留萌駅【北海道】(留萌本線。2015年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
北海道北西部、日本海沿岸に広がる留萌市の中心市街地に位置する留萌本線の終着駅ですが、2023年3月末に留萌本線末端部の石狩沼田~留萌が廃止され、それに伴い廃駅となる運命にある、
留萌駅 (るもいえき。Rumoi Station) です。
 
尚、写真は増毛まで営業していた2015年撮影で、古いです。当然ながら現在は駅名標や駅構造に変化が生じています。ご了承下さい。
  
  
駅名  
留萌駅 (駅番号なし)  
 
所在地    
北海道留萌市    
 
乗車可能路線  
JR北海道:留萌本線  
      
隣の駅  
深川方……大和田駅     
(※) 2016年12月4日までは中間駅で、増毛方の隣駅は瀬越駅でした。   
  
訪問・撮影時  
2015年9月     
 
 

 

留萌駅は地平駅で、南側に1967年改築の、鉄筋コンクリート造2階建ての立派な駅舎が鎮座していますが、国鉄時代から大きくリニューアルされておらず、レトロ感が漂っています。
駅舎機能は1階にあり、2階には地域コミュニティラジオ局の「エフエムもえる(FMもえる)」が入居しています。
出入口から列車が発着する1番線のりばまで段差なく移動可能で、駅設備としてはバリアフリーに対応しています(列車側が非対応)。
ロータリーを有する駅前広場が整備されていますが、タクシーは常駐していません。ロータリー内は駐車場になっています。
また路線バスは駅前に発着しておらず、約150m南西に地元・沿岸バスの留萌駅前停留所があり、約250m南西に北海道中央バスの留萌ターミナルがあります。旧羽幌線跡を辿る羽幌・幌延方面や2016年に配線になった増毛方面への路線バス、そして日本海岸を南下して札幌へ向かう特急バスは沿岸バス停留所へ、札幌方面の高速バスは中央バスの留萌ターミナルをご利用下さい。
写真は北方向を望む。
 
 

 

駅前です。南方向を望む。後方に駅舎があります。
下写真前方2つ目の交差点を右折すると沿岸バスのバス停留所、中央バスのバスターミナルがあります。
南側に留萌市の中心市街地が広がっていて、商店が点在していますが、人口も少なく寂れている印象です。商店は市街地南側を東西方向に延びる国道231号線沿いなどに多く立地しています。
留萌市役所は約1.5km西の日本海近くにあり、駅からやや遠いです。
 
一方、駅北側は民家が少なく、留萌川の北側は産地になっています。
駅と留萌川の間は留萌駅構内の側線が広がっていましたが、現在は撤去され、跡地は船場公園や「道の駅るもい」になっています。
また、駅の約1km北西には留萌港があります。
 
 

 

1階にある改札口です。北方向を望む。後方に出入口があります。
 
駅員配置………あり(直営駅)。
自動改札機……なし(有人通路のみ。『Kitaca』エリア外)。
幅広通路………微妙(車いすが通れるかどうか…。段差はありません)。
有人通路………あり(点字ブロックなし)。
窓口……………あり(『みどりの窓口』です)。
自動券売機……あり(左側)。
自動精算機……なし(駅員に申告して下さい)。
トイレ…………改札外(駅舎内。多機能トイレの有無は不明)。 
売店……………なし(右側に待合室内に立ち食いそば店あり)。  
コンビニ………なし。
 
改札口の先は1番線のりばです。
2番線乗り場へは跨線橋で連絡していますが、2番線は使用停止状態です。
 
 

また、改札外には待合室があり、その中に立食いそば店と飲料自動販売機があります。
前方の扉の先にコンコースがあります。
 
 

こちらは改札内より改札口を望む。
北海道では防寒対策のため改札口に扉が付いている駅が多いです。
 
 

建植式駅名標です。非電照式です。

写真は増毛駅まで営業していた2015年撮影で、増毛方の隣駅だった瀬越駅「せごし」が表示されていました。
JR北海道の標準デザインです。元より廃止前提だったのか、駅ナンバリングは導入されていません。
また、左には観光案内図が、上には留萌市の歓迎看板が、それぞれ設置されています。留萌市は数の子生産日本一だそうです。
そして右側には改札口があり、その脇には木製のシブい駅名看板があります。
 
 

 

駅構造……地平駅(概ね東西方向)。
配線………相対式ホーム2面2線(終端方が行き止まりになっている中線あり)。
 
駅舎に面した左(南)が1番線で、現在は全列車が1番線に発着します。右(北)が2番線で、2015年当時は列車行き違い時に使用していましたが、現在は線路こそ残っているものの使用停止状態です。
 
ホーム有効長……4両分(推測)。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………主要駅だけに各ホームとも全体的に広い。
上屋(屋根)………1番線は中央の約3両分、2番線は深川方の約1両分。 
ホーム上設備……ベンチすらありませんが、2番線に水飲み場の跡を確認できました。

駅舎・1番線と2番線の間は深川方にある屋根付きの跨線橋で結ばれていますが、現在は閉鎖されています。
 
上写真は走行中の列車より、下写真は跨線橋より、いずれも終端方(増毛方)を望む。
 
 

1番線より深川方を望む。間に中線があります。
2番線は上屋が短いですが、屋根の形状が示すように、かつては島式ホームでした。
以前は反対側(左)に3番線のりばがありました。
 
 

こちらは旧3番線より深川方を望む。右側に2番線があります。
旧3番線は2015年の時点でレールが撤去されていました。
左側の草が生い茂る空地はかつての構内で、そこには貨物側線が広がっていました。
また、相当離れた北側には羽幌線ホームが存在していましたが、廃止後に撤去されて現在は船場公園の一部になっています。
跨線橋も羽幌線ホームまで延びていました。
 
 

逆光で非常に見づらいですが、跨線橋より深川方を望む。
以前は前方で左からの羽幌線と合流していました。
この先、市街地北端部を東へ走り、留萌川を渡ると左側から山が迫ります。その後は右手に住宅地を見ながら右へカーブしながら走り、右側からも山地が迫ると平地が終わります。そして留萌本線に引導を渡した一因とされる深川留萌自動車道をアンダーパスすると留萌川に沿って谷間を南方向へ進み、大和田駅へと至ります。留萌~石狩沼田間は翌2023年の3月末で廃止される予定で、残る石狩沼田~深川間もその3年後の2026年頃を目途に廃止される予定になっています。
 
 

 

上写真は1番線より、下写真は2番線より、いずれも現・終端方(2016年以前は増毛方)を望む。
現在は留萌駅が終着駅で、レールは駅構内で途切れていますが、2016年12月4日以前は増毛駅まで線路が延びていました。
増毛駅まで延びていた時代はこの先、右側に留萠鉄道臨港線を転用した貨物の構内側線の廃線跡が並行した状態で市街地を西へ進み、運河を鉄橋で渡ると構内側線の支線(?)が右へ分岐していきました。その後は左へカーブすると構内側線の本線(?)も右へ分岐し、こちらの留萌本線はさらに左へカーブして、掘割区間で段丘上に広がる市街地の中を走りました。そして掘割を抜けると進路を南へ変え、右手に日本海が見えるようになり、瀬越駅へと至りました。左手の丘の上には留萌市街が広がっています。
 
 
あとがき  
私が留萌駅で下車(乗車)したのは2015年の1度きりです。留萌本線をお名残乗車した際、当駅で長時間停車したため駅の外に出てみました。まさに一地方都市の玄関口といった感じの中駅で、国鉄ムード丸出しの駅舎が健在でした。構内は広かったですが、羽幌線が分岐していた頃はもっと広かったようです。駅前は市街地ですが、訪問が早朝だったためひっそりとしていました。
  
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線の『はやぶさ』~函館本線・室蘭本線特急『北斗』~函館本線特急『カムイ』or『ライラック』を乗り継いで深川駅まで行き、留萌本線列車に乗り継いで終点下車です。早朝に出発しても最速で17:07着で、その日のうちに到達できても日帰り訪問はできません。最低1泊は必要です。
一方、大阪からですと新大阪駅から東海道新幹線で東京駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。早朝出発でも留萌着は最速21:11で、留萌本線の最終列車での留萌入りとなります。1泊でもとんぼ返りになるので、2泊はほしいところです。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅の約200m南東にコンビニ「ローソン」がありますが、駅近くに「セイコーマート」はありません。飲食店は駅前に少なく、気軽に入れるチェーン店は約850m南の「すき家」、約1.1km南南東の「モスバーガー」になります。この2点は他の大手が出店をためらう地方都市中心部に結構出店しています。また駅の約650m北西には「道の駅るもい」があり、レストランはないものの軽食を販売する店舗があります(営業時間・営業日に注意)。そして駅弁も販売していますが、完全予約制なので注意が必要です(「道の駅るもい」にある「むさし家」で製造していますが必ず事前に予約して下さい)。心配な場合は事前に用意しておきましょう(冬期は事前に用意しておいた方が無難です)。
  
東京、大阪とも到達難易度が非常に高いですが、
留萌本線を乗り鉄の際は、留萌駅ですぐに引き返したり待ち時間にスマホばかりに没頭せず、ぜひ一度は駅も観察してみて下さい!
そして石狩沼田~留萌間の廃止まで残り時間が長くありません。冬期になると気象(雪)の関係で運休してしまうことも考えられるため、留萌本線をまだ乗りつぶしていない方は秋のうちの訪問を強くお勧めします。
 
(参考:JR北海道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)