東京方面から一晩かけて山口県内に下ってきた臨時特急「カートレイン九州」(浜松町ー東小倉)と寝台特急「あさかぜ1号」(東京ー博多)。今からちょうど30年前の1992年7月、この二つの列車を見ようとJR山陽本線沿線に出かけました。お供のカメラはレンズ付きフィルムの「写ルンです」。この時は何を思ったのか、苦手な流し撮りにチャレンジしました。

 

 

EF65 1110がけん引するカートレイン九州。構図に焦りが見えますが一応流し撮りっぽく写っていました。ただ、後ろの20系やワキ10000形といったこの列車の肝となる車両は当然ですがカットされています。元東京機関区のEF65PFファンである撮影者の偏った視線が反映されています(笑)。クルマとともに移動できるカートレイン九州は1985年から94年まで、年末年始や夏休みなどを中心に運転されました

 

 

続いてやって来たあさかぜ1号。こちらは日頃からよく見るEF66形けん引の定期列車のためか、カメラのパンにも余裕があったようです(あまり流し撮りになっていない気もしますが…)。写真の52号機はのちにJR貨物に譲渡され、貨物機として活躍しました

 

 

 

撮影場所は山口県央部に位置するJR防府駅近く。現在は高架線になっていて撮影できませんが、1992年当時はカートレイン九州が午前8時5分頃に通過、あさかぜ1号は同8時20分に発車。その17分後には下関行きの「あさかぜ3号」が続くなど、短時間で効率よくブルトレを満喫できました。

 

 

30年前のこの時、なぜレンズ付きフィルムで撮影したのか理由は覚えていないのですが、出来上がった写真を見て「意外と写るんですね」を実感したものです。スマートフォン全盛の現代でもまだ売られている「写ルンです」。最近はアナログによる写真の楽しみ方が見直され人気が出ているようです。当時を思い出して、久しぶりに使ってみるのも面白いかもしれません。

 

 

 

※姉妹ブログ「歴鉄2番線」では、本稿撮影地の今昔についてまとめました