てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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中央線のグリーン予備車になぜ209系1000番台が選ばれたのかを考える


こんにちは!
今回は中央線209系に関する記事を書いていきたいと思います。
今年の夏ごろには運用を離脱気味で、あまり見かけることの無かった209系も、秋ごろからはほぼ毎日運用に就くようになりました。(その理由についてはこの記事で解説しています。)来年で中央線デビューから4年。グリーン車サービス開始期間も迫っており、中央線での活躍期間も迫ってきています。そんな209系ですが、そもそもなぜ中央線のグリーン車予備車には209系1000番台が選ばれたのでしょうか。ストレート車体かつGTO-VVVFで、E233系と比べると機能面でもサービス面でも劣っているのは間違いないですが、それでも209系1000番台が中央線に転属した理由はなぜなのでしょうか。今回はそのことを考えてみたいと思います。

車両の余りは…

まず、一番に考えられるのは、2019年春当時、余っている10両編成の通勤型車両が209系1000番台ぐらいしかなかったからという理由です。2019年はまだコロナ禍の前で、今のように減便による余剰が発生しているわけではありませんでした。そんな中で、中央線に転属できる10両編成の通勤型車両というのはなかなか存在しませんでした。当時は山手線E235系導入の真っ最中で、E231系500番台山手線の総武線転属、E231系0番台・209系500番台総武線の武蔵野・八高線転属が進んでいましたので、これを中央線に一時的に充てればよかったのでは?と思われるかもしれません。しかし、仮にE231系500番台を中央線に一時的に転属させた場合、総武線の6ドア車廃止に支障が発生し、総武線のホームドア整備が遅れることになります。総武線用のE231系は6ドア車を挟んでいるので、組み替えなければ中央線には転属できませんし、209系500番台を中央線に一時的に転属させるならば、武蔵野線205系の置き換えが遅れ、ジャカルタ譲渡に影響がでていたでしょう。そうなると、当時の段階で、何にも支障をきたさずに、そのまま転属できる車両というのは209系1000番台ぐらいしか存在しないことになります。常磐緩行線は2018年春より小田急線への直通を開始し、非対応の209系は運用に制限がかかっていましたし、マト19編成の登場により、編成数は確保できている状況だったので、転属させるのに問題はありませんでした。10両編成で、そのまま転属出来る車両というと209系1000番台くらいしかなかったというのが、一番の理由でしょうね。


高い電動比率も選ばれたポイント?

ちなみに、209系1000番台は電動比率が6M4T(6両モーター車、4両非モーター車)です。比較対象として、10両編成の209系500番台は4M6Tなので、こちらよりも電動比率が高いことになります。E233系の電動比率は6M4Tなので、実は1000番台とE233系の比率は同じなのです。それにより、可動速度もE233系と同じとなっているので、実はE233系と変わりなく活躍することが出来る高性能な車両でもあるわけです。この点は中央線で高速走行をするにあたり、非常に有効に働くでしょう。もともと地下鉄で活躍するため、他の209系よりも高性能であった点も、中央線での活躍に耐えるきことが出来ると判断された一つの要因でしょう。間違いなく、209系500番台よりも中央線での走行に適しています。こういった1000番台独自の、他の209系との違いも影響しているでしょうね。

こういった点が、209系1000番台が中央線に転属した理由として挙げられると思います。タイミングと、地下鉄直通が故の特徴、この二つが主に影響し、中央線への転属となったのではないかと書いてみましたが、いかがでしょうか。
中央線転属なんてついこの間…なんて思いがちですが、来年でもう4年ですからね。グリーン車組み込み工事も着々と進んでいるので、いつまで走るか分かりません。少しずつ「最後」を意識する段階に入ってきているのかと思います。209系最後のGTOを奏でる2編成、乗れるうちにたくさん乗って、高速走行を楽しみたいものです。
最後までご覧いただきありがとうございました!