皆さまこんばんは。ブログ及びホームページ管理人の神@北見です。
先日はTomixさんからキハ58系「ときわ・奥久慈」の新製品発表というサプライズがあり若干興奮気味でした。さてそろそろ落ち着いて来たのでもう少し詳しく見てみたいと思います。
今回発売される急行「ときわ・奥久慈」は「ときわ」5両+「奥久慈」5両の2セットとなります。これまでTomix製キハ58系製品は4両以上のセットが存在しなかったので、5両セットというのは非常に斬新です。
さて、Tomixさんからの製品案内にも記載されている通り、10両での運行というと1984年2月改正から廃止される1985年3月改正までの1年ほどの姿となります。急行「ときわ・奥久慈」はキハ58系が編成に入りだした1965年以降12連で運行され、1982年11月改正で11連に短縮されていました。そのため今回の10連というと末期のごく短い期間の姿となりますね。
さて、この1984年2月改正以降の水戸の在籍車両というと、
凡例 ○:常磐無線アンテナあり ×:常磐無線アンテナ無し △:別タイプの常磐無線アンテナ装備
<キロ28>
2112 2125 (ともに台車がDT27/TR67)
<キハ28>
0番代 非冷房 ○190 ○191 (190は千葉ヘッドマークステイ装備)
0番代 冷房電源無し ○24 ×38 ×52 △54 ○83
0番代 冷房電源あり ○2138 ○2139 ○2168
300番代 非冷房 ○378 ○405
300番代 冷房電源無し ○370
300番代 冷房電源あり ×2318 ○2371 ○2372 ○2379 ○2380 ○2381 ○2382 ○2383 ○2384 ○2391 ○2392 ○2393 ○2446 (2446は元通風機8個車で、前位側アンテナが前寄り)
<キハ58>
0番代 冷房 ×76 ×117 ×137 ×150 △151 ×202 △260
400番代 冷房 ×455 ×456 ○562 ○578 ○579
400番代後期車 冷房 ○1038 ○1039
となっていました。
非冷房車はキハ28の190・191・378・405のみでしたが、全車常磐無線アンテナ取り付け車でした。急行にも混じっていたようですが、今回の製品化の中には入らないようです。
0番代の4VK+DM83発電セット無しキハ28は千葉と水戸で改造された少数派でしたが、この頃長期水戸組の24・83と千葉転入組の38・52・54が存在していました。Tomixさんからは「0番代」とアナウンスされているだけでどっちが出るのかは分かりませんが、おそらく常磐無線アンテナ付きの24・83の方なのでしょうね。ちなみに83番は末期は真岡支区に転じJRにも継承されましたが真岡線の転換で廃車されています。
また0番代の冷房電源付き(2000番代)は「ときわ・奥久慈」両セットに含まれるようですが、この頃は2138・2139・2168の3両しかいません…。また2168は国鉄時代・水戸時代より屋根上クーラーが角型のAU13が搭載されておりました。
↑水戸から新潟に転じた後の2168。最後まで角型のAU13を装備していました。
AU13クーラーのキセは入場時等に交換されることも多く、1980年代から1990年代末期までずっとこの角型クーラーを積んでいたというのはある意味奇跡のようですね。
Tomixさんから発売される2000代はどの姿でしょうかね? おそらく通常のAU13でしょうから、そうなると2138・2139の2両で確定となります。手持ちのパーツ等で角型AU13に交換し、2168を再現するのも面白いでしょう。
2300代は、Tomixさんが元々製品化している357~397のグループが水戸には11両も在籍していました。今製品もこのグループが大量に組み込まれることでしょう。個人的には元通風器8個車で、前位側アンテナがデッキ上より更に前に寄った変形車である2446が製品化されると非常に面白いと思うのですが、さすがにそこまではやらないでしょうね…。案内に書いてありませんからね。
↑アンテナ撤去・機関換装による給水口閉塞で平凡化してしまった2446ですが、水戸では405とともに唯一の給水口が車体中央付近にあるグループでした。そして元通風器8個車だったので前位側アンテナが前に寄った変形車でした。
キハ58は、平坦線を行く「ときわ・奥久慈」では各編成に1両しか入らないので製品では400番代のみ組成されるようです。400番代では、アンテナ無しが455・456、アンテナ付きが562・578・579、アンテナ付き平窓後期車が1038・1039でした。このうちアンテナ付きから平窓中期車・後期車が1両ずつ入るようです。
0番代車は冷房車ばかりですが正規の常磐無線アンテナ取付車は居ませんでした。水戸では2エンジンのキハ58は主に「いわき」「あがの」の運用(水戸以北の運用)に充当されるものが多かったので、アンテナ無し車がそれなりに存在しました。また「ときわ・奥久慈」編成でも、中間には無線アンテナ無し車が組み込まれることは多々ありました。原則、先頭車のみに付いていればよいですからね。
ということで、今回製品化される内容を推測すると…
<ときわ>
キハ28 2100:1両
キハ28 2300:2両
キロ28 2100:1両
キハ58 400(中期):1両
<奥久慈>
キハ28 0:1両
キハ28 2100:1両
キハ28 2300:2両
キハ58 400(後期):1両
という感じになるでしょうか。
今回の製品化は個人的には非常に興味深いのですが一般的にはどうなのでしょうかね。そもそもキハ58系の通常品(キハ58系はバリエーションが多いので何が通常か既に分かりませんが…)が最近生産されていないので、そちらを先に出してほしいという意見も多くみられます。確かに今回の製品は他への応用はなかなか利きませんからね。常磐無線アンテナの表現がどのようにされるか興味深いですが、少なくとも電線管は屋根モールドでしょうから、末期のアンテナ取り外してクーラー間隔だけ不均等な姿を再現しようとすると、このモールドをすべて削らなくてはなりません。これならば通常製品の屋根を用意して、クーラー台座を3基分ずらした方が簡単なような気もします。
さて、発売前から興味がわいてきましたね。楽しみです。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!
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にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。