京阪神緩行線で活躍した旧型国電の編成を、主にGM製の旧国キットを組立てることで製作していますが、見た目の加工ばかりを優先した結果、未だに動力車をどの車両にするか決定していませんでした。動力ユニットの調達と装着方法を踏まえ、動力車を選定することにしました。

 

当該編成として準備している車両は、次の通りです。

既に完成しているのは、上段の1・2等合造車であるクロハ69の1両(右端)だけで、最後の仕上げ段階にあるのが、上段のクモハ51・クハ68の2両(左側)と、下段の鉄コレを塗り替えたクハ68(元、クロハ59)の3両です。

 

 

加工中は、クハ76・モハ70の2両です。

 

全くの未着手状態なのは、クモハ54(51)・クモハ41の2両です。

 

編成組成は、西明石方から 基本編成4両(2M2T)+付属編成3両(2M1T)の京都方 となる7両編成(4M3T)で、クロハ69は基本編成の京都方先頭に連結されます。

 

準備している車両ラインナップは、M車がクモハ51・モハ70・クモハ54・クモハ41の4両、T車がクロハ69・クハ68・クハ68(元、クロハ59)・クハ76の4両です。4M3Tの編成とするにはT車が1両過剰ですが、クハ68の内1両を予備車扱いにしておき、形状の異なるクハ68を相互に差し替えることで編成に変化を持たせることにします。

【追記】 2022.10.3 編成図を作ってみました。(→こちら

 


では、本題である動力車の選定をすることにします。動力ユニットは、新たに調達するならばGM製のコアレスモーター動力ユニットが最適なのでしょうが、緊縮財政下でもあり、手元に未使用で保管している(本来は鉄コレの某私鉄編成用に準備した)鉄コレ用の20m級動力ユニットが1組あり、これを活用することにしました。

リニューアル前の旧製品で、TM-09(20m級B)です。

 

動力ユニットを装着して動力車にする候補のM車は、一体成型ボディのモハ70か、バラキット組立のクモハ51・クモハ54・クモハ41の何れかになりますので、この動力ユニットが収容可能かを確認します。

鉄コレの動力ユニットの横幅は15.5mmで、ボディ側の横幅内寸は、一体成型ボディのモハ70が17.3mm、バラキットボディの他車は17.0mmですので、何れも装着可能です。バラキットでは、側板内側の床板用リブを削り落してから所定位置に1mm角棒を接着しておき、鉄コレ動力ユニットを装着する方法が有名ですが、ボディ組立前に加工しておく必要があります。

 

一方、一体成型ボディには、窓ガラス用として一体成型の透明プラ製の内枠を嵌める構成になっており、この内枠の横幅内寸は15.0mmですので、窓ガラス用内枠を使用すると動力ユニット(横幅15.5mm)は装着不能です。窓ガラス用内枠を鉄コレに似せて加工すれば、取り付られる可能性があります。因みに、内枠下辺でボディ下辺と最も近い箇所は、ボディ下辺から1.8mm上がった位置になります。また、内枠の高さは13.5mmで、上辺には凸凹がなく直線状ですので、加工の際は上辺が基準線として使えます。

 

鉄コレのボディサンプルとして、旧国と同様に側板が垂直になっている第7弾の三岐鉄道600系(元、西武471系)で採寸してみました。鉄コレボディの横幅内寸は17mmで、窓ガラスを嵌めた時の内寸は15.5mmと動力ユニット(横幅15.5mm)にピッタリ一致しています。

動力ユニットは、側窓ガラスの下部に片側で3ヶ所(両側で6ヶ所)ある固定爪で勘合装着するようになっており、向き合う固定爪の箇所での横幅内寸は15.0mmで、ボディ側板を押し広げながら挿入して装着する構造です。

 

動力ユニットを装着しました。

 

動力ユニットの側板に沿う箇所の底面は、側板下辺から2.0mm上った位置にあります。

 

動力ユニットの側板に沿う箇所の高さは5.2mmですので、ボディに装着した時の上辺は、ボディ側板の下辺から7.2mmの位置にあることになります。

 

GMの一体成型ボディに装着する窓ガラス用の透明内枠の下辺が、ボディ側板下辺から一律7.2mmとなるようにするには、上辺を基準にすると 13.5mm-(7.2mm-1.8mm)=8.1mm の位置で一直線に切断すれば、理論上は鉄コレ用動力ユニットが嵌る筈です。この寸法で、窓部分の窓ガラスをぎりぎり確保できます。あとは固定爪部分を鉄コレの窓ガラスから移植すれば、着脱可能になります。

 

そこで、一体成型ボディのモハ70に専用窓ガラスの内枠を使用して、鉄コレの動力ユニットを装着すべく、内枠の窓ガラスを1個、切断加工してみることにします。ところが、加工準備していて、あることに気付きました。この動力ユニットに添付されている台車枠は、DT12・DT13・DT17で、関西仕様のモハ70に必要なDT20の台車枠が付いていないのです。折角、内枠加工をしても、危うく台車枠で躓くところでした。モハ70の鉄コレ動力ユニットによる動力車化は断念します。

 

動力車の結論は、バラキットで組立前のクモハ54にすることに決定しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【関連記事】 上記説明の順に並べています。

 京阪神緩行線 クロハ69を作る(12/完)

 GM 京阪神緩行線のクモハ51・クハ68を作る(7)

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