何時も拝見している方のブログ記事に、昭和33年に制作された岩波映画に登場するED70牽引の客車列車に暖房車が連結されている画像がありましたが、暖房車はご存知ない世代のようです。そういう私自身も、昭和37年(1962年)の新宿駅の中央本線ホームで、EF13の次位に連結された煙を上げて蒸気を吹く姿の不思議な形の車両を見て、当時中学生だった私は同行の父に一体何をする車両なのかと質問して、始めてその存在を知った次第です。その時に撮影した写真がアルバムにありました。

 

EF13の次位に連結された暖房車マヌ34 (1962年 新宿駅)

 

昭和37年に新宿駅で撮影した中央本線の下り客車列車ですが、当時の客車は蒸気暖房(スチーム)で、牽引する電気機関車は、勾配区間対応のために貨物用のEF13であり、蒸気発生装置(SG)が搭載されておらず、廃車になった小型蒸気機関車のボイラーを搭載し、石炭を燃料に発生させた蒸気を客車に供給するのが役目の車両(暖房車)であることを、後に詳しく知ることになりました。当時の固定焦点の簡易小形カメラで撮影しており、ネガは処分して残っていませんが、アルバムに貼ってある写真(名刺サイズ)をコンデジで撮影したものを掲載しておきます。

 

約20年後の昭和59年(1984年)には、蒸気発生装置(SG)を搭載した電気機関車が牽引する荷物列車の姿を撮影していました。

蒸気を吹き上げるEF58 127 [宮] 牽引の荷物列車 (1984年1月31日 大阪駅)

 

ピンボケですが、発車直後の姿。どうやら、大阪発の富山行「荷1048レ」だった様です。

 

以降は、電気暖房装置(EG)に変わり、冬の客車列車から蒸気の上がる姿は見られなくなりました。

 

牽引機EF13と、暖房車マヌ34を連結した中央本線の客車列車セットのNゲージ模型が、KATOから発売されています。

 

 

 

 

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