2022年9月をもって長崎本線を走る特急かもめは西九州新幹線開業に伴って、有明海沿いの区間を走ることは無くなったわけですが、
特急時代に乗車していた時に毎回気になっていた地点があり、5月に乗り納めをするにあたってこの地点からどんなふうに見えるのか?
試しに行ってみることにしました。
肥前大浦から太良に向かって国道207号線を北上します。
最初は平坦ながら10分ほど歩くと8‰勾配の坂を登り、
登り切ると眼下には海が広がります。
長崎本線の線路も下を走っていて、しばらく歩くと線路を見つけることができました。
今度は下り坂になり、坂を下りきったところに気になっていた地点に到着します。
ちょうど海岸線が湾曲しているところで、線路はもちろん弧を描くように敷かれています。
早速長崎行きの885系が入ってきましたが、太良へと向かう普通電車(817系)とすれ違っています。
実はこの地点は里信号場というところで、肥前大浦~太良は単線区間ですが駅間が7.9kmと長距離であるため、途中で列車の行き違いができるようにカーブになっているところは複線となっています。
湾の一番奥深いところまでやってきました。
ここだと線路に一番近くまで砂利道があり、817系に
787系、
そして885系の通過をこの距離感、そして柵などなく見れるのは迫力がありました。
一番カーブのきついところだからか、885系は振り子機能を活かして左に傾きながらカーブを通過。
787系は振り子機能がないので、同じ地点でも車両を傾けずに通過するのがよくわかる瞬間でした。
里信号場は国道207号線が通っているので、たまに自動車が通り抜けますが
それ以外は小さな漁船が行き来する音とやってくる列車の走行音とそして何もない時は穏やかな波の音しか聞こえない環境で、
時間が許せるならば簡易イスでも持参してじっくりと過ごしていたくなるそんな信号場でした。