高山線の特急「ひだ」と言えば、私はキハ85系気動車を思い浮かべるのですが、今年の7月1日からHC85系ハイブリッド車に置換えが始まりました。模型でも、TOMIXから「JR HC85系ハイブリッド車(試験走行車)セット」(品番98458)の4両セットが7月に発売されています。

 JR HC85系ハイブリッド車(試験走行車)セット |鉄道模型 TOMIX 公式サイト|株式会社トミーテック (tomytec.co.jp)

 

一方、キハ85系製品は、KATOから各種セットが発売されており、セットや車種にもよるのでしょうが、オークションでもプレ値となっています。

 

私も今になってキハ85系が欲しくなり、非貫通形先頭車のキハ85-0番台と中間車のキハ84(T)の各1両を、オークションで入手しています。

 

2両共に旧製品の中古ジャンク品でもあり、合計3000円位で落札できましたが、貫通形先頭車のキハ85-100番台/1100番台と、動力車のキハ84(M)は非常に高値で入手に至らず、運用可能な編成を組むことが出来ずにいます。

 

製品としては、1991年~2019年と30年近くに亘って生産されており、都度改良も加えられていることもあって、全貌が見え難くかったので一覧表に整理してみることにしました。

 

大きく分けると、三世代の製品があることが判りました。(写真をタップすると、拡大できます)

 

第一世代は、1991年に発売された「キハ85系<ワイドビューひだ>特急形気動車 7両セット」(品番10-316)です。電球式の室内灯が標準装備されており、両先頭車が非貫通形キハ85-0番台で前面はダミーカプラー、連結面は他車も含め台車マウントのKATOカプラーN(灰)でした。貫通形キハ85-100番台は、中間車仕様としてライト基板も付いていなかった様です。

 

 

第二世代は、2004年に発売された「キハ85系<ワイドビューひだ> 5両基本セット」(品番10-401)と「同左 3両増結セット」(品番10-402)です。両セットとも、片側の先頭車が貫通型のキハ85-100番台になり、基本セットのキハ85-100番台には、ON/OFFスイッチ付きのライト基板が装備されています。連結面のKATOカプラーNは、ジャンパー線付きのNJPB(灰)に変更されています。

 

 

左側が第一世代のKATOカプラーN(灰)、右側が第二世代のジャンパ線付きNJPB(灰)です。

 

第三世代は、2017年5月に発売された「キハ85系<ワイドビューひだ・ワイドビュー南紀> 4両基本セット」(品番10-1404)と「同左 5両増結セット」(品番10-1405)です。実車の現状に合わせて、貫通形先頭車は車椅子対応のキハ85-1100番台に変更され、増結セットには非貫通形全室グリーン車キロ85と、車販準備室・車椅子対応設備がないキハ84-300番台が追加されています。共通事項としては、先頭車のライト基板がLED化され、南紀運用時に見られる鹿衝撃緩和装置付のスカートが付属、貫通形先頭車の前面貫通扉にはホロアダプターが装着され、各車共通でトイレ付車両には台車取付式の循環式汚物処理タンクが追加されました。室内灯は非装備になり、別売のLED式をユーザーが取り付けるように変わっています。キハ85-0/1100番台とキロ85には、①位側の連結面寄りの左下隅に所属標記(海ナコ)と、その右側に最小サイズのJRマークが印刷されるようになりました。

 KATO鉄道模型ホームページ | 製品詳細 | キハ85系<ワイドビューひだ・ワイドビュー南紀> (katomodels.com)

 

付属の鹿衝撃緩和装置付のスカートで、ダミーカプラーと元々のスカートの隙間に挿し込むことで装着できます。貫通形先頭車用には別形状のスカートが付属し、装着品と交換する仕様とのことです。

 

循環式汚物処理タンクは、台車カプラーの柄部分に下側から嵌め込むことで装着できます。

 

鹿衝撃緩和装置付のスカート、循環式汚物処理タンク、ホロアダプターは何れもASSYパーツとして販売されており、第一世代・第二世代の製品にも装着可能(但し、ホロアダプターは取付脚を切断して接着要)です。

 

別途入手したASSYパーツで、循環式汚物処理タンクの車端部床下機器(品番Z06-1374)、ホロアダプター(品番Z06-1378)です。非貫通形/貫通形用の2種類の鹿衝撃緩和装置付スカート(品番Z06-1361)も販売されています。

 

先頭車(キハ85-0/1100番台とキロ85)のこの位置にだけ、所属標記(海ナコ)とJRマークが印刷されています。

 

 

最後に、入手した2両が共にジャンク品である理由です。

第二世代の製品ですが、鹿衝撃緩和装置付スカートの付いた実車に合わせて、車番がキハ85-8に変更されています。入手後に循環式汚物処理タンクを追加しました。

 

第二世代の製品であるキハ84-8ですが、カプラーがジャンパー線のない第一世代の物が装着されています。

【追記】 後日、ジャンパー線付のカプラーに交換しました。(→こちら

 

 

第二世代の基本セット用車両ケースを以前に偶々入手しており、この2両の保管に使用しています。

 

大阪駅に1往復乗り入れて「大阪ひだ」と呼ばれている貫通形先頭車を加えた3両編成にしたいのですが、貫通形先頭車と動力車(動力ユニット)が入手できるまでは、休車状態が続きます。前回の発売から既に3年経つので、そろそろ再販して欲しいところです。

 

【追記】 2024.3.10 第四世代となる新製品が発売されましたので、一覧表をVer.アップしました。(→こちら

 

 

 

 

 

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