皆様こんばんは、備前国鉄道です。
 
月が変わった途端にガクンと気温が下がりましたね・・・サムスギル⛄
 
お昼過ぎには京都市内で小雪が舞っておりました😱
 
先が思いやられますな・・・😅
 

 
12月に入り、17日(土)に控えている関西私鉄各社のダイヤ改正もだいぶ近づいてまいりました。
 
今回はそのダイヤ改正で姿を消すとある列車の話題をお届けします。
 
写真は今朝撮りたてホヤホヤのものです
 
 
京都から始発列車に乗り、大阪府池田市にある阪急電鉄の石橋阪大前駅にやって来ました。
 
ホーム同士を繋ぐ地下道に下りてみると、こんな看板を見つけました。
 
そう、ここに書かれている箕面駅発の普通列車が今日のお目当てです。
 

直通列車は平日朝ラッシュ時に箕面→梅田行きの片道2本のみ設定されており、いずれも当駅4号線を介して宝塚本線へと乗り入れて行きます。
 
平日朝以外はロープで規制され、照明も落とされている地下道を通って4号線乗り場へ向かいます。
 
 
石橋阪大前駅は宝塚本線から箕面線が分岐する駅で、駅構内はY字状に大きくカーブした構造となっています。
宝塚本線が発着する1・2号線に加え、箕面線内折り返し列車が使用する行き止まり式の5号線、そして上の写真に写っている3・4号線の3面5線から構成される駅です(写真奥に電車が停まっているところが5号線)。
 
 
2号線から梅田行きの通勤特急が発車していくところ。
 
両線の分岐部分はこのように複線同士になっており、やろうと思えば高頻度の直通運転もできそうではありますが、現状ここを曲がる営業列車は普通列車2本のみとなっています。
 
かつては準急や通勤準急などの設定もあったそうですが、21世紀に入ってから徐々に縮小が進み、2018年には梅田発箕面行きの運転も取り止めに。
 
ダイヤ改正以降、2路線を直通する列車は回送列車のみとなります。
 
 
今冬の阪急のダイヤ改正では、京都本線の「快速」・「快速急行」廃止に代わる新種別「準特急」誕生や、6300系を改造した観光特急「京とれいん」が引退するなど大規模な変革が多く、あまり注目が厚めっているようにみえない箕面線の直通列車ですが(個人的な感覚です)、実は歴史的に見て大きな節目であると言えるのです。
 
宝塚本線と箕面線は、1910年に小林一三率いる箕面有馬電気軌道が開業させた路線。
 
小林は沿線の宅地開発や世界初のターミナルデパート建設、宝塚少女歌劇の設立など、私鉄による多角的経営のビジネスモデルを創造し、それに追随した当時の私鉄各社から現在のJRに至るまで、日本の鉄道業界の経営手法に大きな影響を与えました。
 
箕面線は阪急の創始路線として開業当初からずっと梅田への直通運転を行ってきましたが、この度112年の歴史にピリオドが打たれることになります。
 
 
直通列車廃止と合わせて箕面線全体で減便も行われることになっていますが、昨今のコロナ禍による利用者減少だけが要因でなく、同じ阪急阪神ホールディングスの北大阪急行が来年度に箕面萱野駅まで延伸開業することも見越した施策であると見ることもできます。
 
長く続いてきた伝統が途絶えるのには一抹の寂しさがありますが、時代の変化に合わせて新しいアイディアをどんどん取り入れていく小林一三のポリシーが今も生きているのかもしれませんね。