旅行二日目は、横手から北上まで北上線に乗車後、仙台まで東北新幹線で移動する。あおば通まで歩いて仙石線全区間に乗車して、石巻で石巻線に乗り換えて女川まで行く。折り返し石巻線に小牛田まで乗車、陸羽東線に乗り換えて鳴子温泉に向かう。そして、今日は鳴子温泉に宿泊する。
 ホテルの朝食が6:30からだったので、ゆっくり朝食を食べて出発した。外は雨が降っていて、小雨とはいえ傘無しでは歩くことができない。平日の朝なのに、列車の時間の関係か横手駅は人はまばらだ。北上線のホームに降りると、隣の奥羽本線のホームに湯沢行きの普通電車が止まっていた。この時間に上りはないはずだと思ったが、7:30発の電車が遅れているようだ。

 横手駅 / 秋田県/横手市 
 JR東日本 / 奥羽本線、北上線 
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 乗車する北上行き728Dは横手7:23到着の723Dの折り返しだと思っていたが、7:30を過ぎているのにまだ入線していない。折り返し運用ではなく別の車両が回送で入線するのかなと思っていると、構内アナウンスがあった。やはり折り返し運用となる723Dが障害物撤去のため遅れているということだ。隣の相野々を23分遅れで発車したということだ。湯沢行きの普通電車は723Dと連絡しているので、この到着と乗り換えを待って出発すると案内があった。
 723Dは23分遅れの7:46に到着したが、それほど乗客は乗っていなかった。車両は小型のキハ100形一両で、6つしかないボックス席のひとつに座った。乗客は5人だけで、私以外は地元の人のようだ。そして、728Dは9分遅れの7:52に出発した。

 北上線 普通 728D 
 / 横手 7:52 (定刻7:43) → 北上 9:07 (定刻9:05) 
 JR東日本キハ100形気動車0番台 / 100-40(1両/一ノ関運輸区) 
 横手→北上間初乗車 
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 北上線は、岩手県北上市にある北上駅と秋田県横手市にある横手駅を結ぶJR東日本の地方交通線。路線距離は61.1 kmで、全線非電化で単線だ。JR東日本が2022年7月に公表した、2019年度に輸送密度2,000人未満だった35路線66区間のなかに全区間が含まれている。対象区間の内訳は、北上-ほっとゆだ(435人)、ほっとゆだ-横手(132人)となっている。
 かつては優等列車も運転されていたが、現在は地域輸送が需要の中心となっている。横手から仙台、東京方面に行くのには、北上線経由より大曲から秋田新幹線を利用する方が便利で所要時間も短い。かなり遠回りとなるので料金は高くなるが、北上線の運行本数を考えるとビジネス客などは大曲経由を利用しているのではないだろうか。

 停車  小松川駅(8:04、定刻7:56~57)
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 横手の市街地を過ぎると山の中に入っていき、降っていた雨は雪に変わった。県境に向け標高を上げているようだが、たいした勾配ではない。途中駅のホームはうっすら白くなっているが、乗降する人はいない。
 岩手県に入ると、ゆだ高原、ほっとゆだと停車する。温泉施設が駅舎の中にあることで有名なほっとゆだ駅には7分遅れの8:21に到着。交換のため7分間の停車時間が設定されていたが、遅れを取り戻すため3分間の停車で発車した。交換した727Dはキハ100形2両編成だったが、車内の乗客は多くはなかった。ここでは5人の乗車があった。

 停車  ほっとゆだ駅(8:21~24、定刻8:14~21) 
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 ほっとゆだを発車すると間もなく第2和賀川橋梁を渡り、左手に和賀川(錦秋湖)が移る。錦秋湖は湯田ダムによって形成された人造湖だが、この時期は水量があまり多くない。沿線では一番のビューポイントだろうが、雪が降る暗い空の下では水面も背景も映えない。

 車窓  錦秋湖 / ほっとゆだ→ゆだ錦秋湖(8:28頃)
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 停車  ゆだ錦秋湖駅(8:31、定刻8:28)
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 ゆだ錦秋湖を過ぎると間もなく錦秋湖は見えなくなり、だんだん標高を下げていく。下りきったあたりが横川目で、雪は上がり空は薄日が差すようになった。このあたりから北上市街に入るようで、ここから先はぱらぱら乗車があった。
 藤根は交換可能駅で、平日には北上からの列車の折り返しが1本設定されている。通学、通勤の時間帯の設定だが、藤根-北上間はそれなりの需要があるということのようだ。

 停車  藤根駅(8:55、定刻8:52~53) 
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 最後は住宅街の中を走り、終点の北上には2分遅れの9:07に到着した。途中でぱらぱら乗車があったが、思っていたほどの乗客の数ではなかった。朝の時間帯で一両編成かと思ったが、需要の中心と思われる北上よりでは通勤、通学の時間帯を外れているためか。
 北上線に乗ってみて、横手-ほっとゆだ間は人家があまりなく地域輸送の需要は少ないのだろうなと思った。輸送密度が132人というのもうなずけた。ほっとゆだ-北上間は観光客の需要が見込める区間なので、何らかの対策が必要だろう。過去にも何度か散発的に臨時列車が運行されているようだが、今年10月8日にも「秋薫る錦秋湖号」が盛岡-北上-横手間を往復で運行された。その手応えはどうだったのだろうか。

 北上駅 / 岩手県/北上市 
 JR東日本 / 東北本線、北上線、東北新幹線 
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 北上から仙台までは東北新幹線を利用する。「大人の休日倶楽部パス」は手軽に新幹線を利用できるのでありがたい。今回は6回の指定席利用回数に余裕があったので、事前に指定席を確保しておいた。「大人の休日倶楽部パス」は全車指定席の「はやぶさ」の盛岡-仙台間については、同区間の途中駅に停車する「はやぶさ」に指定席をとらずに乗車することができる。いわゆる、特定特急券と同様の扱いだ。

 東北新幹線 はやぶさ108号 / 北上 9:26 → 仙台 10:21 
 JR東日本新幹線E5系電車 / U-34編成(10両/新幹線総合車両センター)
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  予想していたとおり「はやぶさ108号」の車内はがらがらだった。指定席をとる必要は無かったが、乗車区間が短くないので指定席をとってないと途中で席を移動する必要が出てくるかもしれない。何度も乗車しているが、E5系はシートピッチが広く座席も快適だ。

 仙台駅 / 宮城県/仙台市 
 JR東日本 / 東北本線、仙山線、仙石線、東北新幹線 
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 次に乗車するのは仙石線で仙台駅(地下)にも停車するが、起点が隣のあおば通駅なのでそこまで歩く。事前にしっかり調べておいたが、わざわざ仙台駅からあおば通駅に向かう人は少ないようで、案内標識は見当たらない。しかし、途中各所に付近の案内地図があったので、それを確認しながら向かった。あおば通駅は地下駅なので地上からはわからないのがやっかいだ。しかし、地下道に降りると案内標識が出ていて、仙台駅西口を出て5分ほどで到着した。

 あおば通駅 / 宮城県/仙台市 
 JR東日本 / 仙石線 
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 仙石線は、宮城県仙台市のあおば通駅から仙台駅を経由し宮城県石巻市の石巻駅を結ぶJR東日本の幹線。あおば通-東塩釜間が複線で、それ以外は単線だ。全線電化されているが、東北地方のJR線では唯一の直流電化路線となってる。もとの起点は仙台(地上駅)だったが、2000年に仙台-陸前原ノ町の地下化と同時にあおば通まで延伸開業した。
 仙石線には昨年三陸地方を旅行した時、仙石東北ラインに仙台から石巻まで乗車したので、高城町-石巻間には乗車したことがある。仙石東北ラインという愛称の路線は、塩釜まで東北本線を走り、その先の接続線を経由して高城町の手前で仙石線に入る。
 仙石線・東北本線接続線は、石巻方面への所要時間短縮のため震災後の復興事業として建設された。仙石線と東北本線の電化方法が違い、かつ付近にデッドセクションを設ける場所がなかったので、接続線は電化されず、仙石東北ラインは新型ハイブリッド気動車で運行されている。

 仙石線 普通 1021S/ あおば通 10:48 → 石巻 12:14 
 JR東日本205系電車3100番台 / M-17編成(4両/仙台車両センター宮城野派出所)
 あおば通→高城町間初乗車 
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 あおば通発の仙石線の車両は205系3100番台で、山手線や埼京線で運用されていた205系0番台を改造し転入したものだ。転属に伴い四両編成に短縮され、トイレが新たに設置された。
 あおば通を出発した時にロングシートの座席は半分くらい埋まっていたが、仙台で座席は埋まり立っている人も出てきた。陸前原ノ町までが地下区間で、その先はすぐに地上に出る。仙台市街地なので乗降も多いが車内は混雑したままだ。その先、松島海岸で多く乗客が降り、車内は空いてきた。松島を訪れる観光客も多いようだ。
 次の高城町から先が前回乗車した区間だ。あおば通発、高城町行きの電車は、この駅で東北・仙石ラインの石巻行き快速に連絡している。

 石巻駅 / 宮城県/石巻市 
 JR東日本 / 石巻線、仙石線 
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 石巻駅では石巻線に乗り換えて女川に向かう。この駅には三陸地方を旅行した1年前に訪れていて、その時には石巻線上り列車に乗車して前谷地に向かった。前谷地からは気仙沼線に乗り換えたので、石巻線の未乗車区間は、小牛田-前谷地、石巻-女川間だ。



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