どこ鉄121 〜記憶の無駄な使い方 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。




台風が過ぎ、急に涼しくなってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

私はコンビニを引退してから1ヶ月、ようやく生活のリズムが少しずつ馴染み始めた感じです。

かといってこの先どうなるか分かりませんが、まあ元気に生きていければそれで良いです。



それでは今回もやっていきましょう。



まずはおなじみ中山さんからの2枚。


「同じ駅です」的なコメントは無かったけど、タイルの感じから共通点はあるだろう。


秒で処理。


このへんに20年住んで、この駅での乗り換え何百回やってますからね?


全く行った事のない外国の写真すら確保する私に近所の写真を送りつけてくるとは、素晴らしい度胸です。



あえて解説をするならば、1枚目のこの写真。

線路の幅が広い・ホームが低い・線路の両側にホームがある・向こう側のホームからは乗車できない

これらの要素を兼ね備えた駅は東急世田谷線の両終端・三軒茶屋か下高井戸しかなく、

またホームの向こうに柵が見えることから、あちらに京王線の下高井戸駅が隣接していると考えられる(三軒茶屋駅はビルに覆われるように駅があるため柵はなく壁)ってとこですね。




ああまたドヤってしまった。



さあ次!

北九州の職人・新井さんからの2枚。

真新しい踏切。

こちらもおそらく同一地点でしょう。


一番の特徴はやはり新しい踏切・新しい線路であること、

そして線路が4本あること。


(配線略図大先生より↓)

九州の大動脈・鹿児島本線においては、北九州市周辺が複々線になっています。



そのなかで新しい線路といえば、駅改修&高架線新設工事真っ只中の折尾駅周辺だろう。


(北九州市HPより↓)


細かいことは省きますが、工事にともなって線路切り替えもあっただろうから、ああいう新しい線路や踏切になっているのではないかという推理。



さあ折尾駅周辺を徘徊。

この踏切が怪しい。


では元の写真↓


探し出した写真↓

1年前はまさに工事中。

できたてホヤホヤの踏切なんだな!


というわけで折尾駅付近の鹿児島本線・折尾東口踏切、あっという間に確保!



えー、小難しい解説をいろいろ書きましたが、

なにしろ今年1月に新井さんの現場にお邪魔した時に折尾駅を訪れたのですぐにピンと来たというのが正直な話です↓

以前の駅舎の雰囲気を忠実に再現した新駅舎。


線路切り替えによって使われなくなった旧ホーム。


なお、この駅周辺に来ると我々くらいの世代はほぼ100%、バブルガムブラザーズの「WON’T BE LONG」を口ずさんでしまう現象が起きます。気をつけて下さい。





さあ続いて、ワッティさんからの1枚。

構内の広めな駅に、通路で繋がった先は綺麗な建物。

図書館とか美術館が併設されてる感じかな?



まずは写真を拡大。

車両が写っている!



………だが分からない!



(手前にある自販機からJR東日本の駅であることは確定。気になる方はアキュアで検索)



さらに別の場所を。

自転車・バイクは降りると。



ワッティさんは自転車乗りなので、まずはこの連想から着手します。


房総半島を走る自転車乗りのための列車・B.B.BASE


以前にも捜索しましたが、
この列車が止まる駅を調べていく作戦。



まずはいい感じの跨線橋を見つけた安房鴨川。

違ったか!



館山はどうだ?

しかし、線路と建物の間に駐輪場への入り口があるような駅はちっとも出現せず。




全区間捜索、空振り。




うーむ。

奥に見える山は、房総半島の丘陵よりは高そうか…?

ホームが1本見えるけど、あの向こうにももう1本隠れてるかも知れない。

ホームに隣接していない(使われてなさそうな)線路が2本か……。



「山」からの発想で、中央本線沿いを捜索してみよう。


大先生召喚

山が迫ってくる八王子・高尾以西を捜索開始。

使われていない側線が2本、という駅はないか……


さらに先へ。

ん?

茅野駅に、使われてなさそうな線路が2本……



すかさず現地へ。

駅前に美術館!!!!



ここだな。



では元の写真↓


探し出した写真↓

これ以上近づけなかったけど!


中央本線・茅野(ちの)駅、確保!



このくらいの鉄道要素があると、ちょうど良い捜索ができますね!(※個人の感想です)






さあ今回ラストは、エプロンさんからのこちら。6月に頂戴してから全く身動きが取れずにいた写真。

橋。




高い橋。




高橋。



なんなんだこれは!



以前のヒザイさんの写真ほどじゃないにしても、

単線の非電化路線、それくらいしか要素がないぞ!



写真をもらった当初、7月頭にほんの少しだけ捜索をした形跡がフォルダに残っていました。

千葉県のどこだよ。



とにかくエプロンさんが千葉県のご出身というデータのみで房総半島へ出発し、ほどなく息絶えた模様。



あんな橋の下から見上げるような写真、ストリートビューもないだろうし!



というわけで当分放置しておりました。



そして最近エプロンさんと仕事でご一緒する機会があったのですが(会ったの何年ぶりだろう)、残念ながらその期間中に正解を叩きつけることは出来ず、「あの写真、簡単だと思うよ」と言われ「キーッ!こういう何気ない会話で足元をすくわれる人が今までもいっぱいいたんだからな!」と涙目の遠吠えをするだけで精一杯。




さて。

仕事が終わった翌日、本腰を入れます。



「簡単だと思う」とはどういう事か。




やはり地元がらみの場所か。




改めて房総半島の非電化ローカル線、

・JR久留里線

・小湊鐵道

・いすみ鉄道


ここを当たってみよう。

こういう橋のことは「ガーダー橋」と言うので、路線名と絡めて検索。

注目ポイントは橋が高いことと、橋脚が角ばっていること。

加えて人がその下を歩けるような、それなりの河川敷か何かがあるんだろう……!


久留里線は、そんなに高い橋はないか……。



小湊鐵道はガーダー橋の色がことごとく赤。

きっと車両の塗装と合わせているんだろうな。こういうの素敵です。



(SUKA)



お、いい感じのガーダー橋がある!


しかし見に行ってみると橋脚が丸かったり、人が歩けたもんじゃない深い渓谷で撤退。



房総半島無事完了。




諦めない。諦めないぞ。




〜〜簡単だと思うよ〜〜




地元ではないなら、今まで送ってきた写真と何か関連があるんじゃないか?




そこで思いついたのが、山梨県と長野県を走る日本一の高原列車・JR小海線。



以前にエプロンさんから小海線の野辺山駅を頂戴した記憶があります。



よし、小海線で行こう。



本気になったらiPad。

この場所はどうだろう?


全然小さい!こないだの水路を思い出す絵だな!


うーっ!!!

橋の感じは良いんだけどな……!


Googleアースも起動。

これで起伏を確かめたら捗るんじゃないか?



(数分捜索、断念)



もういいや検索でいっちゃおう!


ん??


真ん中へんの画像、、、



すかさず潜入。

(たなぼたさんのブログ↓)

出たァーーーー!!!!



これだーー!!!



ありがとうございます!!!



「吐竜の滝」という名所へ向かう途中にあるんだな……!



マップで確認。

こりゃ普通に探しても絶対見つかりません!




では元の写真↓


たなぼたさんのブログのおかげで辿り着けた写真↓

山梨県・吐竜(どりゅう)の滝近くのJR小海線第二二俣川橋梁、確保!!!!



こんなに綺麗な遊歩道が整備されていたのか……


なるほど素晴らしい滝。


小海線+景勝地ということで簡単だと言ったのだな……だいぶ苦労したけど!

とにかく解けてうれしい!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。



読み返してみると、全然関連性のないワッティさんとエプロンさんの写真で同じように房総半島から八ヶ岳のふもとに行ったり、どこ鉄とは不思議なものですね。


エプロンさんの写真捜索途中のGoogleアースには吐竜の滝がバッチリ出ているし。




おかげさまで写真は続々と届いておりますので、次回もがんばっていきたいと思います。

写真を送ってくれた皆様、ありがとうございます!

今しばらくお待ちくださいませ……絶対に仕留めてやりますので!



ではまた!