みなさんこんにちは。前回からの続きです。



3年振りに、今年は現地開催となった鉄道イベント「きんてつ鉄道まつり」。
会場の「五位堂検修車庫(奈良県香芝市)」の訪問記をお送りしています。



区画で仕切られた場内には実にさまざまな、興味深いものがところ狭しと並べられています。




これは、車両同士を連結する際に取り付ける幌!伸ばすと、こんなに広がるものだとは。


こちらは、通勤型車両のロングシート(窓に背を向けて座る長い座席)の座面。色も形も、長さも種類がたくさんと、これはおもしろいですね。



さらにここは、部品類を試験にかける場所のようです。ただ、鉄柵に引っ掛けられた「耐圧試験場」と記されたこのプレート、どこかで見たことあります。



手元の資料を繰ってみますと、昨年引退した「12200系」という、近鉄特急を代表するこの車両のページから。


「12200系」は、1969(昭和44)年にデビューした車両でした。翌年に開催された「日本万国博覧会(大阪万博)」に合わせ、観光客の輸送増加を見越して製造されたというものです。

2両から10両まで、乗客の多寡に応じた自在な編成組み換えが可能で、さらに近鉄全線で運行可能という「汎用特急車両」として長年にわたり重宝され、活躍しました。


これは車体更新前、デビュー当時に近い形状をしていた、昭和50年代のショットですが…

デビュー当時から平成年間の車体更新までの間、列車の行先などはこのように、プラスチック製の板を標識灯と兼ねた、金属枠のステイに差し替える方法が採られていました。


それがまさにこれ。
まさか、このようなところで再利用されているとは。プラ板の上部に取っ手が付属しているのも、現役時代そのままだという。

いや、すごいものが見られました。



ところで、このページにはこれまた、懐かしいショットもありました。
近鉄観光による車内サービスの様子です。

そういえば、近鉄特急というと「おしぼりサービス」が人気を博していました。それも熱々のものが提供されていたので、ほっとしたものです。いまは、洗面台備え付けのセルフサービスになりましたが…ここまで、出典①。


次回に続きます。

今日はこんなところです。


(出典①「ヤマケイ私鉄ハンドブック13 近鉄」廣田尚敬写真・吉川文夫解説・山と渓谷社発行 1984年7月)