NO.2733 西鉄天神大牟田線、高架化前後の各駅リポート(その1、雑餉隈駅平面ホーム最終日編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 8月28日、10年以上にわたりまして事業を行ってまいりました、西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線の高架化事業の最終段階に入る事になります、雑餉隈~下大利間の高架化が完了しまして、この日から供用が開始されております。

 

 この高架化事業は、沿線の踏切がある事で慢性的な渋滞が発生していた事からその渋滞・混雑を解消させるために、西鉄・福岡市・福岡県の共同事業で行っておりまして、福岡市側が「雑餉隈駅付近連続立体交差事業」、春日市・大野城市側が福岡県の事業として「西鉄天神大牟田線連続立体交差事業」としてそれぞれ事業を行っております。

 

 その結果、福岡市側1・9キロ、春日市・大野城市側3.3キロの計5.2キロで高架化が行われておりまして、これによりまして19箇所の踏切が廃止されておりまして、混雑解消に貢献しております。

 

 

 さて、今回高架化されましたのは上の画像の雑餉隈(福岡市)・春日原(春日市)・白木原(大野城市)・下大利(大野城市、以下画像)の4駅の区間でありまして、以下画像のように各高架駅も供用を開始しております。やはりホームが変わった事で明るくなっている印象が出ていていいのではないかとも思う所ではあります。

 

 ただ、下大利駅以外の3駅では平面ホームが使用を終了しているのみでありまして、駅機能に関しましてはこれまで通りとなっております。したがって、完全に高架化完了となりますのは令和6年度という事にもなりまして、冒頭述べましたように最終段階に入ったと言われてもわかるのではないかとも思います。

 

 (雑餉隈駅)~高架化後

 

 (春日原駅)~同

 

 

 さて、ここまでこれまでの経緯を簡単にご紹介しましたが、今回から3回に分けまして、高架化前後の姿をご紹介してまいります。今回は平面ホーム最終日にもなります8月27日撮影を行いました、雑餉隈駅の姿を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この雑餉隈駅付近も、先述のように大きな道に踏切が設けられておりまして、画像の雑餉隈駅付近2箇所の踏切も多くの車両・歩行者の姿が見られておりました。特に以下画像の雑餉隈2号踏切は県道をカットしておりまして、駅に近い事もありまして、ラッシュ時には「開かずの踏切」の姿も見られていたようでもあります。

 

 (雑餉隈2号踏切)

 

 (雑餉隈1号踏切)

 

 この雑餉隈1号踏切がある所は、後述のように雑餉隈駅が踏切をまたいで存在しておりましたし、駅付近には「銀天町商店街」もありまして、多くの方々が足を運んでいるようであります。この時は閉店時間となっておりますのでほとんどシャッターは閉まっておりましたが、日中は賑わっているのではないかと思います。

 

 また、駅周辺には居酒屋も多くありまして、ここで吞まれる方もいらっしゃるようであります。さらに、かつてはさらに風俗街も見られてもいましたが、現在そういった姿は見られなくなっております。

 

 

 そんなこの駅も、平面ホーム最終日と言う事もありまして作業員の姿が見られておりました。特にこの駅の福岡(天神)寄りには後述のように高架と平面との切り替え地点もありますので、そちらへ向かう作業員の姿も別の所(駅前の工事事務所)では見られておりました。

 

 

 さて、この駅のこの日の最終列車は以下画像のように繰り上げが行われておりまして、福岡(天神)行きの最終列車が22時23分発、二日市方面が22時44分発の柳川行きが最終列車と言う事になっておりまして、1時間ほど早い最終列車と言う事になっておりました。

 

 

 ここからご紹介しますのが、その福岡(天神)行き最終列車発車前後の姿であります。福岡(天神)行きは画像の福岡(天神)方面向けの駅舎・ホームから出るようになっておりました。

 

 22時23分よりも数分遅れまして、5000形電車の福岡(天神)行きがやってまいりまして、客扱いを行いまして数十秒で発車して行きました。

 

 発車しますと、自動券売機の販売は終了、その下の画像のように営業も終了しました。ご紹介しておりますように、この日までは平面ホーム向けでの営業が行われておりましたが、翌8月28日からは高架ホーム向けで営業を始める事になりますのでそれまでシャッターも閉じられる事にもなります・・・。

 

 (券売機販売終了)

 

 (駅の営業も終了)

 

 

 一方、二日市方面も相次いで列車の発着が見られておりまして、最終列車に近い時間帯へと至って来ておりました。

 

 そして、以下画像にありますように7000形電車4両編成の小郡行きがやってまいりまして、それから数十秒後に発車して行きまして、いよいよ22時44分発の柳川行き最終列車を迎える事になります。これで平面ホームでの運行はこれで終了と言う事にもなりますので、私自身も到着を待つ事にもなりました。

 

 ちなみに、この時上り信号機は黄色・青の「減速」の信号が灯っておりました。けれども、もう列車は来ませんので、それでも灯し続けている姿が悲しくも感じられました・・・。

 

 

 そして22時44分、最終列車であります柳川行きがやってまいりました。これが平面ホームでの最後の発着列車であるとともに、高架化前最後の列車と言う事にもなりました。

 

 こうして、上の動画画像にもありますように、3000形電車5両編成によります柳川行き最終列車が汽笛を鳴らしまして雑餉隈駅を発って行きました。発車の際には、ホーム・踏切と多くの方々が最後を見守りましたが、本当に長い間この路線を支えて来ただけにありがとうと言う思いでもありました・・・。

 

 そしてこの発車直後には、駅・踏切周辺では拍手が見られておりました。最近では罵声などマナーが悪い姿もこういった時に見られている地域もありますが、ここではそう言った事もなく、以下画像のようにそれぞれが迷惑をかけない形でカメラ・スマホで撮影を行う姿が見られておりました。

 

 

 私自身も、最後にもう列車が走る事がない線路・ホームの姿を収めました。この撮影の数分前には電車が走っていた訳ではありましたが、それが見られなくなった訳ですからより込み上げる部分もあるでしょうか。

 

 

 この後、雑餉隈駅から福岡(天神)方にあります切り替え地点へ向かいまして、切り替え工事の姿を収めました。既に運行も終了しておりますので、そう言った事から工事も始まっている事が伺わせておりましたが、翌朝からは高架に移る事にもなりますので、安全に工事が終わっていただきたいと思ったこの時でもありました。

 

 

 尚、冒頭にも述べましたように、ホームが高架化されましても駅機能は引き続き既存の駅舎を使用されております。したがって、完全に高架駅に移る事もまだ先という事にもなりますが、ホーム部分が高架化されただけでも大きな進展ではないかとも思う所ではないでしょうか。

 

 

 今回は、西鉄天神大牟田線高架化リポートその1として、8月27日の雑餉隈駅での最後の姿をご紹介しましたが、この時も地元の方も含め多くの姿がありまして、今回の高架化の関心度が高かった事がわかりました。それほど地元の方々にとりましては愛されていた駅である事もわかりますし、踏切廃止など不便な所を取り除くにはふさわしい所も見られていたのはよかったのではないでしょうか。次回からは、翌8月28日で高架化されました各駅での模様をご紹介しますが、次回は雑餉隈駅、及び隣の駅でもあります春日原駅で収めました模様をご紹介しますので、次回もご覧いただきたいと思います。

 

 一部画面が乱れている部分があります、ご了承ください。