ホテルメトロポリタン盛岡の朝
おはようございます。
旅は6日目、最終日です。
ホテルの部屋からは今朝もトレインビュー!
ちょうど東京行きのE6系「こまち」が連結器カバーを開けて入線するところでした。
とりあえず、朝食へ向かいます。
朝食はブッフェスタイル。
南部鉄瓶入りのカフェインレスコーヒーとか、
青森名物せんべい汁とか…
周辺の名物がいっぱい。
この福田パンというのは盛岡の有名なパン屋らしいです。
旅行最後の朝食も美味しくいただきました!
485系「ジパング」乗車!
入るのは在来線側の改札口。
今日は乗りたい列車があるのです。
その名は快速「ジパング平泉2号」。
2012年の岩手DCに合わせて登場した485系「ジパング」を使用した列車です。
この「ジパング」は2021年10月をもって引退することが決まっており、今回はお名残り乗車になります。
本当だったら2020年4月の「ジパング花めぐり号」に乗るはずだったのですがCOVID-19の影響で結局行けず…今回が最初で最後の乗車となります。
ジパング平泉2号は指定席車2両・自由席車2両の4両編成。
引退が近いので当然指定席は早々に売り切れ、自由席車もこんなに列ができています。
そのどちらにも出遅れちゃった私は……
指定席車に乗車します!
というのも、前日盛岡に着いたときに指定席券売機で空席見てみたら1席だけ空いていて見事確保できたのでした。
おかげでゆっくり朝食を食べることができました(笑)
ということで自由席車の列を横目で見ながら列車の入線を待ちます。
盛岡車両センターから黒く丸っこいフォルムの列車がやってきました!
485系ジパングです!
この丸っこい先頭部、お座敷列車の「華」に似ていますが、それもそのはず、もともとこの車両はお座敷列車でした。
もともとは「やまなみ」という緑色の4両編成のお座敷列車でしたが、そのうち中間車2両が「リゾートやまどり」用に改造され、残った先頭車2両+津軽海峡線特急「白鳥」の中間車2両を組み合わせて「ジパング」に改造されました。
それでは、車内を見ていきましょう。
先頭車に入ると現れるデッキ部分のこの光景。
光の演出が特徴的な「ジパング」車を代表する空間です。
両脇にはモニターが片側3台、計6台設置され、岩手の観光紹介映像が流されています。
こちらが先頭車車内。
すべての座席が窓を向くように設置され、展望を重視した車両。
天井のライトカバーにお座敷列車時代の名残りを感じます。
最前部には展望スペースが!
改造車特有の大きな窓から前方/後方展望が楽しめます!
こちらは中間車(自由席)。
2人がけリクライニングシートが両側に設置された車内は座席のモケット以外津軽海峡線特急「白鳥」時代ほぼそのまま!
快速にしておくのはもったいないほどの快適さを味わえます。
この中間車(モハ485-3014、モハ484-3014)の外観は塗装こそ変わっていますが、485系の原型がそのまま残っています!
現役で残っている他の485系がすべて車体載せ替えで原型を失っているのに対してこの車両だけは登場時の車体そのまま。
最後の原型(に近い)485系、ということで鉄道ファンのみなさんもかなり注目していました。
(左が車体が載せ替えられた先頭車、右が登場時のままの中間車。屋根の高さが全然違いますよね)
それではそろそろ発車時刻。
指定席車に戻ります。
9:46、列車は一ノ関に向け定刻で発車しました。
特急「はつかり」気分を味わいながら…♪
自由席車はとっても混雑しているようですが、ここ指定席車は混雑とは無縁。
ゆっくりと「ジパング平泉2号」の旅を楽しみます。
さっそく検札が。
JR東日本ではCOVID-19対策のため、基本的にスタンパーによる押印を中止していますが、ジパングでは希望すれば押印が可能。
「ジパング」だけの特別な押印をしてもらいました…!
列車はさっそく最初の停車駅、矢幅に到着。すぐの発車です。
駅を出ると後方に岩手山の姿が…!
岩手のシンボルに別れを告げ、列車は東北本線を南下していきます。
臨時快速列車ではありますが、スピードは速め。
持ち前の高速性を活かして東北本線を快走していきます。
485系といえば東北本線開業前は特急「はつかり」としてこの区間も走っていました。
形は変われど同じ485系。東北本線特急として活躍していた時代を感じる走りを見せてくれます。
花巻に到着。
釜石線との分岐駅です。
次の北上では少々停車時間があるので降りてみました。
ジパングのロゴがそのまま再現された電光掲示板を発見。
LED職人さんがいるのでしょうか?
新幹線も止まる大きな駅、北上を発車。
485系の快走はまだまだ続きます。
世界遺産・平泉を通って
列車は今まさに実りの季節を迎えた北上盆地を走っていきます。
水沢に停車。すぐに発車です。
すでに稲刈りを済ませ、干してあるところも。
新米の季節ですね。
前沢に停車。
前沢牛で有名な地で、牛の博物館もあるようです。
前沢を出ると列車は高架の橋梁へ!
衣川を渡る衣川橋梁です。
2008年に切り替えられた橋梁はまだまだ新しさを感じます。
そして、列車は列車名の由来ともなった平泉に停車。
ここ平泉には世界遺産にもなった中尊寺金色堂があり、マルコ・ポーロのいう「ジパング」はここ平泉を指すという説があります。
そんな平泉に停車しましたが降りる客はまばら。
やはり車内は鉄道ファンが多いようです。
一ノ関に到着
平泉を発車し、列車は終点の一ノ関を目指します。
展望室から見える景色はすでに一関の街並みとなっていました。
11:09、列車は終点の一ノ関に到着。
自由席車の前には折り返し快速「ジパング平泉1号」盛岡行きに乗車しようとする鉄道ファンの列ができていました。
ということでジパング平泉2号の旅でした。
東北本線を485系で駆け抜けていく体験は往年の特急を思い起こさせとても楽しいものでした。
ジパングは引退しましたが、リゾートあすなろがときどきこの区間にやってきているそう。
とはいえ、できれば平泉地区に新たな観光列車の登場を期待したいものですね…
盛岡へと戻るジパングを見送りました。
続きます。
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