車両基地見学会は最寄駅から基地へ貸切列車の設定配慮を
鉄道会社は、鉄道ファンに楽しんでいただこうと、車両基地見学会を随時企画します。
常磐線では、松戸車両センターで10月22日・23日に、「実際に走っている列車で運転操縦&車掌体験ができます!」という企画があります。
参加費は、親子(小学4年生~中学3年生)1組又は高校生以上で1人45,000円。
松戸車両センターまでは松戸駅から30分ほど歩くか、バスで5分乗車後、5分歩くかの、いずれかになります。
徒歩30分の距離と、45,000円の金額ならば、松戸駅から松戸車両センターまで貸切電車を往復設定することが参加者への配慮ではないでしょうか。
また、貸切電車設定により、基地会場では参加者以外の、基地への出入り監視を考慮する必要もなくなります。
以前、別の車両基地見学会で、最寄り駅から同程度の距離を歩いたことがあります。
その際、最寄り駅から基地まで貸切列車で輸送できないか、関係者に聞いたところ、決まりがあって輸送設定できないとの回答でした。
他社の状況はどうでしょうか。
北総線、京成、京急では、基地まで往復貸切列車の設定配慮があります。
また、JR東海では東海道新幹線で東京駅から大井車両基地へ、新大阪から鳥飼車両基地へ、いずれも新幹線車両に乗車したままでの洗浄線通過体験等の企画を実施しています。
これら、基地往復貸切列車の設定実績を見ると「決まりがあって輸送設定できない」というよりも、そもそも設定の必要はない、そこまで参加者配慮は不要、不満なら参加しなければよいとの結論が先にあるようにも思われます。
これは発想が逆です。
まず参加者への配慮が優先です。貸切列車を設定し、支障があるならこうすれば解決できるという発想転換が必要です。
貸切列車設定経費は、参加費に含めて増額すればよいでしょう。
参加費を増額すると申し込み者が減るでしょうか。
通常は乗車不可能な基地往復乗車ができることは他に代えられない価値があります。増額は受け入れられるはずです。
松戸の場合、6番線から分岐する車両センター回送線乗車は夢です。
以前、別の車両基地で100,000円の企画もありました。
それでも参加実績があったことは、一般的にかなり高額であっても結果的に受け入れられたといえます。
仮に最寄り駅から車両基地まで数分であっても、基地入出場列車設定は、他に代えられない嬉しさがあるものです。