NO.2738 9月23日より非電化、長崎線電車の姿(その1、長崎線特急「かもめ」現在までの姿) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 来る9月23日、武雄温泉~長崎間に西九州新幹線が開業する事になっておりまして、9月20日の時点でいよいよあと3日と言う所までやって来ておりまして、開業が待ち遠しい所でもあります。

 

 この武雄温泉~長崎間で運行されます西九州新幹線は、在来線特急でも運行されております「かもめ」の愛称で運行される事になっておりまして、わずか69.6キロと新幹線の中では非常に短い新幹線でもありまして、新幹線区間での乗車時間もわずか30分前後でもあります。

 

 尚、当初の予定区間でもあります新鳥栖~武雄温泉間の開業時期はまだ未定ではありますが、この区間を含めまして博多~武雄温泉間はリレー特急であります「リレーかもめ」が運行される事になっておりまして、上の画像の787系電車・885系電車、そして「みどり」・「ハウステンボス」でも運行されております783系電車も運行される事になっております。

 

 

 その一方で、「かもめ」は先述のように在来線特急として運行されておりまして、博多~長崎間の運行が上の画像にもあります787系電車・885系電車での運行となっておりますが、その運行が22日で運行を終了する事になっております。既に787系電車では「リレーかもめ」に使用されます車両で8両化が行われておりまして、久しぶりの長編成の姿が見られております。

 

 (BM7編成)

 

 (BM1編成)~肥前山口~武雄温泉間試乗会シャトル運行時

 

 また、これまでもご紹介しておりますように肥前浜駅以南が非電化される事になっておりまして、以下画像の817系電車、長崎地区にも運用を持ちます415系電車も肥前浜駅以南に乗り入れなくなります。特に415系電車に関しましてはNO.2737でもご紹介しましたように鋼製車が引退か?とも言われているだけに、車両自体の去就も注目される車両が見られております。

 

 (817系電車)~長崎行き

 

 (415系電車)~小長井行き

 

 

 さて、今回から肥前浜駅以南電車運行終了となります22日までの3回に分けましてご紹介しますのは、非電化されます長崎線の電車の姿に関しましてご紹介してまいりますが、今回その1では過去の時刻表・撮影画像から特急「かもめ」のこれまでに関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 特急「かもめ」は、昭和51年に長崎線と佐世保線全線の電化によりまして、小倉・博多~長崎間で運行されておりました急行「出島」の一部を特急に格上げする形で、7往復で運行を開始したものであります。

 

 その後昭和57年までに急行「出島」は「かもめ」に格上げされまして、運行本数も13往復となりまして運行されるようになりましたが、これら列車はいずれも博多~肥前山口間には「みどり」を連結しまして運行されておりました。

 

 以下画像は、翌昭和58年の時刻表でありますが、画像からもわかりますように「かもめ」に「みどり」がぶら下がった形で運行されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。また、当時は寝台特急も「あかつき」が2往復(うち佐世保行き1往復は筑豊線経由)・「さくら」・「みずほ」が運行されていた頃でもありましたので、寝台特急もにぎやかに長崎・佐世保方面へ運行されていたことがお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (上の画像右ページをアップしたものです)

 

 また、このうち各1往復では多良・湯江各駅にも停車列車も存在しておりました。湯江駅に関しましては以下画像の長崎行きに関しましては19時10分発(19号)、画像にはありませんが博多行きは8時27分発(4号)と、博多方面へレジャー等で利用できるような形が見られておりましたし、多良駅に関しましても長崎行きが16時25分発(15号)、博多行きは14時46分発(14号)と、長崎行きに関しましては竹崎温泉などの宿泊者向け、博多行きに関しましても日帰り利用向けでの利用を見据えた停車を行っていたようであります。

 

 尚、その後も多良駅に関しましては「かもめ」同士の行き合いのタイミングもありまして、臨時に停車する設定列車は見られておりましたが、現在は見られておりません。

 

 

 当時の「かもめ」・「みどり」の編成表です。当時は8両編成が設定されておりまして、指定席3両・自由席4両で設定されておりました。また、「みどり」は現在のように4両編成でありまして、先述のようにこれらは博多~肥前山口間を併結しまして運行されておりましたので、この区間では12両編成で運行されておりました。

 

 

 これらに使用されておりましたのが、画像の485系電車でありまして、当初は東北方面(東北線など)で活躍しておりましたが、耐寒・耐雪構造の1000番台導入、さらに東北新幹線開業に伴いまして九州へ渡りまして、「かもめ」・「みどり」専用車はいずれも南福岡電車区(当時)に所属しまして運行されておりました。

 

 (JR化後撮影)~右側の「KAMOME EXPRESS

 

 

 その後、昭和60年3月改正では、画像のように「かもめ」・「みどり」との併結運転が5往復廃止されておりまして、結果初めて単独運行列車が登場しております。実際に赤が「かもめ」緑が「みどり」を表しておりますが、併結をしない列車が存在している事がお分かりいただけます。ちなみに、その下のアップ画像からもわかりますように、黄色の印にありますように肥前山口駅隣の大町駅停車も存在していた事もわかります。
イメージ 3

 

 (「かもめ」は肥前山口駅通過も存在していた事がわかります)
イメージ 4

 


 その後、翌昭和61年には完全に単独運行となりますが、JR化後の昭和63年のダイヤ改正では併結運行が再開、その後平成2年には「かもめ」の併結列車が485系電車8両固定編成から以下画像の5両編成に変更されまして、この編成は「RED EXPRESS」に変わる事にもなりますし、8両編成も上の画像にあるように「KAMOME EXPRESS」と「赤いかもめ」にも変わっておりました。この時点では「かもめ」21往復、「みどり」14往復と、本数の差が出てきておりました。

 

(画像は「にちりん運行時」)

 

 

 さらに、翌平成4年からは博多~ハウステンボス間で特急「ハウステンボス」が登場、この列車が博多~早岐間「みどり」に併結、さらに博多~肥前山口間「かもめ」にも併結する列車もある事から、この結果「3階建て」が登場する事になりました。当初は「かもめ」5両・「みどり」4両に対し、「ハウステンボス」は3両しか連結されておりませんでしたが、平成6年には4両に増やすとともに、の4色を各車ペイントされた車両が登場する事になりました。

 

 【画像は平成10年撮影】

 (以下の前5両が「かもめ」)
イメージ 6

 

 (中央「ハウステンボス」)
イメージ 7

 

 (後方「みどり」)
イメージ 8

 

 翌平成11年に撮影していた、肥前山口駅での485系電車同士の併結シーンです。その翌年に485系電車は「かもめ」の他「みどり」・「ハウステンボス」からの運用からも撤退しておりまして、長崎線系統からの485系電車の運行も終わりを告げる事になる事が残念でなりませんでしたし、かつこの電車の「3階建て」が見れなくなるのも残念でなりませんでした。
イメージ 10

 

 

 ここからご紹介します画像が、画像の783系電車であります。「かもめ」としての783系電車は平成元年より運行を始めておりまして、当初はカフェテリア付きの9両編成で運行されておりましたが、のちに6両・画像の5両、そして「みどり」・「ハウステンボス」に転用する車両もあった事から半分以下の4両まで減車されていた事がありました。

 

 「3階建て」時の783系電車「かもめ」であります(平成22年撮影)。「3階建て」化のため4両編成まで減車されていた783系電車の「かもめ」でありましたが、平成18年秋より5両編成に戻し始めまして、翌平成19年の改正より全てが5両編成での運行に戻っておりました。

 

 この中には、平成22年の大河ドラマ「龍馬伝」にタイアップしたラッピング列車運行によりまして、クロハ782-1が黒い帯の姿も見られておりまして、変わった姿も見られておりました。尚、このラッピングは翌平成23年初頭まで見られておりましたが、この年のダイヤ改正によりましてこの783系電車の定期での長崎駅乗り入れは終了するに至っておりまして、「3階建て」も見られなくなっております

 

 

 こちらは787系電車であります。787系電車も平成6年よりビュッフェ付きの7両編成の車両が導入しておりまして、「かもめ」として運行されておりましたが、平成8年に一旦撤退しております。

 

 (平成21年、鹿児島線(「リレーつばめ」時)で撮影)~7両編成

 

 

 そして、平成12年には885系電車が導入されまして、導入当初は黄色の帯が特徴でもありました。私自身もこの885系電車に現在も乗車する機会がありますが、ご覧の皆様も最初は黄色の帯であったという事が懐かしく思われる方もいらっしゃったのではないかと思います。

 

 (諫早駅にて)

 

 (バルーンさが駅にて)

 

 (博多駅にて、2ショットシーン)

 

 平成15年には、長崎線でSM3編成が転覆事故を起こしまして、それに伴いまして6両化が行われておりました「ソニック」用2次車が「かもめ」運用にも入るようにもなりまして、画像のワイパーやヘッドライトが異なります2次車も運行する姿が見られておりまして、その結果、現在のように共通運用へと至るようになっております。

 

 (旧長崎運輸センターにて)

 

 (「青と黄色」の並び)

 


 平成22年には、SM5編成を皮切りに「AROUND」化されまして、その結果黄帯の車は平成24年までに姿を消しております。この「AROUND」化はさらに「ソニック」用の2次車でも行われておりますが、最初の「AROUND」化の編成の証としまして編成番号が黒で記載されていたのが特徴を見せておりました。

イメージ 1

 

 (編成番号SM5が黒字)~現在は白色

イメージ 2

 

 

 また、翌平成23年には「リレーつばめ」の運行終了に伴いまして、787系電車が「かもめ」に再転用しました。この編成は、画像のように減車されまして6両編成でもありましたが、のちに7両編成に戻っておりまして、以降885系電車とともに主力としての姿を見せる事になります。

 

 

 そして、現在はご紹介しておりますように博多~長崎間の運用で787系電車・885系電車の2形式による運用で至っております。しかし、23日には肥前浜駅以南での運用が見られなくなりますので、これら画像のような姿も過去の姿となってしまう事が正直残念にならないところではないかと思います。実際以下画像の姿もそれぞれ高架前の長崎~浦上間の姿、23日以降は肥前浜駅より南へ運行する事がない姿がより過去の姿としての印象を見せる事にもなるでしょうか(但し、肥前鹿島駅までは新設特急「かささぎ」として運行)。

 

 (787系電車、高架前の長崎~浦上間)

 

 (885系電車、肥前浜駅より南へ運行する事は23日以降ありません)

 

 

 今回は、過去の画像より特急「かもめ」の現在までの姿をご紹介しましたが、正直485系電車の姿を収められていなかった事が正直悔やむ所でもあります。けれども、885系電車で見られておりました黄帯の姿は私自身も収めておりましたのでより懐かしい所ではありますし、783系電車での「3階建て」で運行されている姿ももう見られない分懐かしく思う所でもありましたでしょうか。それを思いますと様々な形で運行されていた事がわかる所ではありますが、ご覧の皆様ももう見る事ができなくなる分、これら姿を懐かしく思っていただければ幸いであります。

 

 (注)当時の画像については、当時の撮影技術上少々画像が見にくいと思いますがご容赦ください。

 また、時刻表画像についても、縮小画像のため見にくいと思いますが、その際は画像をクリックした上でご覧いただく事をお勧めします。
 さらに、一部画像については見やすくするため編集している部分もあります。