てつとお(ポケモンガオーレ、アニポケ、鉄道)のブログ

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都営三田線6300形の地方私鉄譲渡が難しい理由を考える【6000形は譲渡されたが…】


こんにちは!
今回は都営三田線に関する記事です。現在、置き換えが進んでいる6300形ですが、これまでに譲渡の動きはありません。一応、現在では1・2次車のみが置き換え対象となっている段階なので、譲渡の可能性が完全に断たれたわけではないと思いますが、それでも、6000形秩父や熊本に譲渡されたように、短編成の地方私鉄に譲渡されるのは難しいのではないかと思っています。今回は6300形の譲渡が難しいと考える理由について考えていきたいと思います。

6300形


6000形の譲渡会社

まずは、6000形が譲渡された鉄道を振り返ってみたいと思います。6000形が譲渡されたのは3つの鉄道で、秩父鉄道熊本電鉄、そしてジャカルタのPT. KAIです。秩父鉄道には3両編成×4本(+部品取り2両)、熊本電鉄には2両編成×5本、そしてジャカルタには72両が譲渡されました。これらの車両のうち、秩父では3編成が、熊本では2編成が現役です。ジャカルタでは全車両が営業運転を退いていますが、車庫で2連化され、事業用車として残されている車両は存在するようです。

熊本電鉄6000形

6300形の地方私鉄譲渡が難しいと考える理由

それでは、ここからは6300形の譲渡が難しいと考える理由について、6000形と書いていきたいと比較しながら書いていきたいと思います。まず一つ目が先頭車がモハではないということです。6000形は6M0Tのオールモハの形式でした。先頭車が電装車であったために、秩父や熊本に行く際に、先頭車の電装化という改造を省くことが出来ています。6000形の地方に譲渡された理由の一つに挙げられる点であると思います。しかし、6300形は先頭車にモーターが搭載された車両ではありません。その場合、2連や3連を組む際には電装化改造が必要となります。こういった6000形との違いが今回、地方への譲渡は厳しいのではないかと考えている点です。
そのほかには、6300形に使われているVVVFが決して新しいものではないという点も挙げられると思います。今回、置き換えの対象となっているのは、1・2次車ですが、初期車にはGTOVVVFが使用されています。1993年の登場以来、一度も更新されていません。6000形の場合、抵抗制御が使用されていたので、走行機器を更新しなくても、譲渡後も長期間活躍できますが、VVVFを更新せずにずっと使うことは、保守の観点から考えると、難しい所があります。譲渡される場合、機器更新がつきものとなるでしょう。そうなると、先述の先頭車の電装化に加え、VVVF更新も行うとなると、更に費用がかさむこととなります。こういったことが、6300形の譲渡が難しいと考える理由です。



このように、地方私鉄に譲渡するにはかなり多くの改造が必要となるわけです。03系も同じような改造が必要な車両でしたが、18m車体であるが故にここまでの改造をしてでも、地方私鉄が欲しがる車両でした。しかし、20mの6300形をここまでの費用をかけてほしがる地方私鉄は少ないでしょう。こうなると、6300形の地方私鉄譲渡は難しいと思うわけです。今後も6300形から譲渡が発生する可能性は低いのではないかと思います。
それでは今回はここまでにしたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!