養老線が養老鉄道へ移管されてから近鉄直営の狭軌路線は南大阪線系統だけになりましたが最後の6000系を置き換えた6820系AY21・AY22以降一般車の新車が投入されておらず、6020系の廃車はあったものの運用数減少による余剰廃車だったため同系は最古参車でありながら今もなお主力として活躍している状況で、このままだと冗談抜きに3度目の更新が始まるのではって思ってしまいます。同系もC37が養老線に転属して625形になりましたが後が続かず、1編成のみの存在に終わると共に東急から来た7700系に置き換えられて廃車されたため20年持たずに形式消滅してしまいました。

 

(2019.8.13 河内天美付近にて撮影)

 

 南大阪線系統で現役の6020系は3両固定車と4両固定車があり、現在は3両固定車のC75がこふん列車として活躍している以外は標準塗装ですがかつては4両固定車にも復刻塗装車と全面ラッピング車がおり、どちらも急行から普通まで幅広く充当されたため見所がありました。全面ラッピング車はC69を使用し、大和高田号として走りましたが標準塗装に戻った今も「6069」の表記を見る度に「あの頃は目立つ存在だったなぁ」って思うことがあります。

 

(2019.8.13 河内天美付近にて撮影)

 

 大和高田号時代のC69は1両ごとにベースの色が異なったため選んで乗車する楽しみもあり、4扉ロングシート車なのに特別感がありましたがこのようなラッピング車は南大阪線系統だと他に6620系MT26が該当し、両方走っていた頃は楽しみが多くて良かったです。今はMT26も標準塗装ですが終日運行されながらも各駅停車のため地味な存在の藤井寺ローカルに元ラッピング車が充当されるとカラフルだった頃の姿を思い浮かべることが出来、いつでも見られる藤井寺ローカルもこれ等のおかげで華やかになっていたと感じられました。