山陰駅巡り22夏-島根山口編(29) 美祢線 美祢駅 ~かつての石灰石輸送の中継点~

きゃみ

仙崎駅から乗車した折返しの厚狭行きは、長門市駅で30分近くの足止め・・・。
遅れている山陰本線の到着を待ってようやくの出発となりました。

長門市駅を出ると美祢線に入って南下を開始します。
まず板持駅に停車。長門市内の駅で戦後に新設された1面1線の無人駅です。
P1290571_板持_R

次は長門湯本駅。長門市深川湯本にある駅で湯本温泉や俵山温泉への玄関口。
2面2線のうちの1線を剥がした1面1線の無人駅で、大正期の良い駅舎が残されています。
P1290572_長門湯本_R

次は渋木駅長門市深川湯本にある2面2線の無人駅。ここにも良き木造駅舎があります。
P1290573_渋木_R

渋木駅を出るとトンネルで峠を越えます。「大ヶ峠」だと思いますが、その前後のどこかの右車窓。
左奥に辛うじて見える赤い道路橋が国道316号だとすると、トンネル手前の風景かもしれません。
P1290574_渋木~於福_R

トンネルを抜けると厚狭川に沿って下流方面に向かいます。分水嶺を越えて久々に山陽側に出てきました。
まず於福駅に停車。美祢市於福町にある2面2線の無人駅で於福温泉への下車駅。ここも大正期からものだと思われる木造駅舎が残されています。
P1290575_於福_R

さて・・・美祢線内ではいくつかの駅で下車する予定にしています。
まず最初に下車するのは次の重安駅の予定。かつては石灰石の産出で活況を呈した駅です。でしたが、長門市駅での30分遅れが影響して今回はパスすることにしました。残念><

そしてその次に停車するのが美祢駅です。
重安駅からバスで訪れる予定だった駅で、ここで下車することにしました。
P1290576_美祢_R P1290579_美祢_R

美祢駅は山口県美祢市大嶺町東分にある美祢線の主要駅で、美祢市の代表駅。
美祢市は山口県内では海に面していない唯一の市だそうです。代表的な産業としては、無煙炭や石灰石の産出で、航空写真を見ると美祢駅や重安駅の東側にある鉱山が一目瞭然です。

駅構造は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線。駅舎は単式ホームの南東側に面しており、ホーム間は構内踏切で連絡していましたが・・・現在は1面1線での運用のようです。

単式ホーム厚狭方からの様子。
左端に島式ホームがありますが、草ぼうぼう。現在は使われていないようです。
P1290578_美祢_R

振り返って厚狭方面。出発する列車を見送ります。あの跨線橋から構内が望めたかもしれませんね~。
P1290577_美祢2_R

単式ホーム中ほどから厚狭方面。島式ホームは厚狭方に大きくずれており、その手前に構内踏切があります。しかし、ホームから降りられない構造・・・。2,3番に相当する線路も赤錆で、構内踏切自体もボロボロ。2,3番と島式ホームは相当前に利用停止されたようです。
P1290583_美祢_R

長門市側にもうちょっと移動して撮影。駅はカーブ上にあります。
P1290582_美祢_R

振り返って長門市方面。
そばには大嶺変電所がありますが、非電化路線の美祢線とは直接関係はないと思われます。
P1290580_美祢_R

同じく長門市方面。
3線が集約してから左カーブしていきますが、踏切の先で分岐して真っすぐ進む線路もあります。
P1290581_美祢_R

この線路の先には小規模な操車場があり、そこからスイッチバックする形で南東方面に専用線が出ていたそうです。専用線は大規模なセメント工場に繋がっていました。航空写真を見ると線路がまだ残されているように見えます。

美祢線はかつては宇部港への石灰石輸送等の貨物列車が多数運行され、活況を呈していたそうです。そのことから運賃計算上は現在も?「幹線」として扱われています。しかし、トラック輸送が主流となり、宇部港向けの石灰石列車は1998(平成10)年に廃止されています。その後も重安駅から宇部岬駅への石灰石輸送が細々と行われていたそうですが、そちらも2009年10月に廃止されました。
もう一つ面白いのが、山陽本線と山口線経由で山陰本線の岡見駅への貨物列車も設定されていたそうです。岡見駅といえば三隅発電所に専用線がでていましたね。→→波子駅~浜田駅~益田駅
最終的には美祢線におけるJR貨物の事業は2014年4月に廃止となっています。

駅舎内の様子。昨年5月までは美祢線内で唯一のみどりの窓口のある駅だったそうですが、現在は窓口は閉鎖されて無人駅となっています。寂しい・・・。
P1290584_美祢_R

そして駅舎外観。手前の事務所部分が2階建てのコンクリート造りで、1969(昭和44)年2月に改築されたものだそうです。貨物取り扱いの職員さんがいたのかもしれません。
ちなみに駅の開業は1916(大正5)年9月のことで、当時は吉則停留場と言われていたそうです。
P1290586_美祢_R

駅の出入口は奥の平屋建て部分にあります。かつては駅前からカルスト台地や鍾乳洞で知られる「秋吉台」への玄関口として、JRバスなどが出ていたそうです。JRバスは廃止されましたが、別のバスが今もあるのかどうか??
P1290585_美祢_R

さて、秋芳台には行きませんが、ここから計画通り路線バスに乗車して寄り道しようと思います。
乗車するのはブルーライン交通バスの豊田町西市行き。西市は駅の西方面にあります。
P1290587_美祢_R

バスに乗車して、向かうは美祢線大嶺支線の終着駅だった大嶺駅跡です。~つづく~

行程:仙崎(1628D仙崎発厚狭行)長門市(710D同左)美祢(ブルーライン交通 美祢駅発豊田町西市行)大嶺

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Comments 2

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四季彩  
こんにちは。

美祢市が山口県で唯一海に面していないなんて、本州最西端で、東側以外海に囲ませている山口県らしいですね。逆に僕が住む埼玉県は、海に面している市は、一つもありません。
今日の深夜0時からクロアチア戦です。僕は明日は西武線の旅のために早起きしなければならないため、リアルタイムでは観ません。旅の途中でスマホをチェックするorスポーツ新聞を購入です。日本、負けないで!

2022/12/05 (Mon) 14:03 | EDIT | REPLY |   
きゃみ
きゃみ  
クロアチア戦

四季彩さん、こんばんは。
そういえば・・・東京都にも海に面した市はないかもしれませんね。
試合開始まであと1時間。応援も準備万端(笑)
ドイツ戦やスペイン戦と同じような戦い方をするのか見ものです。
西武線の旅、お気をつけて。

2022/12/05 (Mon) 23:03 | EDIT | REPLY |   

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