大分車両センターに所属します415系電車と言いますと、これまでもご紹介しておりますように、鋼製車両とステンレス車両とが存在しておりまして、現在22編成88両が所属しております。
この編成の内訳は、鋼製車両が16編成64両で、このうち3編成がセミクロスシート車でありますし、ステンレス車両が6編成24両となっておりまして、記述以外の19編成がロングシート車両となっております。
さらに、この中には検修機能が廃止されております小倉総合車両センター門司港派出より転属しました車両も存在しておりまして、そう言った事から大分車両センターには鋼製車両が北部九州ではこの一箇所に集中配置となっております。
大分車両センター415系電車の運行区間を以下に表します。この運行区間は大分車両センターとしての運行区間でありまして、突発的な運用変更によりまして同じ415系電車でステンレスの1500番台を所属します南福岡車両区の運用にも入る事があります。それに伴いまして、現在南福岡車両区しか入らない区間にも入る事がありまして、記載にありません長崎駅をはじめとしました、長崎地区の運用にも入る場合もあります。
日豊線 小倉~行橋~中津~柳ヶ浦~宇佐~亀川~別府~大分~津久見~佐伯
鹿児島線 門司港~小倉~折尾~赤間~福間~博多~南福岡~二日市~鳥栖~久留米~大牟田~荒尾~熊本
長崎線 鳥栖~佐賀~肥前山口
佐世保線 肥前山口~武雄温泉~早岐~佐世保
山陽線 門司~下関
(Fo108編成)~長崎線長崎駅~肥前山口駅(2878M)までの運用
さて、今回ご紹介しますのは、その大分車両センターに所属します415系電車鋼製車両全編成を皆様にご紹介してまいります。しかも、タイトルにもありますようにこれら編成は特に去就が注目されておりますのでそれを思ってご覧いただければとも思います。
現在、大分車両センターに鋼製車両が先述のように16編成64両存在しておりますが、現在は上の区間におきまして運行する姿が見られておりまして、ステンレスの車両とともに共通で運行されております。
しかし、令和3年にはセミクロスシート編成3編成が運用を離脱する姿が見られておりまして、このほどまで門司駅構内におきまして留置されている姿が見られておりましたが、いずれも小倉総合車両センターへ廃車回送、一部解体も見られているなど、それほどセミクロスシートの運用が減っている事が伺えております。
(門司港(小森江)→門司間の車内より撮影、左側がFo107編成、右側前がFo125編成・後がFo109編成)
実際にこれらを収めておりましたが、末期には日豊線を中心に活躍しておりまして、運用上小倉・門司~下関間の運用にも就いてもいました。これら編成に私自身も収めておりましたし乗車もしておりましたが、ロングシートに改造されました他の編成が健在である中、セミクロスシートが仇となりまして先に離脱しないといけないのは正直残念かなと思う所ではありましょうか。
(Fo107編成)
(Fo109編成)
(Fo125編成)
ここからは、全16編成64両をご紹介します。まずはロングシートの編成13編成をご紹介します。
(Fo103編成)
(Fo105編成)
(Fo106編成)
(Fo108編成)~Fj時代
(Fo110編成)
(Fo111編成)
(Fo119編成)
(Fo120編成)~「12両」運行時
(Fo122編成)~Fj時代
(Fo123編成)
(Fo124編成)
(Fo126編成)
(Fo520編成)
このうち、Fo520編成以外は元はセミクロスシート車でありましたが、更新に際しましてロングシート化か行われておりまして、それとともに行先表示器の電動化、側面方向幕設置などの動きも見られております。
(Fo106編成車内)
ただ、窓枠の片側を固定化した車両と固定化していない車両とが存在してもいまして、画像の姿からもお分かりただけるのではないかとも思います。
【いずれもモハ414-10*+モハ415-10*】
(Fo106編成)~窓の一部が固定化されています
(Fo105編成)~固定窓は見られません
一方、Fo520編成はこれまでもご紹介しておりますように、平成20年にJR東日本からの移籍車両でもありまして、移籍後はシートの交換が行われましたが、それ以外に関しましては変化がなく至っております。
この編成に関しましては、500番台にあたりますが、ドア際以外全てがサッシ窓となっている事がわかります。これら車両に関しましては、全てが元々ロングシート車であった事を思えばわからなくはない所でもあります。
また、この編成の特徴としまして転落防止柵も設けております。この柵は元JR東日本車のみにしか装備されていないものでありまして、JR九州に国鉄時代より所有していた車の場合は装備されておりません。こういった所も、元JR東日本車との見分けをつける部分と言えましょうか。尚、この編成は今年3月改正前は鹿児島車両センターに所属しておりましたが、現在は大分車両センターに転属しております。ただ、大分所属となりましても「分オイ」が見られず、「鹿カコ」を消した状態となっております。
一方、セミクロスシート車は以下画像の3編成のみ見られておりまして、それ以外はこれまでも廃車へと至っておりますので、それだけ編成数も減った事が伺わせております。
(Fo112編成)
(Fo117編成)
(Fo118編成)
これら編成の特徴は、何と言いましてもセミクロスシート車でありまして、画像のようなシートが並んでおります。尚、シート幅はそれほど広くはなく、同じセミクロスシート車のキハ40系気動車と比べましても幅は広くはありません。
またセミクロスシート車ですので、改造の手は出しておりませんので窓枠が固定化されるといった動きはありません。ちなみに、掲載車両のFo117編成に関しましては延命工事は未施工車でもありましたが現在までこのように運行する姿が見られております。
今回ご紹介しました大分車両センターの415系電車ではありますが、来る9月23日のダイヤ改正では大きな動きがあると言われております。番外でもご紹介しました鹿児島車両センターに所属します500番台とともに、今回ご紹介しました鋼製車両のほとんどが定期運用を離脱するとも言われておりまして、特にセミクロスシート車両に関しましては全車引退とも言われております。本当に、以下画像の「12両」の姿が大変懐かしくも思ってしまいますが、これはこれで記録として・記憶としてそれぞれ残していただければと思う所ではあります。
今回は、大分車両センターに所属します415系電車の鋼製車両全編成に関しましてご紹介しましたが、考えてみましても100番台で昭和53年製と40年以上になる電車でありますし、500番台も昭和59年製と40年近くにもなります。そう考えますと、引退と言われましてもおかしくはない域に迫っている事には間違いないようではあります。ただ、やはり関門トンネルでは主役ではありますし、それ以外にも高需要な所では必要な部分もあるだけに、どのくらい減る事になるのかは未知数ではありますが、とにかく引退する「その日」まで駆け抜けていただければと思っております。
タイマー設定ミスにより、2時間ほど遅れて全体掲載へ至っております、申し訳ありません。