今夏8月20日(土)から28日(日)まで京都鉄道博物館で特別展示された、EF66-27号機とEF65-2085号機。
ニーナは既にUP済みですが、今回はEF65-2085号機と、常設展示のEF65-1号機の写真です。
京都鉄道博物館へ行ったのは初日8月20日で、EF65-2085は一般公開ではなく事前に申し込みをした参加者限定だったため、枚数はそこまでありません。
そもそも引退するEF66 27号機の特別展示をするなら、前に引退したEF67 105号機と共演でしょ?との思いが強く、興味が薄れたことから予約を見送った経緯があります。
見学の事前予約とは、運転台などの見学ができるもので、参加前にチケットを入手するものではなく、当日に各回受付へ並んで申し込みをし、定員に達し次第受け付け終了となるもの。
「並ぶ時間がもったいない」との鉄道ファンらしからぬ思いから、周辺写真のみとなりました。
さてこちらは、常設展示のEF65-1号機とトワイライトエクスプレスのスロネフ25ですが、左奥にDD54-33号機を入れて撮ってみました。
EF65形電気機関車は1965(昭和40)年~1979(昭和54)年の間に、東海道 山陽本線の運用を主軸に貨物列車の高速化と効率化を目的として308機が製造されました。
151系電車による特急こだまが運転開始され、東京~博多間の20系ブルートレイン 特急あさかぜが誕生した1958(昭和33)年、新時代の最新鋭機としてEF60形電気機関車が誕生していました。
しかし幹線電化工事が進捗するにつれ、コンテナによる輸送システムも確立されると、重い列車を安定した高い運転速度で長距離運転するには、EF60形では性能不足となってきます。
EF60形は未来を見据えて開発された機関車ではありましたが、新技術を投入したものの試験的な要素も大きく、牽引力はあったものの貨物列車の高速化には難があったのです。
そこでEF60形のシステムをベースに誕生したのがEF65形で、牽引力をそのままに定格速度を向上させた0番台、ブルートレイン牽引機の500番台P形、重量貨物列車を高速で牽引するための重連総括制御装置を搭載した500番台F形、P形とF形を統合した1000番台・1100番台のPF形が順次登場しました。
EF65-1号機に連なって、ブルートレインのA寝台車 オロネ24形が保存展示されています。
京都鉄道博物館にはトワイライトエクスプレスの客車が保存されていますが、ブルートレインとしては20系 ナシ20形と24系 オロネ24の2両が保存展示されています。
ナハネフやオハネフといったトレインマークを掲げる定番車両がいないところは、京都鉄道博物館の難点なところですが、こうした唯一の中間車が存在するところは歴史資料として一級品でもありめす。
24系ブルートレインにはオロネ24形とオロネ25形のA寝台車が存在していましたが、1人用個室が並ぶオロネ25形に対して、オロネ24形はプルマン式と呼ばれる伝統構造となっています。
A寝台車なので2段ベッドとなっていますが、同じプルマン式でありながらB寝台車の583系電車の3段ベッドと見比べるのも、日本の工業製品の発達史を垣間見ることができます。
特急はやぶさでオロネ25形には乗った思い出がありますが、オロネ24形には乗れなかったものの、 同一構造の別形式 オロネ14形には特急さくらで乗りました。
また夜間移動できるブルートレインの旅をしたいと、心も体も求めていますが、それは叶わない願いであることも分かっているのが、少し寂しさを感じます。
そして再び特別展示のEF65-2085号機です。
今回、このEF65 2085号機が展示機に選ばれたのは、EF65形最後の全般検査すなわちJR貨物が車検を通した国鉄形機関車だからこそでした。
EF65形の2000番台は元々国鉄時代に1000番台・1100番台として誕生した機関車で、″国土交通省の鉄道に関する技術上の基準を定める省令″によって改造された機関車です。
継続100km/hを超える運転を行う車両には、新たな保安装置として運転状況記録装置の搭載が義務付けられ、対応工事が施工された機体は元ナンバーに+1000として区分されました。
EF65は国鉄からJR東日本・JR西日本・JR貨物へと引き継がれましたが、100km/h以上の運転が行われる東海道 山陽本線のブルートレインはEF66が担っており、JR旅客会社のEF65にはこの工事は施されていません。
EF65-2085号機が最後の全般検査と言うことは、今後JR貨物のEF65の車検は行わないと言うことで、今貨物列車の牽引に就いているEF65は車検切れに伴って順次廃車となります。
広島ではEF65牽引の貨物列車はとうの昔に見ることはできませんが、だんだんと姿を消して行く国鉄形機関車に時の流れの侘しさを感じます。
最後に電気機関車ではなく蒸気機関車の写真となっていますが、今日はオロネ24形の話しも入れ込んだため、C61-2号機の後ろに見えるオロネ24形を入れてみました。
因みにEF65-1号機を俯瞰で斜め後ろから撮った写真には、左上に銀釜のEF510形機関車が写っています。