大津駅【滋賀県】(東海道本線【琵琶湖線】。2017年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
滋賀県大津市の市街地中央部に位置する東海道本線【愛称:琵琶湖線】の新快速停車駅で、大津市はもちろん、滋賀県の代表駅であるのですが、駅前に大規模な商業地区が形成されていないためイマイチ栄えておらず、乗車人員は草津駅や石山駅などを下回り、滋賀県内第6位に甘んじており、草津駅に停車する長距離特急『ひだ』が通過してしまう駅である、
大津駅 (おおつえき。Otsu Station) です。
 
  
駅名  
大津駅 (JR-A 29)   
 
所在地  
滋賀県大津市    
 
乗車可能路線  
JR西日本:東海道本線 【愛称:琵琶湖線】    
 
隣の駅  
米原方・東京方……膳所駅  
京都方・神戸方……山科駅 (京都府)    
 
訪問・撮影時  
2017年6月、2020年12月  
 
 

 

大津駅は地平駅ですが、地形の関係で線路・ホームは北口より一段高い中2階相当にあります。一方、線路・ホームと南口の間に高低差はありません。
南北に出入口がありますが、駅中央部に南北自由通路は設置されていません。改札内を通り抜けるには入場券が必要です。
駅のすぐ西側に地下道があり、入場料を支払わずに南北の通り抜けは可能です。地下道は南口側に高低差がありますが、緩勾配のスロープになっており、手すりもあるのでバリアフリーに対応しています。車いすも通行可能です。
 
写真は正面口に相当する北口(びわこ口)です。上写真は南を、下写真は南東を望む。
北口(びわこ口)には一部2階建ての駅ビルがあり、1階の東側(左)に駅舎と北口改札があり、1階の西側(右)と2階はJR西日本系の商業施設「ビエラ大津」になっています。
「ビエラ大津」には観光案内所、コンビニ、飲食店が入居しており、2階全体には簡易宿泊所「THE CALENDAR」が入居しています。
出入口に段差はありません。
北口には駅前広場が整備されていて、右側(西)にはバスターミナルやタクシー乗り場が設置されたロータリーがあります。
駅ビルの西端には駅南側に通じる地下道があります。
 
また、写真奥には南口駅前にある高層ビル(右:Hotel テトラ 大津、左:ローレルコート大津)が写っています。
 
 

北口(びわこ口)の駅前です。北北東を望む。後方に北口駅ビルがあります。
こちらの北口駅前は市街地で、奥に延びる中央大通り沿いにはビルやマンションが建ち並んでいますが、オフィスビルが多く、商店は少ないです。北へ向かうほど標高が下がります。
中央大通りの西約100mを並行する県道7号線沿いには商店街が形成されているものの、寂れている印象です。
約200m先の右側には大津地方裁判所が、約350m東には滋賀県庁があり、大津駅前は商業地区ではなく官庁街・オフィス街の様相を呈しています。
また、中央大通りを北進して、踏切を渡って右折すると約900mで京阪石山坂本線の島ノ関駅に到達し、県道7号線を北上すると約1.1kmで京阪石山坂本線と京阪京津線の「びわ湖浜大津駅」に到達します。
ちなみに大津駅から最も近い京阪の駅は、約600m西にある京阪京津線の上栄町駅です。
そして、中央大通りを直進し続けると約900mで琵琶湖岸に到達します。
 
 

 

駅ビル1階東側にある北口改札(びわこ口)です。出入口前より上写真は南を、下写真は南西を望む。
大津駅は有人駅で、インターホンはありません。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が計7通路あり、一番右の自動改札通路が幅広通路です。右端の奥まった場所には点字ブロック設置の有人通路があり、その右側に窓口があります。
改札口の右手前にはウォークイン型の『みどりの窓口』があり、その中に指定席券売機『みどりの券売機』もあります。『みどりの窓口』の右隣には自動券売機(ICチャージ可)があります。改札内には自動精算機(ICチャージ可)があります。
トイレと多機能トイレは改札を入って正面にあります。改札外は「ビエラ大津」内にあります(多機能トイレ併設)。改札内にはAEDもあります。
改札を入って左前方にはホームとを結ぶ地下道に通じる階段とスロープがありますが、改札口と地下道の高低差は小さいです。地下道と1階相当にある各ホームとの間には階段とエレベーターが設置されていて、バリアフリーに対応しています。また、地下道の先には後述の南口改札があります。尚、駅構内を通って南北の通り抜けをする場合は入場料が必要になります。
改札口の右側(西)は商業施設「ビエラ大津」で、自動券売機の右隣にはJR西日本系のコンビニ「セブンイレブン ハートイン」があります。改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

 

こちらは南口です。上写真は北を、下写真は北東を望む。
南口改札は地下にあるため、南口は出入口があるのみです。
単独の階段出入口と、右側に建つ「Hotel テトラ 大津」内に階段・上りエスカレーター・エレベーターの出入口があります。
上写真正面にはホームと線路が横切っており、その向こう側には北口駅前のビル街が見えます。
 
 

また、南口の西側には簡素なロータリーを有する駅前広場が整備されていますが、バス停留所とタクシー乗り場はありません。
写真奥の線路沿いには地下道の出入口があります。自動車は地下道を通ることができません。
 
 

南口駅前です。東を望む。
後方に南口の階段出入口と簡易ロータリーがあり、右前方の高層ビル「Hotel テトラ 大津」内には階段・上りES・EVの出入口があります。
南口の東側は奥に延びる側道沿いに「hotel テトラ 大津」とマンション「ローレルコート大津」の高層ビル2棟が連続していますが、南口駅前はそれ以外に高層ビルは見られません。
そして側道を道なりに東へ進むと、最後は右カーブで坂を登って160mほどで国道1号線に到達します(音羽台交差点)。
 
 

ホームより南口駅前を撮影。南を望む。
正面には改札外地下道の出入口があります。左側には南口ロータリーと南口出入口があります。
駅南側は住宅街が広がっています。商店は少ないです。南へ行くごとに標高が上がります。
木々に覆われて見えませんが、国道1号線が写真奥を左右方向に通っていて、国道の向こう側には大津市立逢坂小学校と大津市立逢坂幼稚園があります。
そして、約800m南西の山中には旧逢坂山隧道東口跡地があります。トンネルは坑口(出入口)のすぐ先で塞がれていて、通り抜けはできません。
 
 

 

こちらは地下道南端部にある南口改札です。2枚とも北方向を望む。
南口改札は駅員無配置で、窓口もありません。その代わり改札内外にはきっぷ確認用カメラ搭載の置き型インターホンが設置されています。
ICカード対応の自動改札機が2通路設置されていて、右側が幅広通路です。点字ブロックが設置されています。幅広通路はインターホン対応通路を兼ねています。
改札口の右手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
尚、こちらの南口改札には『みどりの窓口』や『みどりの券売機』はありません。新幹線などのチケットをご購入の際はインターホンでお問い合わせ下さい。
改札の先は改札内地下道で、改札外との段差はありません。トイレと多機能トイレは北口前にあります。南口からホームまでのルートもバリアフリー化されています。
そして、南口改札外および改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

下り内側線の3番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式です。
JR西日本の標準デザインで、下部は琵琶湖線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青色に塗られています。
大津駅の駅ナンバリングは「JR-A 29」ですが、この駅名標には記載されておらず、柱に掛けられている縦型の駅名標のみに記載されています。
尚、現在の大津駅は3代目で、初代は琵琶湖の水運を利用するべく、現在の京阪電車・浜大津駅の場所に開業しました。その後、1913年に初代大津駅が旅客営業を廃止したため、馬場駅(現在の膳所駅)が2代目大津駅になりました。そして1921年には膳所駅から逢坂山や東山を避けて南回りで京都駅へと向かっていた難所ルートを長大トンネルによる新線に付け替えましたが、その新線上の逢坂山トンネル東側に設置した駅が現在の3代目大津駅です。その際、2代目大津駅は開業当時と同じ馬場駅へ戻され、さらに1934年に現在の膳所駅へと改称されました。
また、左側には吊下式・電照式の名所案内も設置されています。
 
 

大津駅は島式ホーム2面4線の地平構造ですが、地形の関係で北口側から見ると一段高い位置にホームがあります(南口から見ると同レベルの高さです)。概ね東西方向にホームが延びています。
 
右ホーム(北)の右が1番のりば(上り外側線。特急、平日朝の新快速、草津線直通列車のみ停車)、2番のりば(上り内側線。平日朝を除く新快速、琵琶湖線普通が停車)の順、
左ホーム(南)の右が3番のりば(下り内側線。平日朝を除く新快速、琵琶湖線普通と一部の草津線直通列車が停車)、4番のりば(下り外側線。特急、平日朝の新快速、草津線直通列車の大半が停車)の順です。
新快速停車駅で、平日朝を除き内側線を走行します。特急は『はるか』、『びわこエクスプレス』が停車しますが、『ひだ』『サンライズエクスプレス』は通過します。
 
ホーム有効長は14両分ありますが、現在の停車列車は最長12両編成なので、使用しない1・2番のりばの東京方(後方)と3・4番のりばの神戸方は柵により立入禁止になっています。
ホームドアや昇降式ホーム柵はありません。ホーム幅は普通で、広くも狭くもありません。
上屋は各ホームとも中ほどの約8.5両分に設置されています(12両編成の場合、上り1・2番のりばは2号車前寄り~10号車、下り3・4番のりばは1号車中ほど~9号車前寄りが上屋内に収まります。上下列車とも神戸方が1号車)。
各ホームにはベンチ・飲料自動販売機・冷暖房完備の待合室が設置されています。
写真は2番のりばより京都方・神戸方を望む。
 
 

また、大津駅は北緯35度線上に位置していて、それを示すために1・2番のりばの西側、神戸方の端には地球を模したモニュメントが設置されています。
琵琶湖線開業100周年記念事業の一環として1989年に設置されました。
 
 
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こちらは下り3番のりばより米原方・東京方を望む。左から1番のりば~4番のりばの順です。
外側の1番のりばと4番のりばは列車が停車しない時間にロープなどで閉鎖していないため、貨物列車などの通過時は注意が必要です。
 
 

2番のりばより米原方・東京方を望む。1・2番のりばの東京方の端は立入禁止です。
また、大津駅は完全なスルー構造の駅で、駅前後に渡り線が一切無く、当駅を始発・終着とする列車は設定されていません。
草津駅まで方向別複々線が続きます。左から上り外側線、上り内側線、下り内側線、下り外側線の順です。
この先、起伏に富んだ住宅街の中を東へ走り、県道103号線をオーバーパスすると右へカーブして進路を南東に変え、左から接近した京阪石山坂本線が並走するようになると難読駅名である膳所駅(ぜぜえき)へと至ります。京阪膳所駅が隣接しており、乗換可能です。
 
 

2番のりばより京都方・神戸方を望む。前方には京都方面とを隔てる逢坂山がそびえています。
この先、左へカーブしながら市街地を走ると県道558号線と京阪京津線をアンダーパスして逢坂山トンネル(新逢坂山トンネル)に入り、山の中を西南西へ走ります。そしてトンネルを出るとまだ大津市で、左へカーブして湖西線が合流します。その後は住宅街(南)と山間部(北)の境目を南西へ走り、いつの間にか京都府京都市山科区に入ると右へカーブします。その後は左手に京阪京津線の四宮車庫を見て進路を西に変え、右側車窓も住宅街が広がるようになり、左側車窓が市街地に変わると山科駅へと至ります。湖西線との乗換駅で、京阪京津線、京都市営地下鉄東西線とも乗換可能です。
 
 
あとがき  
私が大津駅で下車(乗車)したのは2002年、2017年、そして2020年の計3度です。2002年はJRから京阪(当時の浜大津駅)に乗り継ぐため、2017年は京阪(島ノ関駅)からJRに乗り継ぐため、それぞれ下車(乗車)しました。2020年はホームで撮影したのみで改札を出ていません。複々線区間標準の2面4線で、北口には立派な駅舎があります。一方、市・県の代表駅にもかかわらず乗降客が少ない印象でした。駅前はビル街で一見都会的ですが、商店が少ないかもしれません。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、琵琶湖線電車(米原方面、草津線方面)の新快速or普通列車に乗り換えて当駅下車です。湖西線列車には乗らないで下さい。ちなみに大津京駅は湖西線の駅で、間違えて行ってしまった場合、駅員に説明の上で山科駅まで戻ってから琵琶湖線に乗り換えて下さい。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間…約13時間)。
一方、大阪からですと大阪駅からJR京都線の上り新快速電車or快速電車に乗車すれば乗換なしで当駅に到達できます(湖西線直通列車には乗らないで下さい)。余裕で日帰り訪問可能です(最大滞在時間…17時間半少々)。
 
食料・飲料について、北口の駅構内と駅前にコンビニがあります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店は少なく、チェーン店は「ビエラ大津」内の「スターバックスコーヒー」「ちゃんぽん亭総本家(滋賀県発祥)」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京からの到達難易度もさほど高くありません。琵琶湖線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は大津駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、ビエラ大津のHP、Google地図、Wikipedia)