国鉄バス 名金急行線~23 | 菅沼天虎の紙屑談義

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交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

国鉄バス名金急行線の23回目です。

 

発行された正確な時期は不明ですが、「森本自動車営業所乗務員発行」の15円の乗車券です。

 

 

「森本自動車営業所」は、昭和10年10月3日に「金沢~古屋谷」間に省営バス「金福線」が開業した際に設置された現業機関で、「金白北線」時代の昭和31年1月に金沢市北安江へ移転し、「金沢自動車営業所」に改称されています。

 

券面の駅名は左上の「金沢」から「金白北線」を進み、中段の左から6つ目の「境川橋(詰)」から「金白南線」に入って「(美濃)白鳥」まで、続いて「金白北線」の名無し支線で「小坂(神社前)」(当時、現在の山の上)から分岐する通称「牧線」の「大樋町」~「小二又」間。「深谷(鉱泉)口」(当時、現在の堅田町)から分岐する支線の「元ノ湯」と「四王子」、「古屋谷」から分岐する「医王山線」の「直江野」~「(加賀)二俣」間、「福光」から分岐するまだ「金白北線」の名無し支線で、後に「太美山線」として線名の設けられた支線となる「福光」~「(越中)吉見」間、同じく後の「井波線」となる「福光」~「小牧(堰堤)」間、支線の「福光」~「城端」間となっています。

 

末尾に記載された「福光」~「城端」間の開業は昭和27年10月18日、中段から下段にかけての「医王山線」が「(加賀)二俣」までで、「武蔵ヶ辻~加賀二俣」間が記載されておりませんので、この乗車券は「福光」~「城端」間の開業した昭和27年10月18日から、「医王山線」の「武蔵ヶ辻~加賀二俣」間が開業する昭和30年10月28日までの、約3年の間に発行された券と推察されます。

 

この乗車券は「森本自動車営業所乗務員」のアンダーラインの下に「委託駅」の記載がありますので、バスの車内だけでなく「森本自動車営業所」管内の委託駅でも発行されていたのかも知れません。