NO.2742 祝・西九州新幹線開業!新幹線試乗会参加記(中編、N700S車内~佐賀県内車窓編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 前回NO.2741より、去る9月14日に行われました西九州新幹線の試乗会の模様をご紹介しておりますが、前回は23日から江北駅に変わりました肥前山口駅から武雄温泉駅の移動の模様、そして武雄温泉駅構内の姿などをご紹介しておりました。

 

 この日行われました試乗会は、JR九州がSNS・ブログ等を行っている方に向けて募集しておりました試乗会でありまして、残念ながら台風で中止となりました一般向け試乗会とは別の日に行われたものであります。私自身も当ブログの存在がある事から応募しておりましたが、結果当選する事ができまして、この試乗会に参加する事ができていたものであります。

 

 そのため、参加者も様々な姿が見られておりましたが、中でもその下の画像にもありますように、上に白のTシャツ、下に赤のスカートなどを着用された方もいらっしゃいまして、明らかに今回の「かもめ」のカラーに合わせてきている事が伺わせておりました。それほど今回の試乗会を楽しみにされていた事がわかる所でもありましょうか。 

 

 また、この武雄温泉駅と言いますと、新幹線と在来線と同一ホーム乗り換えができるようになっているのが特徴でありまして、かつての九州新幹線部分開業時の新八代駅での姿を思い出させるような姿が見られております。このような姿も現時点で武雄温泉~新鳥栖間がどうなるのかが不透明なだけに、このリレー特急「リレーかもめ」の存在も非常に大きな存在へと至っている事が伺えるのではないでしょうか。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、この試乗会参加記の中編としてN700S系新幹線電車の車内から佐賀県内車窓に関しまして皆様にご紹介してまいります。本来でしたら後編として2回完結で行う予定でしたが、ご紹介したい内容が多い事もありまして、今回と次回の計3回にわたりましてご紹介させていただきます。

 

 

 今回の試乗会に乗車しましたのは、N700S系新幹線電車Y4編成でありました。この編成と言いますと、7月唐津東港に入港しました編成でありまして、私自身も直で初めて見た編成でもありましたので、非常に印象深い編成でもありました。

 

 

 この車体には前回ご紹介しました、現会長の青柳俊彦氏が書かれました「かもめ」の書に加えまして、側面には「KAMOME」に関しましたデザインが見られております。このデザインも、これまでもJR九州の車両や駅などをデザインしました水戸岡鋭治氏のデザインとなっておりまして、まさに「水戸岡らしさ」が伺わせております。

 

 (別の位置)~車体中央にあります

 

 (車体デザイン例)

 

 

 では、車内をご紹介します。今回は乗車が6号車でしたので6号車からご紹介しますが、車内はグリーン車もなくモノクラスの車両となっております。それでも自由席車両(4号車~6号車)は3×2シートの車両でありますが、指定席車両(1号車~3号車)は2×2シートとなっておりまして、指定席・自由席の違いをこういった所で見せております。

 

 (6号車自由席、722-8104)

 

 (5号車自由席、727-8104)

 

 (4号車自由席、725-8104)

 

 (3号車指定席、725-8004)

 

 (2号車指定席、727-8004)~長崎駅着後撮影

 

 (1号車指定席、721-8004)~長崎駅着後撮影

 

 

 ここからは指定席・自由席の座席を詳しくご紹介します。まず指定席に関しましては各号車座席が違ったカラーとなっておりまして、実際に画像を見ますとお分かりいただけるのではないかと思います。また、座席はJR九州の車両の座席ではよく見る事があります木を使った座席となっておりまして、こう言う所もJR九州の車両らしさが出ているのではないかと思いますが、ご覧の皆様はどの色の座席がお気に入りでしょうか?

 

 (1号車)

 

 (2号車)

 

 (3号車)

 

 指定席は両座席間に収納式のテーブルが設けられております。このテーブルの形も885系電車などで見られる形となっておりまして、こちらも木で作られている事がわかります。このような姿からも水戸岡デザインらしさが見えている事もお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

 一方、自由席車は3×2のシートとなっておりますが、こう言う所も「つながっている新幹線」に合わせた形となっている事がお分かりいただけるのではないかと思います。尚、シートカバーは西九州新幹線では設定されておらず、細かい所でメンテナンスの簡素化を見せている事が伺わせております。

 

 自由席のテーブルです。上の画像からもわかりますように座席後側からの収納式となっておりまして、軽食をいただく場合に置く所としてはふさわしいのではないでしょうか。ちなみに、パソコン用のテーブルも最前部に設けられておりまして、こちらのテーブルは拡大されております。

 

 (パソコン用テーブル)~すべてを収められなくて申し訳ありません

 

 

 また、コンセントが全座席に設けられておりまして、端の部分以外は指定席はテーブルの下、自由席はひじ掛けに設けられておりまして、携帯電話・スマートフォンの充電・パソコンの電源供給などにはふさわしい事もわかります。尚、新幹線電車で全座席コンセントがある車両は他には同形式のJR東海・JR西日本に所有します東海道新幹線・山陽新幹線向け、さらには上越新幹線・北陸新幹線向けのJR東日本のE7系新幹線電車、JR西日本のW7系新幹線電車の3形式のみであります。

 

 (指定席)

 

 (自由席)

 

 

 さらに、Wi-Fiも導入されておりまして、「SHINKANSEN FREE Wi-Fi」が導入されておりますし、他にも様々な所も見られております。詳しくは以下画像をご覧いただきたいと思いますが、こちらも「つながっている新幹線」に合わせた形となっている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 この他にも、車椅子利用者向けのスペースが3号車に設けられておりまして、専用のベルトなどもありますし、コンセントも備えられております。また、荷物置場も各号車車端部にありまして、落下しないようにベルト付きである事もお分かりいただけます。

 

 (3号車、車椅子スペース)

 

 (荷物置場)

 

 

 そして、車内端上部には案内表示器が設けられておりますが、よく見ますと2段式であります。これまでは1段式しかなかっただけに、N700S系新幹線電車ならではな部分が見られております。

 

 

 この他には、洗面所やトイレも各号車に設置しておりまして、画像にはありませんが車椅子向けのトイレも3号車に設置されてもいまして、誰にでも利用できる新幹線である事が伺わせております。

 

 (男性用トイレ)

 

 

 そして、デッキ部分には画像のようなショーケースも置かれております。こちらは嬉野にあります肥前吉田焼などでありますが、こういったもので西九州地区をアピールしている事もわかるのではないでしょうか。

 

 

 さて、ここまで車内に関しましてご紹介してまいりましたが、ようやく移動シーンをご紹介してまいります。ただし、冒頭述べましたように佐賀県内の区間のみをご紹介となりますのは次回の楽しみに取っておきたい分、ご容赦いただきたいと思います。

 

 試乗会列車の「かもめ25号」は、ホームドアを先に閉めまして、そして自車のドアが閉まるに至ります。このドアが閉まりますと、列車は動く事にもなります。

 

 (自車のドアも閉まりました)

 

 

 こうして、「かもめ25号」は武雄温泉駅を発ちました。進行方向すぐ左には武雄市役所がありまして、この屋上からも新幹線の展望ができるようにもなっております。

 

 

 案内表示器では、「新幹線試乗会へお越しいただき~」と表示されておりました。この姿からも試乗会参加者へ伝えている事が伺えますが、これまでの車両と比べましても字が大きく、フルカラーで見えやすいとは思いますので、こういった進化は大きいのではないかとも思う所ではないでしょうか。

 

 駅から1分ほどで、御船山を通ります。この御船山は四季楽しめる場所でもありまして、今の時期はチームラボの技術を生かした「かみさまがすまう森」が行われておりまして、連日多くの方々が訪れている所でもあります。

 

 

 3分後には長崎自動車道・西九州自動車道との合流部になります武雄南ジャンクションを通過します。これまでもこの付近では工事の段階から拝見してきた場所でもありましたので、ここに新幹線が通るようになった事が正直嬉しくも思う所ではありましたでしょうか。

 

 

 そして、わずか5分ほどで嬉野温泉駅へとやってまいります。駅近くになりますと、奥には嬉野の街並みを見る事ができておりまして、これまではJRではJR九州バスの嬉野線は存在しておりますが、それとともに嬉野に鉄道が通った事が伺える姿でもありましょうか。

 

 嬉野温泉駅での降車はできませんので、窓越しからホームを収めております。ホームは2面2線となっておりまして、武雄温泉駅のホームドアが青であったのに対しまして、嬉野温泉駅は緑であります。これはお茶の色を表しているのではないかとは思いますが、見ていてわかりやすいのではないかとも思います。

 

 

 この後は、俵坂などのトンネルを抜けまして、長崎県へと入ってまいります。これに関しましては次回ご紹介させていただきます事をご容赦ください。

 

 

 今回は、中編としてN700S系新幹線電車車内~佐賀県内車窓編としてご紹介しましたが、本当に最新鋭にふさわしい車両である事が伺わせております。N700S系新幹線電車という事で、既に東海道新幹線・山陽新幹線では運行されている形式ではありますのでその九州版ではありますが、車内の装備などまさに九州にふさわしい所も見られているのが印象的ではありましたし、各座席にコンセントと言うのもありがたいのではないかとも思っております。とにかく、既にご覧の皆様も乗車されまして体験されている方もいらっしゃるとは思いますが、今回の話題も参考にしていただければとも思っております。