名古屋線の急行で主に活躍する2610系X21は1996年の車体更新時に座席をボックスシートからデュアルシート(車端部はロングシート)に交換して近鉄初のL/C車になり、ラッシュ時はロングシート、日中はクロスシートというように座席の向きを変えられるためクロスシート車の増加にも貢献しています。X21はL/C車になったばかりの頃は大阪線で活躍していましたが名古屋線転属後も大阪線に入る機会はあり、2018年3月のダイヤ変更で廃止された名張発近鉄名古屋行き急行に充当されたこともありました。

(2022.1.7 近鉄四日市にて撮影)

 名古屋線ではお馴染みの松阪行き急行に充当されるX21です。最初の更新でL/C車になった同編成ですが2度目の更新(B更新)でデュアルシートが5820系と同じ物に交換され、車端部のロングシートもヘッドレストが撤去されたためL/C車になったばかりの頃と比べると車内の雰囲気が変わっています。ただトイレは和式のままなのでそこが残念なところであり、B更新時に洋式化していれば完璧でした。
 

(2022.1.7 近鉄四日市にて撮影)

 最後は名古屋方に連結されていた1810系H26です。同系は抑速制動を持たないため五位堂検修車庫や高安検修センター(高安北車庫)への出入等を除いて大阪線に入ることは無く、ワンマン運転にも対応していないため志摩線に入ることもありませんが急行の増結車として使用されることが多いため見る機会はそれなりにあり、全廃寸前まで数が減っているのにそれを思わせない活躍ぶりを見せていると感じることもあります。