九州各地で多くの編成が活躍する交直流近郊形電車415系ですが、いま鋼製車グループの去就に注目が集まっています。西九州新幹線の先行開業や在来線のワンマン運転が拡大する9月23日のダイヤ改正に伴い、車両配置や運用が大幅に見直されるためです。全廃もささやかれるなか、関門・北九州地区の100番台の日常シーンを撮影しました。

 

 

関門・北九州地区を受け持つのは大分車両センターの415系で、最新の運用離脱状況は分かりませんが、鋼製車は16編成残っているようです。直流区間が含まれる下関ー小倉間の普通列車は同系の独壇場で、交直両用の性能がフルに発揮されています。一方、鹿児島本線で目につくのは門司港ー折尾間を走るシャトル列車で、日中に1時間おきに運転されています。

 

 

鹿児島本線を走る415系鋼製車の普通列車。門司港ー折尾間のシャトル運用には2編成が充当されています

 

 

門司港駅を発着する415系普通列車。ベテラン車両とレトロな駅の風情がマッチします

 

 

門司港駅のホームからは留置線で休む数編成の415系などを見ることもできます

 

 

関門トンネルを抜けて下関側に姿を現した415系。40年以上にわたり関門海峡を越えて運用されています

 

 

下関から関門トンネルを抜けて門司駅に入線する小倉行き415系普通列車。直流から交流に切り替わるデッドセクションは、ホームの手前に下関方にあります

 

 

門司駅に停車中の小倉行き415系普通列車。30年以上にわたる日常風景です

 

 

 

門司駅に降り立つと415系鋼製車は下関行き、小倉行き、門司港行き、折尾行きと次々やって来ます。「こんなにいっぱい走っているのに本当に一気になくなっちゃうの?」と思うくらい、全廃のうわさはピンときません。次の全検まで余裕のある編成もあり、いくらかは予備車として残るような気もしますが、果たして実際はどうなるのでしょう。

 

 

鹿児島車両センターの415系500番台は、19日に開かれる撮影会のプレスリリースで引退が告知されました。大分車両センターでも18日にツアーによる撮影会が行われますが、これは最後の花道的なイベントなのかもしれません。

 

 

1年以上前に運用離脱し関門トンネル出入り口付近に疎開留置されていた415系3編成も、最近になって廃車回送されたようです。写真はDE10による回送準備中のFo107編成=13日、鹿児島本線車内から撮影

 

 

 

JR九州のダイヤ改正まであと1週間。車両動向について詳しくない私ですが、ベテラン415系鋼製車の動きを見守りたいと思います。

 

 

 

【追記】

大分車両センターでの撮影会は台風14号接近のため中止されるようです。(22.9.17)

415系白電お別れ掲示がJR大分駅に設置され、ダイヤ改正に伴う大分車両センター所属の鋼製車の引退が告知されました。(22.9.21)

 

 

 

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