先週は4日まで6連勤でしたが一転して5~7日は3連休になり、これを利用して京都を旅してきました。
5日夜発の夜行高速バスで出発。


なるべく安く行きたいと思っていたら、信じられない安さのバスがあり、これを利用。
最近トラブルが報じられた会社、過去に利用して駄目だったところを除外して最安値だったオリオンバスにしました。
旧ツアーバス系の会社であること、東京出発が関西方面行きにしてはやや早めなので現地到着が早すぎるなど難はあるのですが、あまりの安さに選んでしまいました。
安いので横4列シートにはなりますが、「4列ゆったりシート」と呼ばれる前後間隔だけは広めのものなのでリクライニングはきちんとできる仕様で、乗車時は最初から全席をフルリクライニング状態にしてありました。また、左右座席間に仕切りカーテンがあるほか、たまたま隣に客がいなかったこともあり、安いながらも快適な移動でした。


東京駅鍛冶橋駐車場21:30発で、東京駅周辺の乗り場は新しくできたバスターミナル東京八重洲に順次移行して集約されることになりますが、今回乗ったものを含め鍛冶橋駐車場発着はまだまだ多数ありますね。
バスは船橋発和歌山行きで始発地、終着地とも珍しいパターンですが、首都圏側では東京と横浜、近畿圏側では京都と大阪にも停車します。
東京駅を出ると横浜駅に停車して東名高速に入り、最初は海老名で休憩。その後は浜松と大津でも休憩し、5:30の到着予定時刻よりやや早く京都駅に到着。


到着が早すぎてしまうと時間を潰すのに困るというのは高速バスあるあるパターンで、駅前にネットカフェがあるのでそこで仮眠してもよかったけど、地下鉄+嵐電の一日乗車券を買って地下鉄の始発に乗車。


今回泊まるホテルの(一応)最寄り駅になる五条駅まで移動しましたが、やはりこんな早朝では見るところがなく京都駅に戻りましたが、この時間は地下鉄の本数が非常に少なく、次の電車は上下線とも約20分後でした。


そうこうしているうちに明るくなり、駅周辺を歩いていたら東本願寺が開いていたので入りました。
東本願寺は非常に広大な寺ですが、一般公開されているエリアは意外と少ないのですね。
非公開エリアはツアーなどで見られる機会があるそうで、今度機会があればそういうツアーを探してみたいです。


東本願寺を見た後は京都駅前に戻り、駅前にある「ポコ」という古風な喫茶店に入り朝食にしました。以前京都を旅したときにも入ったことがあるのですが、早くから開いているのと店の雰囲気に惹かれてまた入りました。


その後駅前を歩いていたら、タクシー乗り場に見たことない車種のタクシーが颯爽と現れました。


後ろ姿は一瞬日産ノートに見えたのですが全く違い、近付いてみたら韓国のヒョンデの電気自動車「IONIQ5」と分かりました。
EVのタクシーも徐々に増えていますが、この車種は初めて見ましたね。デザイン的にはなかなかいいだけに、これは沙白浪漫自動車の架空タクシー車両にも導入してみたくなります。


その後は地下鉄で四条まで移動し下車。
ここは阪急京都線との乗り換え駅で、朝の通勤時間帯ということもあって東京と変わらない混雑でした。
また、京都市営地下鉄には何度か乗ったことがありますが、乗り入れてくる近鉄3200系には初めて乗りましたね。クラクションのような警笛が特徴的で、近づいてきた時点で近鉄の車両が来たのがよく分かります。
四条駅からは四条通を歩いて嵐電(京福電鉄)の四条大宮駅に移動。
道中は典型的なオフィス街ながらも、たまに古い建物があるなどで京都らしさは随所に見られました。
また、京都といえば公共交通機関に占めるバスのシェアが高いことで知られますが、薄緑色の市営バスがひっきりなしに行き来していました。


四条大宮からは嵐電(京福電鉄)の嵐山行き電車に乗車。


モボ611形とレトロ車両のモボ21形の2両編成で、ともに平成に入ってから登場した車両ですが、戦前製の機器を流用した車両なので走行音は思いっきりレトロです。


なお、嵐電といえば路面電車の低床台車では数少ない旧型のイコライザー式台車を使用した車両が多かったですが、ここ最近でモーターは旧式のままながら台車交換が行われ、昨年の21形を最後に一掃されてしまったようです。


また、21形のほうは車内が鬼滅の刃仕様になっていました。
この電車で終点の嵐山まで移動。
嵐山駅もやはり鬼滅の刃の装飾が施されていて、これ目当てに訪れる人も多いようですね。
また、今回は入りませんでしたが、ここはホームに足湯があります。駅前に足湯のあるところは多いと思いますが、ホームにあるのはここだけではないでしょうか。


嵐山では、渡月橋、庭園を公開中の宝厳院、茅葺き屋根の建物を活用したカフェなどを見てから駅に戻ったところ、「教」というプレートを掲げた電車がいて何だと思ったら、方向幕には「教習」と表示されドアには「この電車は教習車です」と貼り紙があり、乗務員教習の電車だと分かりました。

ただでさえ珍しいと思いますが、まさか旅先でこんなものを見られるとは思いませんでした。
嵐山散策の最後は天龍寺に行きました。
ここは修学旅行の中学生も多く訪れる場所ですが、駐車場に沢山止まっているタクシーをふと見たら、「○○中学校○組○班」と書かれた貸切車ばかりでしたし、運転手がガイドしているようでした。
私の時代だとバスの一日乗車券を渡されて路線バスで移動というパターンでしたし、今もそれが当たり前だと思っていたのですが、今時はタクシー移動が主流のようですね(路線バスを使う修学旅行の生徒もいたけどたまにしか見かけませんでした)。感染対策等でできるだけ公共交通機関を使わせたくないという配慮なのかもしれませんが、自分たちで歩いたり解説を見ることで学んだり覚えたりする側面もあると考えると教育上マイナスな気もしますし、生徒自身も面白さを感じない気がします。


散策後は昼食にし、嵐山駅の2階にある嵐丼という店に入り「嵐山丼」を食べ、それから車折神社に移動。
芸能神社があって、有名人が奉納した玉垣が沢山並んでいました。


車折神社を見た後は帷子ノ辻で乗り換えて北野白梅町に移動。
帷子ノ辻駅は四条大宮方面と北野白梅町方面の分岐点になります。
ここから先の北野線は大部分が単線になり道路上を走行する区間もないほか急勾配が多いなど、嵐山本線とはだいぶ雰囲気が異なります。また、桜並木になっている区間もあり、桜の時期には桜のトンネルになってライトアップも行なわれるとのことです。
北野白梅町で下車後は、駅から10分ほど歩いて北野天満宮に到着。途中にあった小さい川は天神川で北野天満宮の横を流れている川ですね。


太宰府天満宮とどちらが総本社かでたびたび議論されますが、ここは菅原道真を祀る天満宮の総本社とも言われる場所ですね。
また、手水は「北野の花手水」と呼ばれ季節ごとに装いを変えて花などが飾られるとのことですが、今の装飾はオレンジ色のカボチャがあるなど、神社でありながらどう見てもキリスト教行事のハロウィンを意識しているだろうと思えてしまうのが印象的でした。
その後は「ポルトガル菓子とカフェ カステラ・ド・パウロ」という店を発見。気になったので覗いてみたところ、なかなか洒落た雰囲気の店でしたね。


日本初のポルトガル菓子パティシエの店とのことだし、店内にはリスボンの路面電車のおもちゃが飾られていたりもしました。
ここではアローシュドースのアイスを買いました。アローシュドースとは米を牛乳で甘く煮込んだもので、ほんのりとシナモンの味付けもあってアップルパイの生地のような味でした。そしてアイスの下のコーンの中に生クリームとカステラが詰まっていて、アイスを食べ終わった後も二度美味しくいただけました。


その後は嵐電で北野白梅町から帷子ノ辻に戻り、今度は嵐電天神川で下車。
ここは京都市営地下鉄東西線の終点の太秦天神川駅との乗換駅になり、ここから東西線に乗車。


京都市営東西線といえば、路面電車をルーツとする京阪京津線に乗り入れてその規格に合わせたため、リニア地下鉄ではないけど小型の車体になります。
また、相互乗り入れではなく片乗り入れで、途中の御陵で分岐して京阪への乗り入れは京阪の車両限定、六地蔵行きは交通局の車両限定、しかも両数も異なり交通局は6両、京阪は4両と、他の地下鉄には見られない特徴が多く見られます。
そして東西線は全駅フルスクリーン型のホームドア設置で地上にも出ないため、交通局の車両の50系は車庫の一般公開でも行かない限りガラス越しにしか見ることができない車両です。


ちょうど京阪の800形が来たのでこれに乗車。両端の車両はクロスシートになっているのも面白いですね。


ところで、現在沖縄で計画中の那覇~名護の「鉄軌道」構想で、車体や設備をなるべくコンパクトにしたかったり登坂能力を求められるなどの理由から京阪800形をベースにしたものを導入すると言われています。沖縄の鉄道が本当に実現するのかまだまだ不透明ですが、実現する頃には京阪800形が置き換え時期を迎えている可能性もあり、上手いことタイミングが重なれば共同で設計や開発を行なう可能性もありそうですね。
その後は二条城前で降り、当初は二条城を見学しようと思ったのですが、拝観終了の16時が迫っていて時間がなさそうなので中に入るのは断念。外見だけ撮って二条城を後にしました。


最後は東西線と烏丸線を乗り継いで五条駅で降り、ここから五条通(国道1号線)を歩いてホテルに移動。
10分ほど歩いて鴨川の五条大橋を渡ってすぐのところに今回泊まるホテルがあります。
安いビジネスホテルなので部屋は狭めですが、畳敷きの上にベッドという変わったデザインが面白いし、部屋の窓からは隣の建物の壁しか見えないけど、廊下に出ると目の前に清水寺が見えるというロケーションでした。
一休みしてから、近くで軽く飲んで食べてから近隣を散策。
この辺は大通りから裏に入ると古い家が点在しており、京都の街並みの特徴の一つである路地もいたるところにありました。
また、ここは京都の五花街の一つとされる宮川町で、夜の雰囲気はなかなかいいですが、さすがに店の中にまで入っていくことはできませんでしたね。おそらくどの店も非常に高級でしょうし、この手の店は一見さんお断りというところも多いでしょうし。
その後は歩いて清水寺に移動。


なお、清水寺は17時で拝観終了になり閉鎖してしまうため、この時間に行っても中に入ることはできないのですが、夜間は門や三重塔がライトアップされていてきれいで、ホテルからも見えますが、間近で見るとより美しく迫力も感じられるので、わざわざ歩いて近くまで見に行く価値は十分にあります。
時期によっては夜間の特別公開を行なっていることもあるようなので、また来る機会があればそういうときを狙いたいと思います。
見終えた後は来た道を戻りましたが、途中で垣間見える市街地の夜景もなかなかきれいでした。

 

今回の日記、その他写真は、こちらにもアップしております。
(1日目その1)http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/16098560.html
(1日目その2)http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/16098732.html
(1日目その3)http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/16098791.html