所有事業者:グリーンライフ(千葉)

仕様・用途:観光貸切仕様

登録番号:柏230 え ・206

初年度登録:2003年

シャシー製造:三菱ふそうトラック・バス

搭載機関:三菱8M21-3型(※)

車体架装:三菱ふそうバス製造

車両型式:KL-MS86MP

車名:三菱ふそうエアロバス

撮影日:2015年8月24日(月曜日)

撮影場所:皇居前広場駐車場

その他:元、名鉄バス

※・・たぶん

 

聞き慣れない事業者ですが、いわゆる「新免」です。

本業はデイサービスを中心とした介護福祉で、何故か貸切バス事業に進出。その当時、外国人観光客が大挙、押し寄せ、いわゆる「インバウンドツアー」の送迎輸送を専門としたバス会社が雨後の竹の子の如く出没。当然、バスとは縁もゆかりも無い素人が手を染めまして、その辺の中古バスを購入し、「バス、運転したことある?」的なオッサンが手探り状態でバスを転がしているという様を散見していました(貸切事業者で運転していたドライバーもいるにはいる)。

当然、整備なんてやるわけがなく、彼方此方で整備不良と思しきバスが我が物顔で走っていました。灯火類の球切れは序の口で、エンジンオイルをまともに注ぎ足していないから、白煙や黒煙が舞う舞う。酷いと、アウターミラーがもげていて、それをガムテープで “仮止め” しているから始末に悪い。きちんと応急処置していれば良いんですが、その場凌ぎの処置だと、ガムテープは意外に脆いのですぐに吹っ飛んで、凶器に早変わりします。画像の個体がそうだとは言いませんが、遭遇して「あっ、このバスはかなり危険だ」というのは外面から判りますね。

でも、そんなろくでもないバスでも、インバウンドは意外に(会社としては)儲かるらしく、コロナになる前は柳の下の土壌を狙って参入したケースが後を絶ちませんでした。高速ツアーバスも然りですが、この事業者もその手なんでしょう。

 

普段はこの手のバスは撮っても、このコーナーには取り上げないんですが、妙に気になった個体でした。

まず、固定窓+後方トイレが付いていること。側面に行く先表示の痕跡が残されていることから、元は高速路線バスに使われていたというのが判ります。JRバスの中古を購入したのかなって撮りながら思ったのですが、調べたら名鉄バスでした。固定窓だけど夜行仕様ではないみたい。トイレは活用されているのでしょうか? 高速路線仕様ということで、エンジンは430PSの8M21-3型を搭載していると予想しています。昼行仕様なら370PSの8M21-1型でも良いんですけどね。

あと、ジェイ・バスのアイデンティティである「Jピラー」を模した装飾が車両前位に施されていますが、「これはふそうなんだから、ジェイ・バスじゃないんだから」と撮りながら嘆きました。

 

コロナで外国人観光客が来なくなり、インバウンドバスは呆気なく消えてしまいましたが、この業者はまだ、バス事業も介護福祉事業は継続している模様です。

 

 

【参考文献・引用】

株式会社グリーンライフ公式ホームページ

BUSRAMA EXPRESS No.10「三菱ふそうエアロクィーン&エアロエース」 (ぽると出版社 刊)

ライブドアブログ「ざっしーのただ載せてゆくだけ」

exブログ「スパルタンえこの小箱」