番外 残念ながら運行の終了が発表されました、鹿児島車両センター415系電車の現況&全編成公開 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 先日、JR九州のニュースリリースにおきまして、ある話題がありました。

 

 この記事では、鹿児島車両センターに所属します車両の撮影会の話題がありまして、鹿児島車両センターにおきまして9月19日に行われる事になっている案内でありました。

 

 この撮影会では、鹿児島車両センターに所属します415系電車2編成と、DE10形ディーゼル機関車(1755号機)との撮影会が行われる事になっておりまして、車内の撮影もできる事になってります。尚、こちらの撮影は募集人員は30名という事で、限られた人数での撮影会となっております。

 

 

 そして、このニュースリリースでは、9月23日のダイヤ改正におきまして、鹿児島車両センターに所属します415系電車全編成が運行を終了する事も発表されておりました。今回は、私がこれまで収めました画像より、所属しております全編成も収める事ができておりましたので、現状を合わせまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 鹿児島車両センターに所属します415系電車は、急行型電車でありまして、末期は鹿児島線・日豊線で普通列車として使用されておりました475系・457系各電車を置き換える事を目的にしまして、平成19年に813系電車の導入により余剰となった5編成20両が、旧南福岡電車区(現・南福岡車両区)から転属してきた車両たちであります。

 

 これら車両は、所属しております5編成20両全てが500番台の車両でありまして、全てロングシート車でもあります。また画像の銘板でもわかりますように、昭和59年に旧国鉄時代に旧勝田電車区(現・勝田車両センター)に新製導入されたものでありまして、常磐線を中心に運行されていた車両でありました。

 

 (昭和59年東急車輛(現・総合車両製作所)の銘板)

 

 この20両の旧勝田電車区への導入の経緯は、昭和60年に茨城県筑波市で開催されました「科学万博つくば85」の観客輸送の増強を目的に導入されていた車たちでもありまして、「科学万博」終了まで常磐線で活躍していた車両たちでもありました。

 

 

 そして、「科学万博」終了後の翌昭和61年に、新たな活躍先となります九州の旧南福岡電車区に転属しまして、鹿児島線や長崎・佐世保・日豊・山陽線など北部九州地区中心で活躍しておりましたが、先述のように475系・457系各電車置き換えのために平成19年に全5編成が旧鹿児島総合車両所(現・鹿児島車両センター)に転属しております。

 

 

 この500番台では、ロングシート改造を行いました、0・300(以上全廃)・100・200番台の各一部車両のように窓枠が一部固定となっておらず、ドア際以外全てがサッシ窓となっている事がわかります。やはりこれら車両に関しましては、全てがロングシート改造車である証しにもなっておりますので、後述のように元々ロングシート車であった事を思えばわからなくはない所でもあります。

 

 ドアは、0・300・100・200番台のように、スイッチを押しますと早く開閉するのとは対照的に、ゆっくり開閉する形となっております。そう言った形からも415系電車の中では比較的新しい技術を取り入れている車両である事が伺えるのではないかと思います。

 

 

 車内は、先述のように新製当初からロングシートであった事もありまして、JR九州に変わった現在は画像のようにモケット変更だけで済んでおります(それまでは茶色真ん中がクリーム地のシート~かつての九州では103系1500番台電車、他では105系電車や201系電車などに存在していたシート)。しかも、この500番台は415系電車での鋼製タイプでは新しい分野でもありましたので、床も茶地、化粧板も白地であるのが特徴であります。

 

 また、鹿児島所属車にしかない例としまして、ゴミ箱が中ドア付近に設置されておりました。これは北部九州地区ではなかった例でありましたが、他の817系電車などでも設置している事を思えば、この設置も悪くはなかったのではないかと思う所でした。尚、現在は「コロナ禍」もありまして撤去されているようであります。


 

 

 鹿児島車両センターの415系電車の運行区間であります。広域な運行区間でもあります817系電車と比べましても運行区間は限られておりますが、それでも日豊線では平成28年より都城駅まで乗り入れておりまして、4両編成の活躍の場が宮崎県内にまで範囲が広がっております。

 

 鹿児島線 川内~串木野~伊集院~鹿児島中央~鹿児島

 日豊線 都城~霧島神宮~国分~隼人~鹿児島

 

 また、行先も鹿児島地区の行先が装備されておりまして、画像の「国分」、運行区間の「都城」の行先も見る事ができておりますが、遠くは日豊線の「宮崎」・「延岡」までも装備されているそうであります。ただ、運行区間もありまして「都城」より先の行先は見られておりません。

 

 

 ここからは、鹿児島車両センターに所属します全5編成であります。ご紹介しておりますように、所属車両は全て500番台でありまして、かつ「Fk」編成でもあります。

 

 (Fk513編成)

 

 (Fk514編成)

 

 (Fk515編成)

 

 (Fk516編成)

 

 (Fk517編成)

 

 この他、平成28年のダイヤ改正から3月のダイヤ改正までの間、JR東日本からの移籍車両でもあります、大分車両センターのFo(←Fk)520編成も鹿児島車両センターに所属しまして運行されておりました。残念ながら、鹿児島所属時の画像を収める事はできませんでしたが、大分に戻りましてからは2度も収める機会を得ておりまして、2度目では先日番外 でもご紹介しましたように、本来南福岡車両区の運用を代走する運用にも入っておりました。

 

 (南福岡車両区代走運用時)~番外参照

 

 このFo520編成では、その話題でもご紹介しましたように、「鹿カコ」を消した跡がうっすらと残っておりまして、3月まで鹿児島車両センターに所属していた車両である事が伺わせておりました。しかも、編成からも同じ昭和59年製である事もありまして、同期の出会いが見られておりましたが、残念ながら3月改正で大分に戻るに至っておりました。ただ、それでも表記に「分オイ」がない事から、この編成もあとどのくらいか?と言う域であった事には間違いなかったようでした。

 

 

 そして、今回の鹿児島地区からの415系電車の運行終了発表、これは早くから予感が見られておりました。それが鹿児島地区でほとんどの列車でワンマン運行となりまして、車掌も廃止と言った動きが見られておりまして、そう言った事からワンマン運行に非対応の415系電車が運行終了へと至るようになるようであります。本当にJR九州の合理化もここまで来たかという思いでもありますが、実情を考えますと致し方ないのかなとも思う所ではあります。

 

 また、この他にも北部九州の415系電車の鋼製車も今回の改正で姿を消すとも言われております。そう言った事からFo520編成のように「分オイ」の表記を出さない所からも伺う事ができているようにも思います。これで最もの活躍場所も小倉・門司~下関間がメインと言う事にもなるようですが、長崎線の肥前浜駅以南非電化化、九州内の主要区間減便、そして6両以下ワンマン運転による動きがこういった形につながってしまうのも残念な所かなとも思っております。

 

 

 今回は、9月23日改正で鹿児島地区での運行を終了します415系電車の現在までの姿をご紹介しましたが、長崎線肥前浜駅以南非電化化によりまして817系電車の転属も考えられる事を思いますと、この415系電車も運行終了へと至ってしまう事は致し方ないのではないでしょうか。やはり、この電車自体も非ワンマン車両でもありますし、かつ車掌もいなくなる事を思えばより終了はやむなしかなとも思う所ではあります。私自身も、残念ながら最後の姿を収める事は正直難しいとも思いますが、ご覧の皆様も機会あれば収めに行かれればと思いますし、各編成も「その日」まで元気に各編成駆けていただければと思っております。