安倍川駅【静岡県】(東海道本線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
静岡県静岡市駿河区南東部に広がる住宅街に位置する東海道本線の駅で、1985年の開業以来の橋上駅舎が2015年に建て替えられた、
安倍川駅 (あべかわえき。Abekawa Station) です。
 
  
駅名  
安倍川駅 (CA 18) 
 
所在地  
静岡県静岡市駿河区    
 
乗車可能路線  
JR東海:東海道本線 (東海道線)  
 
隣の駅  
熱海方・東京方……静岡駅  
米原方・神戸方……用宗駅    
 
訪問・撮影時  
2021年10月 
 
 

安倍川駅は地平駅で橋上駅舎を有しており、橋上駅舎は東西自由通路を兼ねています。
東西に出入口があり、いずれも階段、上りエスカレーター、エレベーターの設備を有していてバリアフリーに対応しています。
ちなみに安倍川駅は1985年に開業した新駅で、当初より橋上駅舎を有していましたが、バリアフリー化のためエレベーターを増設するのではなく、築年数がまだ浅い駅舎を改築する選択をしました。確かに旧駅舎は構造的にEV増設の余地が少なそうで、また駅設備が手狭だったことも改築に繋がったと思われます。結果、2015年に現在の橋上駅舎へと生まれ変わり、改築の際に用地買収も行われたのか、改築前と比較して駅と駅前広場のスペースが拡大しています。
 
写真は東口です。西を望む。
右側(北)に階段出入口があり、上りESが併設されています。左側は改札口とホームを結ぶ改札内の階段と上りESです。中央にはEVがあり、1階部分にはトイレと多機能トイレがあります。
駅舎の右側には有料の立体駐輪場があり、橋上駅舎2階とデッキで繋がっています。
東口にはロータリーを有する駅前広場が整備されており、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
 
 

東口駅前です。東を望む。左手に橋上駅舎があります。
駅前は整然とした住宅街が広がっており、駅前通りなどの幹線道路沿いを中心に商店が点在しています。
そして、駅名の由来となった安倍川は、駅前通りを1.4kmほど直進した先です。近くありませんw
 
 

また、東口と北隣の立体駐輪場はデッキで繋がっています。
駐輪場の屋上は休憩所になっています。
写真は北を望む。
 
 

 

こちらは西口です。上写真は南を、下写真は東を望む。
東口と同様に北(手前側)に階段と上りES出入口があります。こちらも南側は改札内の階段・上りESです。中央にはEVがあり、1階部分にはトイレと多機能トイレがあります。
尚、西口は駅前の用地が非常に狭く、駅前広場は歩道と南行一方通行の側道を拡張する形で設置されています。タクシーと一般車の乗降場は設けられていますが、西口を発着するバス路線はありません。
 
 

西口駅前です。西を望む。右手に橋上駅舎があります。
駅前は住宅街が広がっていますが、商店は見られません。駅前には低層の集合住宅と戸建て住宅、コインパーキングがあります。
約100m西(前方)を東海道本線と並行する形で東海道新幹線の高架橋が南北方向に延びています。
新幹線の反対側には古くからの住宅地が広がっています。その向こう側は山地です。
 
 

橋上駅舎2階にある改札口です。東西自由通路より北を望む。左が東口、右が西口です。
安倍川駅は有人駅ですが、駅員不在時に備えて改札内外にインターホンが設置されています。
交通系ICカード『TOICA』などに対応の自動改札機が3通路あり、一番右の自動改札通路が幅広通路です。窓口に面した右端には有人通路があり、点字ブロックが設置されています。
『TOICA』は、西側(神戸方)は米原駅まで利用可能ですが、東側(東京方)は熱海駅までしか利用できません(JR東日本エリアにまたがっての利用ができません)のでご注意下さい。但し、IC定期券はその限りではありません。
改札口の右手前には『JR全線きっぷうりば』(みどりの窓口)があり、さらに手前には自動券売機があります。改札内にはICチャージ機があり、改札外の自動券売機とともにICカードのチャージが可能です。しかし、改札内に自動精算機がありませんので、乗り越しの際は改札窓口に申し出て下さい。また、JR東日本の『Suica』エリアからICカード利用で安倍川駅に来てしまった場合は窓口にて全区間現金精算となりますので注意が必要です。
トイレと多機能トイレは改札内にあり、改札外は東口1階と西口1階にあります。トイレを巡る環境は恵まれていると言えます。
そして1階にある各ホームとの間は階段・上りエスカレーター・エレベーターで結ばれています。安倍川駅はバリアフリーに対応しています。
尚、安倍川駅構内に売店・コンビニはありません。東口の約150m東にコンビニ「セブンイレブン」があります。
 
 

下り2番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式で、バックライトはLEDと思われます。
JR東海・在来線の標準デザインで、会社ロゴと下部の帯にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが使用されています。
駅ナンバリングも併記されています(CA 18)。
尚、静岡市は政令指定都市ですが、国鉄時代はそうでなかったため、特定都区市内制度は適用されていません。
したがって、例えば仙台駅から安倍川駅への乗車券を購入される場合は、券面は「仙台市内→安倍川」になります。乗車券に「静岡市内」は存在しません。
 
 

 

安倍川駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
左(西側)が1番線で上り熱海・東京方面、右(東側)が2番線で下り浜松・神戸方面です。待避線や側線は存在しません。
ホーム有効長は10両分と長いですが、開業当初は東京から直通のグリーン車連結の普通列車も発着していたためと思われます。但し、211系基本編成は10両編成でしたが、113系基本編成は11両編成であり、113系の場合はドアカットされていたのでしょうか?
ホームドアは未設置です。ホーム幅は用地の関係もあり全体的に狭いものの、橋上駅舎付近は広くなっています。
また、ホームの両端部付近はホーム上に架線柱が設置されていますが、これは新たにホームを設置する際、元々あった架線柱を移設しなかったためで、これは新駅である証と言えます。
上屋は神戸寄り(手前側)の約5両分に設置されています。6両編成以上の長さの列車は一部が上屋からはみ出してしまいますので、雨天時の乗降は要注意です。
各ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
また、各ホーム中ほどの神戸寄りは橋上駅舎に覆われています。
写真は2枚とも熱海方・東京方を望む。
 
 

1番線より熱海方・東京方を望む。
この先、住宅街の中を北上し、やがて左から接近してきた東海道新幹線をアンダークロスすると右へカーブして築堤高架になり、進路を北東に変えると右側を東海道新幹線が並走するようになります。そして左から国道1号線が並行するようになると新幹線や国道1号と一緒に安倍川を渡ります。その後は市街地に入り。葵区(左)との境界を高架区間で北東へ進みます。しばらくして新幹線と一緒に右へカーブして国道1号が離れ、すぐに葵区に入ると程なくして静岡駅へと至ります。東海道新幹線と乗換可能です。
 
 

1番線より浜松方・神戸方を望む。
この先、すぐに丸子川を渡り、右手に建ち並ぶ民家の隙間から東海道新幹線を見ながら住宅地の中を南へ走ります。その後は東名高速道路と国道150号をたて続けにアンダーパスすると右へカーブして小坂川を渡り、右側に山が近づいて進路を南南西に変えると用宗駅(もちむねえき)へと至ります。
 
 
あとがき  
私が安倍川駅で下車(乗車)したのは2021年の1度きりです。東海道本線を乗り鉄した際に立ち寄りました。新幹線の車窓から何度も見ていたのですが、下車したのは2021年が初めてです。ありふれた住宅街にある駅ですが、バリアフリー化のためとは言え、1985年に造られた橋上駅舎をわずか30年で改築したことに驚きました。あと、特に西口駅前のスペースが狭く、橋上駅舎のレイアウトに苦心の跡がうかがえます。
 
東京からですと東海道新幹線で静岡駅まで行き、東海道線の下り浜松方面列車に乗り換えて1駅目で下車です。あるいは時間がかかりますが、在来線での乗継でも到達可能です(熱海駅などで乗換が必要。また、在来線でアクセスする場合、『Suica』『TOICA』などのICカードは熱海駅を跨いでの利用ができませんのでご注意下さい。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線で静岡駅まで行き、東海道線の浜松方面列車に乗り換えて1駅目で下車です。新幹線のスピード効果もあり、こちらも余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、東口の約150m東にコンビニがありますが、駅前に気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りの飲食チェーン点は約1km南東の「ガスト」で、遠いです。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度はさほど高くありません。東海道本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は安倍川駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR東海のHP、さいきの駅舎訪問、Google地図、地理院地図、Wikipedia)