いつもありがとうございます。


前回に引き続き明治客車です。今回は私鉄から国有化されたもの、もしくはずっと私鉄で過ごしたものを取り上げます。



まずは日本鉄道です。東日本にしか路線がない割に大きな社名ですが、元々日本全域をこの会社にやってもらう話があったからだそうです。後の近鉄(近畿日本鉄道)と似た考え方です。

1883年に上野~熊谷間が開業しました。以降は高崎線、東北線、常磐線、山手線を建設、また両毛線(両毛鉄道)、水戸線(水戸鉄道)を買収しました。

なお新橋~横濱の官設鉄道とは1885年に品川で接続しました。その当時は新橋〜横浜、上野〜前橋、赤羽〜(赤羽線経由)〜品川の鉄道が開業していました。湘南新宿ラインに似ていますね。



ハフ2997形エコノミー(古典客車4両セット、単品)

日本鉄道はに160~174(新橋製)→ハフ2997~3011

客車略図上巻P251に掲載


付属デカール

車番  ハフ2997 3004 3007 3011

車体用•台枠用  各3枚

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

区画表記  長車 掌車 各4枚

(以下使用せず)

等下  12枚

THIRD CLASS  3枚

等三  8枚

Ⅲ(3等標記)  10枚

い ろ は 一〜〇  各10枚

物荷  4枚


別途購入品

車輪(長軸) 連結器(ねじ式など) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒) 真鍮線0.3(任意)


前回登場した4両セットでは唯一私鉄の車両です。貫通路があり、車両間の行き来は官鉄よりかはしやすいです。(官鉄はコンパート型のため行き来出来ず、走行中でも車体の外にしがみつきながら移動したらしい。)


編成の最後に付くことが多いですが、中間に挟むことで「この車両より後ろを途中で増結or減車」という編成も作れます。



フホハ7835(単品)

日本鉄道は11~33(神戸製)→フホハ7835~7857

客車略図下巻P107に掲載


付属デカール

車番  は11 は33 フホハ7835 7842 7853

車体用•台枠用  各3枚 (日本鉄道車体用のみ白3枚黒3枚、は11のみ各6枚)

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

区画表記  長車 掌車 各4枚

等下  白•黒各6枚

THIRD CLASS  白•黒各3枚

等三  白•黒各8枚

Ⅲ(3等標記)  白•黒各10枚

い ろ は 一〜〇  白•黒各10枚

赤帯  1両分


別途購入品

車輪(長軸) 台車(任意) 連結器(ねじ式など) バッファー(明治初期型、任意) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、赤)


1889年、日本鉄道での初のボギー車です。この頃は東北線が仙台まで開業しているので、きっとこういう車両で行ったのでしょう。

台車は紙製ですが、3Dプリンター製のものも別売されています。

マグネマティックカプラーが推奨されていますが、床板に切り込みを入れるとボギー用ねじ式連結器が使用できます。色々改造を伴うので自己責任ですが。



ホイロ5220(単品)

日本鉄道いろ1~9(新橋製)→ホイロ5220~5228

客車略図下巻P19に掲載


付属デカール

車番 ホイロ5220 5223 5226  車体用•台枠用各3枚

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

等級  等二 等一 各8枚

Ⅱ(2等標記) Ⅰ(1等標記)  各5枚

定員標記 4枚

重量標記 検査標記 所属標記(東)  各4枚


別途購入品

車輪(長軸) 台車(任意) 連結器(ねじ式など) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、青、白)


上のフホハと同じく1889年製のボギー車です。この車両で仙台まで行くのは、現代のグランクラスで仙台に行くのと同じようなことだと思われます。


台車や連結器の件はフホハ7835と共通です。



次は甲武鉄道です。1889年に新宿~立川~八王子間が開業しました。以降1904年までに御茶ノ水~八王子の現行の中央線を建設しました。

1904年には御茶ノ水~飯田町~中野の電車運転を開始しています。


ハ2304超精密(単品)

甲武鉄道は11,12,14~18(平岡製)、は19~21(三田製)→ハ2304~2313

客車略図上巻P212に掲載


付属デカール

車番  は11 は19 は21(甲武)  車体用•台枠用各2枚

        ハ2304 ハ2311 ハ2313(国有化後)  車体用•台枠用各3枚

        ⚾︎ハフ1 ⚾︎ハ3(西武)  車体用•台枠用各3枚

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

              道鐡武西  3枚

等級  等三  8枚

Ⅲ(3等標記)  10枚

定員50 4枚

重量標記 検査標記 所属標記(東•西)  各4枚

西武用検査標記  各2枚


別途購入品

車輪(軸) 連結器(ねじ式など) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、赤)


ハ1005に似ていますが2扉です。国有化された後、甲武鉄道の関連会社ながら国有化されなかった川越鉄道→西武鉄道に譲渡されたらしいです。野球の球のマークが西武です。



青梅鉄道です。1894年に立川~青梅間が開業しました。当初は軌間762mmでしたが、1908年に1067mmへ改軌しました。以降1929年までに 御嶽まで建設されました。


羽後交通ハフ11(単品)

青梅鉄道メ4(天野製)→高畠鉄道ハ2→雄勝鉄道(羽後交通)ハフ11

青梅鉄道国有化前に譲渡されたため、私鉄のみで現役を終えています。現在は博物館明治村で動態保存されています。

詳細はこちら




山陽鉄道です。1888年に兵庫~明石間が開業しました。以降は山陽線、和田岬線、美祢線の一部を建設、播但線(播但鉄道)、予讃線の一部(讃岐鉄道)を買収しました。


ロ75(単品)

日本鉄道い2,4~9(英国オールドベリー製)、山陽鉄道165,168~174(英国メトロポリタン製)→イ68~82→一部二等格下げ

客車略図上巻P12に掲載


付属デカール

車番  ロ75 80 81 221  車体用•台枠用  各3枚

※ロ221…イロ216形(客車略図上巻P37)

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

等級  等二  8枚

Ⅱ(2等標記)  10枚

(1900年以前)

等中  12枚

SECOND CLASS  3枚

い ろ は 一〜〇  各10枚

(以下使用せず)

区画表記  長車 掌車 物荷  各4枚


別途購入品

車輪(長軸) 連結器(ねじ式など) バッファー(明治初期型、任意) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、青)


日本鉄道と山陽鉄道で同型の車両を輸入しました。国有化後に統合され、一部はこのように二等車に格下げされました。




関西鉄道です。1889年に草津~三雲間が開業しました。以降は草津線、紀勢線などを建設、片町線(浪速鉄道)、関西線、桜井線、大阪環状線(大阪鉄道)、和歌山線(紀和鉄道・南和鉄道)、奈良線(奈良鉄道)を買収しました。

(同じ路線でも複数の鉄道が建設しましたが省略しました。ご興味あれば各自でどうぞ。)


ハ1005超精密(単品)


関西鉄道ハ1,3〜8,10〜16,19,20,23〜26,29〜34,39〜44,54〜58(英国バーミンガム製)、21,22,61〜66(関西鉄道四日市工場製)、67〜74,77〜100,120〜126(東京平岡製)、151〜173(日本車輌製)、203〜205(鉄道車両製作所熱田製)、280〜288(大阪鉄道湊町工場製)→ハ1773〜1891

客車略図上巻P180に掲載


付属デカール

車番 ハ1005 ハ1032 ハ1541 ハ1774 ハ16  車体用•台枠用各3枚

※ハ1005、ハ16…ハ1005形(客車略図上巻P171) ハ1032…ハ1032形(客車略図上巻P173) ハ1541…ハ1541形(客車略図上巻P176)

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

等級  等三  8枚

Ⅲ(3等標記)  10枚

THIRD  10枚

定員50 4枚

重量標記 検査標記 所属標記(東)  各4枚


別途購入品

車輪(長軸) 連結器(ねじ式など) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、任意で赤)


官設鉄道三等客車のコピー品は様々なメーカーが作っていましたが、私鉄の国有化時にサイズがほぼ同じ車両は1005形に統合されました。ただ微妙に異なったりするため、1005形の中にさらに色々な形式が入っています。



ハ1905超精密(単品)

関西鉄道373〜376(福岡工場製、駒吉機関車のメーカー?)→ハ1905〜1908

客車略図上巻P182に掲載


付属デカール

車番 ハ1905 ハ1107 ハ1540 ハ1908 ハ16  車体用•台枠用各3枚

※ハ16…ハ1005形(客車略図上巻P171) ハ1107、ハ1540…ハ1107形(客車略図上巻P175)

所有者名  院道鉄 省道鉄  各4枚

等級  等三  8枚

Ⅲ(3等標記)  10枚

THIRD  10枚

定員50 4枚

重量標記 検査標記 所属標記(東)  各4枚


別途購入品

車輪(長軸) 連結器(ねじ式など) 透明プラ板(窓ガラス) 塗料(ぶどう1号、灰色、黒、赤)


これも1005形に含まれる車両ですが、側板の張り方が異なります。


新宮鉄道です。1912年に勝浦~三輪崎間、翌年に三輪崎~新宮が開業し全通となりました。

1934年に国有化され紀勢中線となりますが、この頃は他路線と接続しない飛び地路線でした。1940年に和歌山からの紀勢西線が接続し飛び地解消、1959年に紀勢東線に接続し紀勢線が全通しました。


羽後交通ハフ13(単品)


羽後交通ハフ14(単品)

例によって保存車両は別の記事にまとめてあります。これらは羽後交通にて青梅鉄道ハフ11と出会い、共に明治村にやってきました。




以上、本州の私鉄の客車でした。次回は四国、九州へ向かいます。