JR貨物のEF66 27(ニーナ)は、7月31日の3075レ運用を最後に、8月20日~28日の京都鉄道博物館での展示を経て、吹田に戻ってからは動きがないまま、9月末にはとうとう検査切れを迎えた模様です。一方、TOMIXからEF66 27のリニューアル製品(品番7159)が、8月末に発売されて直後に入手するも、手付かずだった入線整備を遅ればせながら行うことにしました。

 

下回りを外した状態にして、一番の話題になった2エンド側の列車無線アンテナの穴開け位置を決定します。ツイッターに投稿された実機の側面写真(→こちら)から、1エンド側・2エンド側とも列車無線アンテナは避雷器と等間隔に設置されていることが判明しているので、1エンド側の避雷器の中心と列車無線アンテナの中心との間隔寸法を確認します。

屋根の裏側で灰色の避雷器の取付脚の中心に10の目盛りを合わせ、準備されている列車無線アンテナ(A印の2つ穴)の中心との間隔は6mmです。.

 

避雷器からそれぞれ6mmの位置に列車無線アンテナを仮置きして、実機の側面写真と比べてみて同位置であることを確認できました。これで行くことにします。

 

2エンド側の避雷器の取付脚の中心に10の目盛りを合わせて、左側に6mm離れた位置を列車無線アンテナの中心位置とし、前後に1mmずつ離れた箇所が列車無線アンテナ取付用穴の位置になりますので、画鋲の先でマーキングしておきました。列車無線アンテナ(黄色マーク)の取付穴はφ0.5mmで、GPSアンテナ(Bマーク)はφ0.6mmで穴開けをしました。

 

 

次に、運転台屋根に搭載されるクーラーの取付穴を開けます。これに先立ち、車体内部にある運転台を模した薄緑色の遮光パーツを、傷付けないように外しておきました。クーラーパーツに添付の穴開け治具は、穴開け時にグラつかないようにマスキングテープで固定しておき、φ1.0mmでクーラー取付穴を開けました。

 

必用な穴開けが全て終わりました。

 

添付パーツを順番に取付けていきますが、作業の邪魔にならないものから順番に装着します。最初は右下の列車無線アンテナを2個、次は右上の白色GPSアンテナを1個取り付けます。その後、左上の信号炎管を2個、更にホイッスルを2個の順番です。左下の前面手すりは

後程、ボディに装着します。

 

列車無線アンテナ(黄色マーク)の取付脚は、短くて屋根裏に貫通しておらず、固定が不安定で抜け落ちる危険があるため、取付脚にゴム系ボンドを絡ませて取り付けました。一方、GPSアンテナ(Bマーク)の取付脚は長くて屋根裏まで貫通し、非常にしっかり装着できたので、ボンドは使用していません。

 

信号炎管とホイッスルの取り付けに際して、割り箸の割れている側の先端に、マスキングテープを粘着面が表側になるように巻き付けた治具を使用しました。信号炎管は先端が軽く刺さったタイミングで割り箸を回転させながら分離し、添付品の信号炎管装着治具を使用してしっかり根元まで押し込みました。ホイッスルは、写真の様に短い側が前に来るようにマスキングテープに貼り付けておき、この状態で取付脚にゴム系ボンドを絡ませてから挿し込み、割り箸を回転させて分離します。この後、添付品のホイッスル装着治具を使用して根元まで押し込みました。続いて、クーラーの取付脚にゴム系ボンドを絡ませて、クーラーを取り付ければ屋根上のパーツ取付は完了です。

 

 

次は、ボディに添付パーツを装着します。

最初にナンバープレートを取り付けます。ナンバープレートには、縦方向の寸法が長短2種類があり、短い方(左側)が前面用、長い方(右側)が側面用です。ナンバープレートの切り離しには刃物を使用せずに、指先で上下に揺り動かすことで綺麗に外れます。ナンバープレートの取り付けに際しても、先程のマスキングテープを巻いた割り箸治具を使用して、裏返しに貼付けます。裏面には取付脚が2本ありますので、いつもナンバープレートの取り付けに使用するペーパーボンド(ゴム系ボンドの様に糸を引かない)を微量絡ませて、ボディの所定位置に押し込み割り箸を回転させて分離します。この後は指先でナンバープレートを押し込むだけです。取り付ける順番は、先に前面を装着し、その後から側面を装着します。

 

側面のナンバープレートの下側に、添付のメーカーズプレート(製造銘板)を取り付けます。TOMIX製の各種EF66に使用できるように各種の物が準備されています。左側の縦1列が「川崎」の単独表示、2列目が「川崎重工・富士電機」の2段表示、3番目が「東洋電機・川崎重工」の2段表示、右端の列が「東洋電機・汽車會社」の2段表示と読めます。EF66 27は、2列目の「川崎重工・富士電機」になります。裏面側からカッターナイフで切り離し、ナンバープレートと同様の手順で、裏面の取付脚にペーパーボンドを絡ませて装着しました。

 

最後に前面手すりを、マスキングテープを巻き付けた割り箸に貼り付けて装着します。手すりの上下で長さが違いますが、短い方が上側・長い方が下側で、長い方を先に取付穴に軽く押し込んで、割り箸から外します。先の尖ったピンセットを使用して、下側をボディにしっかり押し込み、その後で上側をピンセットで取付穴に挿して押し込めば完了です。

 

マスキングテープを割り箸の先端に巻き付けた治具を多用していますが、ピンセットで摘まんだパーツを飛ばして紛失したり、破損したりすることがなくなり、所要数のみの使用で完結出来ました。細かいパーツ取付時の精神的なストレスも解消できますので、是非ともお試し下さい。

 

外してあった運転台を模した薄緑色の遮光パーツを装着して、ボディの加工は完了です。

 

最後に下回りです。

製品には、自動解放機能を有するアーノルドカプラーが装着されていますが、私の所有する機関車では、原則としてKATO製のナックルカプラーを使用することにしており、交換することにします。

 

KATO製のEF66前期形ナックルカプラー(品番Z01-0224)を使用しますが、先にTOMIX製のEF81初期型・JR貨物更新車(→こちら)で、試用してみた「リカラー」製3Dパーツのカプラーソケット(品番TX091)を採用して装着することにします。

 

ナックルカプラーは、ソケットの取付穴に2/3位を挿入した状態に設定しておきました。

 

これで入線に際しての1次整備が完了しました。

 

早速、コンテナ貨車の牽引運用に入ることにします。但し、1次整備が完了と言う以上は、2次整備も予定していることになります。

 

かっこいい面構えです。ところが、ヘッドライトの明るさに少々不満があるため、2次整備で対処することにします。(続く)

 

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