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本日は「不死鳥」のエムブレムを纏ったこちらの車両のBトレインショーティーをご紹介いたします。名古屋鉄道 7000系 パノラマカー フェニックスエムブレム です。言わずと知れた名鉄の「名車」です。今見ても十分カッコいい、と感じるのは昭和脳搭載が故でしょうか。今ですらそう思うのに、この車両が登場した1961年頃には衝撃が走ったことでしょう。でも、見知ったパノラマカーとはどこか違います。dododotoh.hatenablog.com
パノラマカーと言えば正面の「逆富士型」と呼ばれる行先表示板が印象的ですが、これにはそれがありません。代わりに国鉄の特急マークの様なV字のプレートが取り付けられています。こちらが「フェニックスエムブレム」と呼ばれるもので、登場時にパノラマカーの前面に取り付けられていました。パノラマカーは、列車の最前列に乗客を乗せることから、自動車との衝突時に乗客の安全を確保するための設計に腐心をしたとの事。正面から飛び出したライトケースに、衝撃吸収用のダンパーを取り付けることで安全性を確保しています。そして、事故による負傷者が出ない様、祈りの意味を込めてフェニックス=不死鳥の文字を入れたエムブレムが装着されたそうです。あとは、登場時のパノラマカーは名鉄名古屋本線の新岐阜-豊橋間の特急にのみ充当されたため、この特徴のある車体そのもので本線の特急であることがわかったため、敢えて行先表示する必要がなかった、という事情もありました。逆富士型の行先表示板のないパノラマカーは、見慣れない間は一瞬物足りなく見えますが、これはこれで非常にすっきりしていて好ましく思えます。
しかし、翌年から増備された2次車からは、既に見慣れた逆富士型行先表示板がついていたそうで、不死鳥の名とはうらはらに、フェニックスエムブレム掲出の期間は短かったのかもしれません。しかし、名鉄7000系自体は、名鉄を象徴する「フラグシップ機」として長く活躍しました。7000系は2008年に定期運用から離脱してしまいますが、その直前に、一日限りのリバイバルでフェニックスエムブレムを掲げて運用されました。今、ネットの画像検索で引っ掛かるのはほぼこの時の姿かと思います。ジャンパ栓等の無いつるんとしたお顔に控えめだけれども存在感のある金のエムブレム、非常に凛々しく感じます。60年も前に登場した車両ですが、やっぱりかっこいいなあ。Bトレで、その登場時の姿を楽しみながら、当時の沿線住民や鉄道ファンに与えたであろう衝撃の大きさを想像してみたいと思います。
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