高知駅前停留場【高知県】(とさでん交通桟橋線。2010年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
高知県の県庁所在地である高知市の市街地北東部に位置する路面電車・とさでん交通桟橋線の起点駅で、JR土讃線の高知駅と乗換可能な、
高知駅前停留場 (こうちえきまえていりゅうじょう。Kochieki mae Station) です。 
 
尚、写真は2010年撮影で、古いです。現在は変化が生じていると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名  
高知駅前停留場 (駅番号なし)   
(※) 記事内では「高知駅前駅」「高知駅前電停」と表記する場合があります。        
 
所在地  
高知県高知市  
 
乗車可能路線  
とさでん交通:桟橋線 (全線の別称:南北線、高知駅前~はりまや橋の別称:駅前線)    
 
隣の駅  
桟橋通五丁目方……高知橋停留場  
  
乗換可能駅  
JR四国:土讃線 (多度津方面窪川方面)……高知駅まで徒歩3分  
 
訪問・撮影時  
2010年9月
 
 

 

高知駅前停留場はJR線・高知駅の南口駅前広場ロータリー内に設置されています。
手前のJR駅との間にはロータリー周回道路があり、横断歩道を渡る必要がありますが、両駅間の距離は近く、また横断歩道にも屋根があるので雨天時も安心です。
ちなみにロータリーはタクシーと一般車用で、バス停留所は駅南側を東西方向に延びる幹線道路沿い、または北口東側にある高知駅バスターミナルに設けられています。
 
また、とさでん交通の電車は車内精算方式であり、駅に改札設備はありません。直接ホームに出入りする形になります。
尚、とさでん交通において『Suica』などの交通系ICカードは利用できません。
電停構内に段差はなく、点字ブロックも設置されており、バリアフリーに対応しています。
 
写真は2枚とも南を望む。
 
 

駅前です。走行中の電車内より東を望む。左手に高知駅前電停があります。
奥に延びる道路は県道384号線です。2001年までは歩道橋の手前に電停がありました。ホームは歩道橋に直結しており、歩道橋の中央には撤去された跡が残っています。
2001年に電停が駅前広場へと移転し、JR線との乗換が便利になりました。その後、JR線が高架化され、駅の位置が北側へ移った事から、駅前広場の整備と連動して2009年に30m北へ延伸され、電停も移設されました。
駅周辺は市街地ですが、繁華街からは離れており商店や飲食店は少なく、オフィスビルが多いです。ホテルも複数見られます。駅前に民家は少ないです。
東側のJR線沿いは再開発され、コーナン(ホームセンター)やケーズデンキ(家電量販店)といった、駐車場を有する大型専門店が進出しています。
繁華街の帯屋町壱番街商店街は約650m南、日本三大がっかり名所として名高いはりまや橋(播磨屋橋)は約750m南、飲食店も多くテレビでもよく登場する「ひろめ市場」は約1.3km南西、そして高知城は約1.5km南西です。これらのスポットの近くにはとさでん交通桟橋線または伊野線が通っており、徒歩だけでなく電車でもアクセス可能です。本数は少ないですが高知駅前~伊野線高知城前方面(枡形)を直通する電車が運行されています。
 
 

駅名標です。2010年撮影。電照式かどうかは不明です。
電停移転に合わせてシンプルかつ斬新なデザインの駅名標に変更されました。
現在は運営会社が土佐電気鉄道からとさでん交通へ変わっているため、駅名標にも変化があるかもしれません。
尚、とさでん交通では駅ナンバリングを導入していません。
下部は掲示板です。
 
 

高知駅前駅は頭端式ホーム3面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
 
左(東)の線路が1番線、右(西)の線路が2番線です。主に1番線を使用します。いずれもはりまや橋・桟橋通五丁目・伊野線方面です。伊野線直通電車は本数が少ないです。後免線や伊野線の各駅へ行かれる場合、はりまや橋駅にて乗換が必要です。その際、はりまや橋駅で乗換の旨を運転士に申告の上で運賃を支払うと同時に乗換券を受け取って下さい。
各番線とも両側にホームがあり、左側(東側)が乗車ホーム、右側(西側)が降車ホームになります。中央のホームは1番線降車ホームと2番線乗車ホームを兼ねています。
 
ホーム有効長は単車1両分、連接車(ハートラム系)1編成分です。ホーム幅は鉄道駅と比較すると狭いですが、路面電車の駅としては広い部類で、ホーム上で車いすと歩行者がすれ違える幅です。
上屋は終端方(手前側)の単車1両弱分に設置されていて、出入口やJR線・高知駅方面通路の屋根と連続しています。先端の桟橋通五丁目方では乗降を行わないため、乗客が通る部分は実質全て上屋に覆われています。
左端の1番線乗車ホームのみにベンチがあり、壁面には駅名標、時刻表、路線図、運賃表が掲示されています。
後方には出入口があります(段差はありません)。また、両端の1番線乗車ホームと2番線降車ホームは桟橋通五丁目方(南側)にも出入口があり(段差なし)、駅南側からも電停へアクセス可能で、電停を経由してJR駅へもアクセスできます。但し、中央のホームは南側に出入口がありませんのでご注意下さい。
 
写真は2番線降車ホームより桟橋通五丁目方を望む。
 
 

 

上写真は走行中の電車より、下写真は2番線降車ホームより、2枚とも終端方を望む。
右から1番線、2番線の順です。
正面にはJR線の高知駅があります。小倉駅の北九州モノレールや富山駅の富山地方鉄道富山市内線のように高架下に電停が設置できたらもっと便利になっていましたが、高架橋が路面電車の乗り入れを前提としない高さで造られてしまいましたので、電停の高架下移転は厳しいです。
 
 

2番線降車ホームより桟橋通五丁目方を望む。すぐ先に両渡り線があります。
この先、東西方向に延びる幹線道路を信号機付き交差点で渡ると国道32号線(はりまや通り)の中央部に入り、市街地の中を南下します。そして江の口川に架かる高知橋に差し掛かると橋梁上にホーム(安全地帯)がある高知橋駅へと至ります。桟橋通五丁目方面のりばは橋梁上にありますが、高知駅前方面のりばは高知橋の北側にあります。
 
 

2番線降車ホームより終端方を望む。
すぐ先に車止めがあり、その先にロータリー周回道路を渡る横断歩道があります。
横断歩道の先はJR線・高知駅コンコース兼南北自由通路です。高架下を通り抜ける事で駅北側へ出られます。
尚、駅北側への延伸計画が存在していましたが、進展に手間取っている間にJR線の高架橋が桟橋線の延伸を考慮しない高さで建設されたため、現状では桟橋線の地下化や掘り下げをしない限り北側への延伸は不可能です。まぁ、延伸計画そのものも立ち消えになったようですが…。
 
 

横断歩道の先はJR線・高知駅コンコースです。後方に高知駅前電停があります。
左前方にあるJR線改札口との距離は近く、現状でも負担にはなりませんが、この高架下に電停が設置できればもっと便利だったはずです。
 
 
あとがき  
私が高知駅前電停で下車(乗車)したのは少なくとも2003年、2010年の2度はあります。2003年はJRが地平駅時代で電停がもう少し南にありましたが、桟橋線の乗りつぶしのため利用しました。そして2010年はJR駅の高架化に伴い電停が高架橋に近い北側へ移設されて以降の訪問で、わずか数十メートルの延伸部の乗りつぶしと桟橋線の車窓風景撮影を兼ねて利用しました。電停は高知駅南口駅前広場のロータリー内にあり、乗降分離がなされた櫛形ホーム3面2線を有しています。ホームへはロータリーの車道を横断歩道で渡る必要がありますが(信号機なし)、横断歩道も含めて屋根が付いていますので雨に濡れずにJRと乗換可能です。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で岡山駅まで行き、土讃線特急『南風』に乗り換えて終点の高知駅で下車。南口を出てすぐです。タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間……約4時間半)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線で岡山駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間……約9時間半)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、JR駅構内に売店があり、南北駅前にコンビニがありますが、意外にも駅前に気軽に入れる飲食店がありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、とさでん交通桟橋線を乗り鉄の際は、高知駅前駅ですぐに乗り換えしたりせず、一度は駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)