方によってはアルハラをするなどして出発。

 

折口で3度目の行き違い待ちのための運転停車をして、

 

 

この時にアテンダントさんからサービスで飴を頂きました。

 
 
14時25分ごろに2つ目のおもてなし駅・牛ノ浜に到着。
 
 
牛ノ浜はホーム有効長が短く6両編成の36ぷらす3は停まりきれないため、
 
 
後ろの車両(今回だと1~4号車)はドアカットされていました。
 
 

牛ノ浜でも約20分間停車し、ホームの待合所のようなところでは地元の名産品を売るなどのおもてなしを受けました。

牛ノ浜は2面2線のホーム構造で、

 
 
下りホームに隣接する形でこじんまりとした駅舎があり、
 
 
その先には東シナ海が広がるという、最初のおもてなし駅でもある玉名は比較的市街地っぽさを感じる駅でしたが、
牛ノ浜は南国に佇む田舎駅という雰囲気がして、ロケーションとしては牛ノ浜に軍配が上がりました。
 
 
牛ノ浜を出発すると東シナ海沿いを10分ほど走行し、
 
 
薩摩高城を通過すると一気に内陸へと進み、
 
 
上川内を通過する頃には川内市街地へと入ってきて、
 
 

川内では10分少々の間、運転停車しました。

川内肥薩おれんじ鉄道の終点と一旦終わってしまった鹿児島本線の再起点駅で九州新幹線へも乗り換えることができ、

3路線が乗り入れる駅となっています。

 

 
さらにJR貨物の駅も兼ね備えていることからコンテナが高く積まれていて、鹿児島県内では重要な駅であることを実感することができました。
 
 

川内を出発すると鹿児島中央は間近で残り50分ほどになりましたので、軽食を食べに3号車へ向かいます。

注文したのは五島手延うどんで、優しい味わいで締めの一杯としては完璧なうどんでした。

 
 
4号車マルチカーのカウンター席で車窓を眺めながら啜っていると…
 
 
市来通過中には415系とすれ違い、少し前までは九州であればほぼ全土で見れた車両ですが、だいぶレアになってきました。
 
 
鹿児島本線に戻ってからはほとんどの区間が複線になり、行き違い待ちも起きないまま定刻通りに鹿児島中央に到着。
 
 
10分少々の停車の後、明日の黒の路(鹿児島中央→宮崎)に備え、車両基地に引き上げていくのを見送ってから、
初の36ぷらす3の乗車は終了となりました。
 
 

乗車し終えて一つだけ文句をつけるとすると車窓を眺める時に日除けとして襖を開け閉めするのですが、全開にしても通常の半分ほどしか見れない点で、

それ以外の車内の豪華さやビュッフェのコンテンツ、途中駅(玉名牛ノ浜)でのおもてなしなど文句のつけようのないものでしたし、約6時間半乗車していても全く飽きず、移動するだけで楽しい列車でした。

翌日は博多で用事があるためにすぐに九州新幹線さくら406号に乗車し、

 

わずか1時間37分と36ぷらす3の4分の1ほどの乗車時間で戻ってきてしまったのですが、トンネルが非常に多く(そもそも夜間なので車窓は全く楽しめませんが)、
ゆったりのんびりと移動を楽しめる36ぷらす3の赤の路の良さをすぐに感じることができました。

週に1回しか運行されないわけですが、毎日運行にしても十分埋まる…そんな時代が来たらいいなと思える列車でした。