DE10-1118号機 京ノ御仕事 / 京都鉄道博物館 | 安芸もみじ / Historys, Trains, Townbikes - Hiroshima JAPAN

DE10-1118号機 京ノ御仕事 / 京都鉄道博物館


梅小路運転区に所属するDE10 -1118号機です。

京都鉄道博物館では鉄道開業150周年の今年、鉄道の日のイベントの1つとして、蒸気機関車の日替わり展示を催していました。

国重要文化財に指定されている扇形庫に、保管されている蒸気機関車全形式の頭出し展示に加え、その内の1機を転車台にて青空展示が行われていました。




写真は頭出しと青空展示の最終日となる10月30日です。

当日の青空展示機はお召し仕様のC51-239号機で、実際に現役時代にはお召し指定機だった機関車でした。

SLスチーム号の最終便がホームへ到着する頃、転車台に載っているC51-239号機を扇形庫へ納めるために、DE10 1118号機のディーゼルエンジンが始動しました。




転車台が回転し頭がDE10と揃うと、レールが繋がる位置で停止し、固定されるとDE10がゆっくり動き出します。

そしてC51と連結されると安全確認が行われて、扇形庫18番線へとゆっくり入線を始めます。

地上で動画を撮影すると、普段は庫内で静態しているC51の、クランクが回りピストンと主連棒が動く貴重なシーンが、その迫力と共に記録できたことでしょう。




ここにいる蒸気機関車は全て貴重な文化財なので、事故や破損が発生しないよう、慎重に入庫されていきます。

京都鉄道博物館が開館する前に搬入された展示車両たちは、ここの蒸気機関車が入れ換えを行って話題となりました。

しかし今はD51 200号機・C57 1号機・C61 2号機の3機が不具合のため離脱中で、C62 2号機はオーバーホール中です。




稼働機は8620 8630号機とC56 160号機のみで、動態保存機ではあるものの動かさない7100 義経号と、他は全て静態保存機。

稼働機が全て健在であったなら、蒸気機関車による引き出しと入庫が行われたのかと思うと、少し残念に感じながらも、今後のSLやまぐち号も含めて、その運用に不安がよぎります。

しかしJRグループで見ても、既に希少機となった国鉄形ディーゼル機関車が蒸気機関車と連結して動く姿は、やはり貴重なシーンであることも事実だと認識させられます。




さてその貴重な存在となっているDE10は、他の機関車と同様にC51を頭出しの位置で停車させると、連結器は切り離されます。

転車台で方向を変えて、本線と唯一繋がっている線路で固定されると、その日の運用を終えたSLスチーム号の横を通り過ぎて、自らの留置線へと戻ります。

この日のSLスチーム号の牽引機はC56-160号機で、蒸気機関車現役時代末期のローカル線が、甦ったようなワンシーンも連想させてくれました。




東海道本線合流ポイントの手前で一旦停車し、信号が切り替わるといつもの自分の場所へと帰着し始めます。

嵯峨野トロッコ用機関車 DE10-1156号機と、かつての特急トワイライトエクスプレス用 24系客車の間へ、スルスルと入線してきます。

定位置へ停止するとデッキに乗っていた誘導員が降りて、やがてエンジンも停止すると静けさが訪れました。

しかしそれも束の間で、すぐに入庫準備を整えるために動き出すC56-160号機の汽笛が響き渡りました。

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