東武鉄道 委託発売所用 常備軟券~5 | 菅沼天虎の紙屑談義

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交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

東武鉄道の委託発売所用常備軟券の5回目です。

 

日光線、鬼怒川線の委託発売所では初乗り区間から数区間の券のみの発売であったのに対し、小泉線、佐野線の委託発売所では北千住や浅草対応の高額の常備軟券が発売されておりました。

 

平成12年1月に小泉線篠塚駅の委託発売所で発行されました、「○ム 篠塚から 東武線860円区間ゆき」の乗車券で、北千住対応の券となります。

 

 

 

 

 

 

平成6年10月に小泉線小泉町駅の委託発売所で発行されました、「○ム 小泉町から 東武線900円区間ゆき」の乗車券で、浅草対応の券となります。

 

 

 

 

 

 

平成5年8月に佐野線堀米駅の委託発売所で発行されました、「○ム 堀米から 東武線900円区間ゆき」の乗車券で、浅草対応の券となります。

 

 

 

 

 

 

平成11年3月に佐野線吉水駅の委託発売所で発行されました、「○ム 吉水から 東武線940円区間ゆき」の乗車券で、浅草対応の券となります。

 

 

平成5年の時点では浅草対応の「900円区間ゆき」を発売していた佐野線堀米駅の委託発売所では、発売末期は初乗り区間の「140円区間ゆき」の発売のみとなっており、発売枚数の少ない券は順次取り扱いを止めたものと考えられ、日光線、鬼怒川線の委託発売所でも、委託発売が開始された当初は北千住や浅草対応の券も発売していた可能性もありますが、そうなりますと委託発売が開始された昭和48年当時の東武鉄道の規則では、例えば上今市駅の委託発売所で発売された浅草対応の乗車券は「発売日共2日間有効」となり、途中下車も可能でしたので、「発売日共2日間有効」となる常備軟券が存在した可能性がありますが、このような委託発売所用の常備軟券は見た事がありません。

 

 

 

 

 

これまでにご紹介いたしました常備軟券は、運賃が2ケタと3ケタの券でしたが、東武鉄道の委託発売所用常備軟券では恐らく唯一と思われる運賃が4ケタとなる券が、佐野線多田駅の委託発売所に設備がありました。

 

 

浅草対応の券となります。

 

発売末期まで浅草対応の券を発売しておりました小泉線の篠塚駅と小泉町駅、佐野線の吉水駅の委託発売所では、浅草までの運賃が現行でも990円でギリギリ4ケタに届かず、浅草までの運賃が1000円を超えて4ケタとなる伊勢崎線の世良田駅、剛志駅、桐生線の三枚橋駅の委託発売所では浅草までの券を発売しておりませんでした。

 

もし今後も常備軟券の委託発売が継続されて運賃改訂が行なわれれば、篠塚、小泉町、吉水から浅草までの運賃が1000円を超えて、運賃が4ケタとなる常備軟券が登場する可能性がありましたが、委託発売の常備軟券の発売終了で登場する事は無くなりましたので、今回ご紹介いたしました「○ム 多田から 東武線1030円区間ゆき」が、東武鉄道の委託発売所用常備軟券で唯一の運賃が4ケタとなる券と考えられます。