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【京成】新形式3200形はどの形式を置き換えるのか?

京成の中期経営計画「D1プラン」で発表した新形式車両・3200形。

車両のプレスリリースではなく、経営計画なので、公式発表では極めて限られた情報だけが出されています。

今回は極めて限られた情報と、京成車両の現状を見ながら、3200形がどの形式を置き換えるのかを考えたいと思います。



3200形の現時点の公式発表

京成の発表で3200形について記載されているのは、たったこれだけです。

編成車両数が変更できる新形式車両(3200形)の導入

『京成グループ長期経営計画「Dプラン」及び中期経営計画「D1プラン」の策定について』29ページより

あまりにも少ない情報ですね。

導入時期は言及されていませんが、2022年度~2030年度における長期経営計画『Dプラン』のうち、2022年度~2024年度の中期経営計画である『D1プラン』に記載されていることから、2024年度までに3200形が導入される可能性があります。



3200形の置き換え対象は?

中期経営計画「D1プラン」で唐突に出て来た新形式の3200形。

新形式が登場するということは、古い形式の置き換えとセットになります。3200形の導入によって置き換えとなる対象の形式は以下が考えられます。

  • 3400形
  • 3500形
  • 3600形

置き換え対象となる上記の形式について、考えられる理由を説明します。

3400形を置き換え?

3400形は1993年に登場した形式ですが、1973年に登場した初代スカイライナー・AE形の走行機器類を改修して再利用しています。

改修しているとは言っても、走行機器類は約50年前にものを使用しています。なので、走行機器類の年数を考慮すると、置き換え対象の筆頭と考えられます。

実際に、3400形は廃車が始まっており、2020年に3408編成、2021年に3428編成が廃車となっています。

ただし、3400形は8両固定編成で、都営浅草線や京急線への直通運転にも対応しているため、3200形で3400形を置き換えるかは微妙です。

3200形は「編成車両数が変更できる」と京成が発表しており、もし、3200形が8両編成でも運用可能という柔軟な仕様であれば、3400形を置き換える可能性があります。

しかし、3200形を8両固定で運用しない前提であれば、都営浅草線・京急線への直通条件を満たすことは出来ません。無理矢理3200形で3400形を置き換えるのではなく、都営浅草線・京急線に直通実績がある3100形の京成本線仕様を製造して置き換えてしまっても良さそうな気がします。

3500形を置き換え?

3500形は1972年から1982年にかけて登場した形式で、特徴として「先頭車+中間車」で1ユニットを構成しています。

3500形は、京成本線では6両編成、京成金町線では4両編成で運行されていますが、「先頭車+中間車」で1ユニットを構成しているメリットをフル活用して、6両編成の3500形と4両編成の3500形の組成変更はたびたび行われています。

2022年4月1日時点の3500形編成表は以下の通り。

京成3500形6両編成(2+4)
編成 ユニット ユニット ユニット
先頭車 中間車 先頭車 中間車 中間車 先頭車
3528編成 3528 3527 3556 3555 3554 3553
3548編成 3548 3547 3512 3511 3510 3509
3552編成 3552 3551 3504 3503 3502 3501
京成3500形6両編成(4+2)
編成 ユニット ユニット ユニット
先頭車 中間車 中間車 先頭車 中間車 先頭車
3508編成 3508 3507 3506 3505 3526 3525
3544編成 3544 3543 3542 3541 3546 3545
京成3500形4両編成(2+2)
編成 ユニット ユニット
先頭車 中間車 中間車 先頭車
3516編成 3516 3514 3514 3513
3524編成 3524 3523 3522 3521
3536編成 3536 3535 3534 3533
芝山鉄道3500形4両編成(2+2)
編成 ユニット ユニット
先頭車 中間車 中間車 先頭車
3540編成 3540 3539 3538 3537

3200形について、わざわざ「編成車両数が変更できる」と書いていることから察すると、現在運用している3500形の置き換えの第一候補の可能性があります。

実際に、3200形が3500形の様に、組成変更をたびたびするような運用にするのかどうかは不明ですが、

  • 2両編成…「先頭車+先頭車」
  • 4両編成…「先頭車+中間車+中間車+先頭車」

の様にして、4両編成と6両編成をいつでも組成変更できる構成にするのではないでしょうか。

とは言え、上記の様に先頭車が増えると乗車人員が減ってしまうため、混雑の原因にもなります。

3600形を置き換え?

3600形は1982年から1989年にかけて登場した形式で、2022年現在はターボ君と呼ばれる3668編成(4両)と、3688編成(6両)の2編成のみが在籍しています。

ターボ君と呼ばれている3668編成は、4両編成のために普段は金町線の運用に就いていますが、総合車両製作所(J-TREC)で製造された新形式の車両を牽引する役割も担っています。

問題は、この総合車両製作所から新形式の車両を牽引できるのがターボ君しか存在しないことです。

ターボ君に万が一のこと(故障等)が発生してしまうと、代役を勤める編成がいなくなります。ターボ君の後継者(後継車)という意味も込めて、「編成車両数が変更できる」3200形を製造する可能性もゼロではありません。



置き換え対象として妥当なのは3500形と3600形だが…

6両編成・4両編成が存在し、かつ、ターボ君の後継を勘案すると、3500形と3600形が、「編成車両数が変更できる」3200形で置き換えられる可能性があります。

3400形については、改修しているとはいえ走行機器類が古いので置き換えの筆頭ではありますが、都営浅草線・京急線に直通可能な形式なので、置き換えるにあたって「編成車両数が変更できる」3200形にこだわる必要はありません。

尚、置き換え対象となりそうな3400形・3500形・3600形の残数をまとめると以下の表になります。

編成両数 形式 本数
8両編成 3400形 3本
6両編成 3500形 5本
3600形 1本
4両編成 3500形 3本
3600形 1本
参考(4両編成) 芝山3500形 1本

参考として芝山鉄道3500形も記載しています。

芝山鉄道3500形を置き換えるかどうかは微妙ですが、3500形が廃車になった際に予備部品を捻出して芝山鉄道3500形を延命し、最終的には3200形をリース貸し出しという手段もあります。

ちなみに、京急1000形の様に、8両1本と4両1本から6両2本を捻出する様な組成変更方法を取るのであれば、置き換え対象を特定の形式に絞らずに、全てが置き換えとなるかもしれません。



編集後記

たのしみね😺✨

参考文献

『私鉄車両編成表 2022』ジェー・アール・アール編

関連リンク

京成グループ長期経営計画「Dプラン」及び中期経営計画「D1プラン」の策定について|京成電鉄

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