一畑電車は来月3日にダイヤ改正を行うが、その内容の中に平日朝のスーパーライナーを2両編成に減車することが記載されていた。すなわち4両編成のスーパーライナーは、本日をもって運行を終了したことになる。


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特急スーパーライナーは2004年3月ダイヤ改正で登場した列車だが、4両編成での運転になったのは2年後の2006年3月ダイヤ改正のこと。車両は当初、5000系の重連に指定されていた。検査時などは2100系で代走することもあったがそれは本当に稀だった。

筆者は高校時代に毎朝この列車を見ていたが、5000系以外の車両が充当されたことは全くと言っていいほど無かったと思う。スイッチバックを行う一畑口駅では乗務員がダッシュしながら移動していたのが印象的で、のんびりと列車交換待ちをしていた筆者乗車の列車とは比べ物にならないほど慌ただしかった。

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車両面での変化が訪れたのは2013年秋のこと。2104編成が「ご縁電車しまねっこ号」に変身し、5000系の優等運用に入り込むことになる。それ以降5000系は急激にスーパーライナーの運用機会が減り、気が付いたら2100系の2ドア車コンビが運用の主力になってしまった。

また、1000系が登場して間もない頃にも、同系による4両編成のスーパーライナーが運転された。残念ながら筆者はその写真を持っていない・・・。
たしかこの辺りから、充当車両が2100・5000系のランダム選出になっていたような気がする(なんであんまり写真を撮ってないんだ・・・)。


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2100・5000系が更新修繕を受けた後は、オレンジ色の旧型車がランダムに選出されて4両編成を組むというパターンが定着した。最優等列車なのに充当車両が最古参というのも、冷静に考えれば中々おかしなことだったなぁと。


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そして4両運転最後の週に撮影したのがコレ。この日は5009編成+2103編成という組み合わせだった。特急運行時はオデコにある標識灯が点灯するのがポイントである。


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この津ノ森駅は、2017年4月のダイヤ改正にて新たに特急停車駅に指定された駅のひとつ。
この駅で列車交換を行う場合、松江方面ゆきの列車が写真左側の待避線に入るのが一般的。しかしこの特急スーパーライナーと交換する場合、出雲方面ゆきの普通列車が待避線に入る形になっている。

これは、上述したダイヤ改正で停車駅が増えたことによる所要時間増加を少しでも抑えるためだと思われる。この施策は同時期に特急停車駅になったガーデン前駅でも採られており、おかげで停車駅が4つ増えても所要時間が2分しか増えていない。


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同じく特急停車駅に昇格した秋鹿町駅では、ホームの長さが足りないために最後部のドアは締め切りとなる。ちなみに当初から特急停車駅だった大津町駅では、片側の編成がまるごとドアカットされる。
息をするかのようにドアカットが行われるのが一畑電車。そしてドアカットに関する放送も特に流れない。まぁ乗り降りする人がごく僅かだからいっか…。


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ガーデン前駅。津ノ森と同様、対向の普通列車を待避線で待たせる特急優先政策が採られている。この駅では2021年10月ダイヤ改正で特急側が2分間列車交換待ちを行うことになったが・・・乗車したこの日は特急の方が遅れていたので、待たされる側の普通列車が待つ側になってしまったという・・・。

やっぱりダイヤがキツキツなんだろうか。あんまり定時運行ができていないような気がする。

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終点のしんじ湖温泉駅に到着。4両編成に対応しているのは1番のりばだけであるが、それでもパッツンパッツン。長さに全く余裕がない。

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到着して数分後、一畑口側の編成(写真右)は切り離されて回送列車になる。



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4両編成ではないが、せっかくなので掲載。
2018年春頃に運行されていた、7000系による3両編成のスーパーライナー。3基ならんだパンタグラフが壮観である。一畑ご自慢の最新型自社発注車こそ、同社の最優等列車に相応しいのではないだろうか。

ちなみに改正後のスーパーライナー充当車両は、7000系指定になるんだとか。この写真みたいな3両にはならんかったか・・・。