段ボールに眠る鉄道模型を紹介する御幸山工場です。今回入場したのはしなのマイクロの117系シティライナーです。昭和の鉄道模型は金属製優位、プラスチックはプラレールの延長に過ぎないという固定観念があったように思います。したがってNゲージにおいても新しい鉄道模型のカテゴリーとして認知されると次第に金属製車両が販売されるようになりました。

 

 

しなのマイクロもそのメーカーの一つです。この117系は1980年、昭和55年に販売が開始されました。当時、新快速として関西を中心に活躍していたシティライナーのモデルです。改めて手に取ってみると精悍でありながらややスマートさに欠ける面構えでした。

 

 

ラインナップは4形式でした。制御車のクハ117と116、トイレの有無が表現されていました。中間車はモハ116,117でした。

 

 

パンタがないモハ116にモーターが搭載されています。ケースのインサートには国内Nゲージ最初のフライホイール搭載車両とそのメカニズムがPRされていました。

 

 

キッチン試走線で試運転を行ったところ重々しくも快調に走ってくれました。走りに重点を置いきその完成度は高かった一方、ディテールにおいては限界があり、切れのよい窓枠と美しい塗装が117系らしさをカバーしていたように思います。

 

 

屋根はすっきりとした表現でした。このモデルの最大の特徴は先頭部の処理にありました。

 

 

クハの車体と運転台の部分の接合に違和感がありました。メーカーの設計ミスでサイズ相違という説があります。今となってはそれもさほど気にならないのは、そこに個性を感じるからでしょうか、あるいは車体と運転台は別物といえばJR東海の車両に見慣れたから、かもしれません。

 

 

最後に御幸山カーブでの撮影です。メタル車両らしさが映えています。新快速のマーク、塗装がややズレていますがよしとして下さい。なお、参考文献によれば5両セットが販売されていて、セットには単品4形式の他モハ116Mなし、が付属していたようです。セットを購入して8両編成に、又はセットを購入しないとMなしが入手できないという営業的な理由だったのでしょうか。

 

参考文献:鉄道模型考古学N松本吉之著 ネコパブリッシング

 

(撮影:Canon EOSKissX7)


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