留萌本線最後の夏 / 廃止が近づくローカル本線【夏の北海道㉓】 | 湘南軽便鉄道のブログ

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本ブログは鉄道・バス・船舶・航空機等について、記録も兼ねて記事掲載。

その他、5インチゲージ自家用乗用鉄道「湘南軽便鉄道」についても掲載。路線は湘南本線(ベランダ線・路程約0.01km)があったが現在廃止。新たな庭園鉄道敷設の構想中。

(前回記事の続き)

(JR留萌本線  留萌駅)



★過去記事↓↓↓


















JR北海道 深川駅・留萌本線

函館本線と留萌本線が発着する深川駅
留萌本線の表示は、小さく看板の片隅に。

留萌本線の発車時刻表は右片隅に。一日の発車本数は僅か7本。


一番外れにある短い6番線ホームは、ほとんど使われなくなった留萌本線専用ホーム

18時09分発留萌行き普通列車のみこの6番線から発車

かつては、深川駅から名寄駅までを結んでいたJR深名線(121.8km)もあったが、1995年(平成7年)9月4日廃止。


留萌本線(深川〜留萌間、50.1km)は段階的に廃止が確定。石狩沼田〜留萌間(35.7km)は2023年(令和5年)4月1日(日)廃止予定、
学生の利用が多く数年残る深川〜石狩沼田間も2026年(令和8年)4月1日(水)廃止となる予定。


深川駅4番線ホームへ。
深川駅13時13分、留萌からの普通列車が到着


国鉄末期に製造されたキハ54形気動車の単行





JR北海道のキハ54は、極寒地仕様でデッキ付き。長距離運用が多いためデッキには便所も設置。

側窓は一段上昇の開閉窓。内側に冬季用の二重窓を設置。

車内は冷房無し。扇風機操作のスイッチ。

天井の扇風機には、国鉄時代のマークが残る。

車内は転換クロスシートが並ぶ。


車端部のみロングシート

JR北海道のキハ54は、JR四国のキハ54とは仕様が大きく異なる。

JR北海道のキハ54は500番台車両


ドア幅は、キハ40より狭い。


運転台

デッキに便所入口

便所内部







キハ54 511










発車を待つ留萌行き普通列車






深川→留萌
留萌本線 深川発・留萌行き普通列車
13時28分、深川(ふかがわ)駅を発車

函館本線 札幌方面とほんの少しだけ並走


函館本線と分かれ、右へ分岐



留萌本線の全長は50.1km。JRで「本線」を名のる路線では、大部分の区間が廃止になったJR北海道の日高本線(30.5km)に次いで短い。



北一已(きちいちやん)駅

駅舎は、廃駅の深名線・宇津内仮乗降場を移設したもの。

一日の平均利用者は1名。



単行気動車は田園地帯を行く。




秩父別(ちっぷべつ)駅

朝の下り・留萌行き普通列車は、当駅を通過する。












北秩父別(きたちっぷべつ)駅は通過

雨竜川(うりゅうがわ)橋梁を渡る。

川は大雨で濁っている。




石狩沼田(いしかりぬまた)駅



かつては桑園(札幌)と石狩沼田を結ぶ国鉄 札沼線(さっしょうせん)の終着駅だったが、新十津川〜石狩沼田間は1972年(昭和47年)6月19日廃止。その後札沼線は非電化区間が全て廃止され、現在は桑園〜北海道医療大学間に短縮された。

来年2023年(令和5年)3月末をもって留萌本線の石狩沼田駅〜留萌駅間が廃止されると、当駅が留萌本線の終着駅になる。その際、折り返し設備が新規に設置される予定。

しかし、深川〜石狩沼田間も、2026年(令和8年)4月1日(水)に廃止となる予定。




真布(まっぷ)駅




一日の平均利用者は2名程度。

木造待合室に板張りホーム






恵比島(えびしま)駅




 
かつては、この駅から留萠鉄道炭砿線が分岐し、17.6km先の昭和駅まで延び、石炭や木材の貨物輸送のほか旅客輸送も担っていたが炭鉱閉山に伴い路線も廃止に。

恵比島駅が本当の駅名

貨車(ヨ3500形車掌車)の廃車体が恵比島駅の駅舎であり、右側の駅舎はテレビドラマのセットの跡。ドラマセットに合わせ貨車の駅舎も板張りにしてある。


1999年(平成11年)NHK朝の連続ドラマ「すずらん」の舞台になった駅。
ドラマ内の設定では「明日萌(あしもい)驛」

かつては、観光列車「SLすずらん」(深川〜留萌〜増毛)が走り、恵比島駅はロケ地を訪れる観光客で賑わっていた。

今はひっそりと。一日の平均利用者は2名程度。

古い駅舎に見えるが、テレビドラマの撮影セット


明日萌駅はテレビドラマ上の架空の駅名





標高100mの恵比島峠を越える。

非冷房のため、夏は窓を開ける。

峠道を下る。



峠下(とうげした)駅


駅前に人家らしきものは無い。

一日の平均利用者は1名未満








幌糠(ほろぬか)駅

一日の平均利用者は1名未満

駅舎はヨ3500形車掌車

一日の平均利用者はほぼいない。






藤山(ふじやま)駅

一日の平均利用者はほぼいない。



古い木造駅舎







大和田(おおわだ)駅

一日の平均利用者は1.2 名






留萌川を渡る。





間もなく終点・留萌駅

留萌駅構内はかつては広大な敷地を有していた。

留萌は、かつて留萌の各炭鉱から産出される石炭や、木材を鉄道貨物で輸送し留萌港から積み出していた歴史がある。留萌駅(当時は「留萠」と表記)からは留萠鉄道の貨物線である海岸線(北岸線・南岸線)が留萌港へ延びていた。

当時の留萌駅は、国鉄(留萌本線、羽幌線)や留萠鉄道の広大な留置線や貨物側線等があった。これらの廃止後は遊休地となっていたが、今は公園や道の駅となっている。










終着駅・留萌
14時25分、終点・留萌(るもい)駅に到着






今は留萌本線の終着駅として、単行気動車がひっそりと発着する留萌駅だが、2016年(平成28年)12月4日まではこの先増毛駅まで留萌本線は続いていた。

また、かつては、国鉄羽幌線、天塩炭砿鉄道、留萠鉄道臨港線が分岐する鉄道の拠点だった。






※2022年(令和4年)8月上旬