66系は現在リニューアル工事が進行しており、既に11編成(66611F)までが更新工事にかかっています。
最近残り1本と話題になったのは、GTO素子を持つ66系前期車です。
ただ、地下鉄好きでない方には「何が違うのか」今一つわかりづらいようで、困惑している方も多く見られます。
3種類の形態差がある66系の違いを、今日は写真で解説しようと主追います。
66612F:前期車
1990年~94年に登場した最初の66系で、「ラスト1本」と言われているのがこの車両です。 60系非冷房車を一掃すべく登場しました。
元々は12本が在籍していましたが、後述するリニューアル工事を続々と受けており、現在残っているのは66系12編成(66612F)のみとなりました。
GTO素子を持つVVVFインバータ車両としては最後の66系となっています。
66613~66617F:後期車
交通バリアフリー法施行による60系全廃の為、2002年~03年に製造されたタイプ。66613F(13編成)~66617F(17編成)の全5本が在籍しています。
基本的な仕様は前期車と同じですが、前期車の製造から年度が経過したことで微妙な差が生まれています。
この時代からIGBT素子のVVVFインバータや扉予告灯を採用しており、今里筋線80系の開発にも影響を与えました。
前期車と後期車の差
後期車(66914)と前期車(66901)が並んでいるので比較。
前期車と後期車の差としては、以下の点があります。
【外観】
・前面上部のガラス化
・側面上部帯にホワイトを追加
【機器・内装】
・VVVFのGTO→IGBT化
・座席のバケットシート化+定員の減少(10→9)
・全高を3670mm→3630mmへ40mm落とし、ホームの段差縮小
・扉予告灯の設置
…など
最も顕著な差は顔部分の上部で、ヘッドライトの両脇に線が見えるのがおわかりになるかと思います。
つまりこの記事の答えは、「リニューアルされておらず、前面上部がガラスになっていない車両」が最後の1本ということになります。
66601~66611F:リニューアル車
余談ながら、現在リニューアル更新を受けているタイプもご紹介しておきます。
こちらは先の2車両とは顔立ちが全く異なるので、容易に判別が付きます。
更新の内容としては
・行き先表示器を方向幕から大型フルカラーLEDに換装
・スカートを追加設置
・前面のラインカラーからホワイトを除去
・VVVFマークの廃止
・車番を上部へ移動
などを行い、同じ形式とは思えない近代的な車両へと変化しました。
まとめ
現在11編成がリニューアル工事を施工中なので、最後の12編成がリニューアルされるのも時間の問題と思われます。
今年度~来年度中には消滅すると思われる最後の66系前期車を、是非皆さんも撮影しておいてくださいね。
関連リンク
参考文献
なにわの地下鉄「66系|車両」