NO.2710 鳥栖→熊本間DE10形が先頭になります、「SL人吉」鳥栖駅入線~発車までの記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでもご紹介しておりますように、令和3年4月末より「SL人吉」が熊本~鳥栖間で運行されておりまして、特に8620形蒸気機関車58654号が先頭に立ちます熊本→鳥栖間の場合は特に利用者が多く見られております。

 

 この「SL人吉」は、「人吉」からもわかりますように、元は熊本~人吉間で運行されておりましたが、令和2年に発生しました「熊本豪雨」によりまして肥薩線が非常に大きな被害を受けておりまして、これによりまして運行されなくなりましたが、この年の秋に運行されました「SL鬼滅の刃」で熊本→博多間の片道運行をきっかけにしまして(博多→熊本間はDE10形ディーゼル機関車牽引による回送運行)、鹿児島線を北上する形で運行される事になりまして、熊本~鳥栖間で運行されております。

 

 ただ、かつては機関区も存在しておりました鳥栖駅には機回し線が現在はありませんので、「SL鬼滅の刃」の時のように熊本方にDE10形ディーゼル機関車とのプッシュプル運転となっておりまして、復路ではDE10形ディーゼル機関車を先頭にしまして旅客運行を行っておりまして、そう言った事から8620形蒸気機関車58654号はバックする形で運行されております。

 

 

 さて、今回はその熊本行き発車までの姿をご紹介してまいりますが、8620形蒸気機関車58654号が留置線からホームに入る際に先頭について運行される姿を加えまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この鳥栖駅と言いますと、かつてから鉄道の中心駅として存在していた駅でもありまして、先述のように機関区や客貨車区もありましたり、東側には広大な貨物の操車場も設けられておりました。しかし、国鉄末期までにこれらは廃止されておりまして、以下画像のようにJリーグサガン鳥栖の本拠地であります駅前不動産スタジアムなど、様々な施設が設けられるに至っております。

 

 (駅前不動産スタジアムを813系電車が通過)~8237M

 

 

 現在は、鹿児島線・長崎線の普通・快速列車・特急列車が全列車停車しますが、このうち長崎線~佐世保線直通の列車「みどり」・「ハウステンボス」では最高8両編成での運転を行っておりまして、783系電車の長い編成の姿を見る事ができております。こうして見ましても、少々カーブがある分迫力が出ていていいのではないでしょうか。

 

 (「ハウステンボス・みどり15号」)

 

 (「みどり・ハウステンボス18号」と815系電車4326M)

 

 

 また、885系電車「かもめ」であります。この「かもめ」としての姿も9月22日まででありますのでもう2か月を切ってしまった事が正直早いなと実感する所ではあります。尚、9月23日以降は博多~武雄温泉間「リレーかもめ」、博多~佐世保間「みどり」、博多~肥前鹿島間「かささぎ」と長崎線・佐世保線系統で引き続き見る事はできます。

 

 

 そして、この日(撮影日・7月17日)は787系電車の団体臨時列車が運行されていた日でもありました。詳しくは番外もご覧いただければと思いますが、その列車は去る7月16日・7月17日に運行されておりました、787系電車運行開始30周年記念で運行されておりました「つばめ」のリバイバル列車でありまして、久しぶりに787系電車の「36ぷらす3」を除きます一般車両が鹿児島線・肥薩おれんじ鉄道経由で運行されてもいました。

 

 私自身も、実際にこの団体臨時列車を収める事ができておりましたが、一般車両での787系電車での鳥栖駅以南は令和3年に「有明」が平日1本のみ残りました大牟田→博多間が廃止されましたので、現在は新幹線寸断による臨時特急、そしてこうした団体列車でしか今は見る事ができませんので、貴重な姿ではなかったかと思います。確かに、鳥栖駅の787系電車と言いますと「かもめ」・「みどり」では毎日拝見できてはいますが、こちらは鹿児島線(肥薩おれんじ鉄道線)を北上していた訳ですので、そう考えますと貴重な姿ではなかったかなとは思います。

 

 (鳥栖駅発車時)

 

 (普段の姿)~「かもめ25号」

 

 

 さて、本題の「SL人吉」の鳥栖駅入線~発車までの姿をご紹介してまいります。熊本方にあります留置線では、上の画像でご紹介しました813系電車8237Mの発車後、「SL人吉」編成が鳥栖駅ホームに入るために自走をし始めておりました。が、速度もそんなに出ていない事もありまして、肥前鹿島駅からの817系電車2858Mがあっさりと抜いて行っておりまして、こうした所からも電車と蒸気機関車の違いを見せつけておりました・・・。

 

 (隣、817系電車2858M)

 

 

 それでも、ゆっくりとした速度で鳥栖駅6番ホームへ向けて自走して行きます。ここまでがこの8620形蒸気機関車58654号が自走する姿でもありますので、入線の際には私とともに収める方が多くいらっしゃっておりました。

 

 (アップ)

 

 さらに、8620形蒸気機関車58654号は駅前不動産スタジアムの横を通りまして、その後鳥栖駅6番ホームに入線してまいります。尚、この日の補機及び鳥栖→熊本間先頭はDE10 1638号機でありまして、しっかり8620形蒸気機関車58654号を支えている姿が見られておりました。

 

 (補機及び鳥栖→熊本間先頭、DE10 1638号機)

 

 

 その鳥栖→熊本間で先頭を務めますDE10 1638号機であります。運行当初はこちらにはヘッドマークが取り付けられておりませんでしたが、現在は画像のように取り付けられておりますので、より先頭を務める事が伺わせる姿ではないかとも思う所でもありましょうか。やはり掲示されているだけでも印象が違ってきますので。

 

 こちらはサボであります。表示も「鳥栖←→熊本」となっておりますので、両方客扱いしている事がわかる姿でもあります。やはり復路がディーゼル機関車牽引でもある事は仕方ありませんが、それでもSLが連結しているだけでも「SLの名目には変わりない分いいのではないかとも思う所でしょうか。

 

 

 さて、場所を移りまして最後部となります8620形蒸気機関車58654号であります。最後部となりましても、火は有火状態でありますし、必ず機関士・機関助手の方が付いておりますので、最後部で運転しないとなりましてもこの車を様子を見る役目を果たされていると言ってもいいかとも思います。

 

 (58654号プレート)

 

 

 この8620形蒸気機関車58654号は、令和3年に全般検査を受けておりまして、「2021-4 小総車」がそれを物語っております。また、保安装置もATS-DK形も装備されておりますので、こうした所はしっかりしている事がわかります。

 

 

 所で8620形蒸気機関車58654号は、台枠の破損などもありまして、平成17年から平成21年まで運行されておりませんでした。しかし、同年「SL人吉」として運行再開するにあたりまして、台枠の新製をはじめ、改造も行いまして現在の姿となっております。本当に、かつての阿蘇方面へは行かなくなっておりますが、それでも復活してくれただけでも良かったのではないかとは思う所ではあります。

 

 

 8620形蒸気機関車58654号の運転台を収める事ができました。こうして見ましてもボイラーなど様々な計器類の姿が見られている事がお分かりいただけます。それにしても、特にこの時期はそうですが、運行中は本当に暑いんだろうなと思う所ではあります・・・。

 

 機関士運転台を見ますと、懐中時計の姿が見られておりました。JR九州では、この懐中時計の使用が3月改正より見られなくなっておりますが、ここではこの懐中時計が健在でした。やはり、正直この運転台にiPadは合わないのもわからなくはないでしょうか。

 

 こちらは機関助手がくべる事になります石炭であります。本当に先頭を務めている時には機関助手の方も大変ではないかと思いますので、本当にお疲れ様と思わせる所ではあります。尚、機関士・機関助手の方も普段は電車もしくは気動車を運転されておりますので、SLは正直大変だなと思われているのではないでしょうか・・・。

 

 

 さて、発車数分前になりまして、機関士・機関助手の方が運転台に乗られまして、発車の時を迎える事になります。ご紹介しておりますように、この8620形蒸気機関車58654号はバックの形で熊本駅へ戻りますが、それでも異常があってはいけませんので、このように座りながら計器類を観察される事になるようではあります。

 

 

 そして15時27分「SL人吉」は鳥栖駅を発ちまして熊本駅へと戻る事になります。発車の際にはDE10形ディーゼル機関車からは汽笛が鳴りましたが、こちらも「ポ~」と汽笛が鳴らしておりまして、その後ゆっくりとした速度で鳥栖駅を発って行く事にもなりました。

 

 

 今回は、熊本~鳥栖間で運行されております「SL人吉」の鳥栖駅入線~発車までのシーンをご紹介しましたが、これまで鳥栖行きの姿は上の画像のように収めておりましたが、熊本行きの姿は収めた事がありませんでしたので、このように運行されている事がわかる姿ではないかと思います。やはり、バックの姿はこれまでも見る事はなかっただけにより気になる所ではありましたが、そのような形で運行されている事を実感する所でもありましたでしょうか。今後、この「SL人吉」も、当分この運行形態で行く事にはなると思われますので、ご覧の皆様も乗車・収めに行ってみては?と思っております。